2025-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ヒノギャラリーの松本陽子展を見る

東京八丁堀のヒノギャラリーで松本陽子展「私的植物図鑑」が開かれている(6月14日まで)。松本陽子は東京生まれ、1960年東京藝術大学油画科を卒業している。1991年に国立国際美術館で個展を、2005年に神奈川県立近代美術館鎌倉で二人展、また2009年に国…

クロスビューアーツのこづま美千子展を見る

東京京橋のクロスビューアーツでこづま美千子展「景色の中に潜むもの―ペナン」が開かれている(6月7日まで)。こづま美千子は東京生まれ。1987年に多摩美術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業。1984年から個展やグループ展で発表を続けている。1988年ホルベ…

工房親の山神悦子個展を見る

東京恵比寿の工房親で山神悦子個展「memory of the earth」が開かれている(6月15日まで)。山神悦子は1950年香川県生まれ、1973年お茶の水大学家政学部を卒業し、アメリカおよびスイスに数年間滞在し、その後大石洋次郎氏と黒田克正氏にそれぞれ油彩とクロ…

大阪と東京 どっち派?

読売新聞書評欄に「HOTライン倶楽部 どっち派?」というのがある。2つを比べて読者が投稿するものだ。今回は「大阪」と「東京」(2025年5月25日付け)。 それを読んで、司馬遼太郎のエッセイ「上方についての小さな憂噴」を思い出した。 東京で小さな貿易…

ギャラリーKLYUCHの滝本優美個展を見る

東京江東区三好のギャラリーKLYUCHで滝本優美個展が開かれている(6月1日まで)。滝本優美は1992年東京生まれ、2018年に武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程油絵コースを修了している。JINENギャラリーやコバヤシ画廊、ギャラリーQで個展を開いている…

Stepsギャラリーの勝又豊子展を見る

東京銀座のStepsギャラリーで勝又豊子展「不在〈漂う時間〉」が開かれている(5月31日まで)。勝又豊子は宮城県生まれ、1971年宮城教育大学を卒業している。秋山画廊を始め、ギャラリー現で何度も個展をしてきた。また奈義町現代美術館やドイツやロスアンジ…

東御市梅野記念絵画館の新収蔵品展に山本弘の作品が展示されている

長野県東御市梅野記念絵画館の「館所蔵品精選展 令和6年度新規収蔵品を含めて」に、白鳥映雪、吉岡憲らとともに山本弘の作品が2点展示されている(6月8日まで)。 収蔵された山本弘作品は、「流木」と「銀杏」、どちら山本弘の代表作で、F20号(72.7cm x…

小山登美夫ギャラリー六本木の岩崎努展を見る

東京六本木の小山登美夫ギャラリー六本木で岩崎努展が開かれている(5月24日まで)。岩崎努は1972年富山県生まれ、1995年に武蔵野美術大学造形学部彫刻学科を卒業している。その後多田美波や、父である欄間彫刻で知られる富山伝統の井波彫刻師に師事した。 …

第一生命ギャラリーの久保理恵子展を見る

東京有楽町の第一生命ギャラリーで久保理恵子展「~ゆらぎ~」が開かれている(6月11日まで)。これがなんとも素晴らしい。久保理恵子は1966年東京都生まれ、1990年に武蔵野美術学園油絵研究科を卒業している。1994年になびす画廊で初個展、1996年からギャ…

ギャラリー椿の富田有紀子展を見る

東京京橋のギャラリー椿で富田有紀子展が開かれている(5月24日まで)。富田有紀子は1958年東京生まれ。1980年女子美術大学芸術学部絵画科洋画専攻を卒業している。2013年には練馬区立美術館で個展が行われた。 富田はきわめて美しい色彩を持っている。透明…

ストライプハウスギャラリーの大坪美穂展を見る

東京六本木のストライプハウスギャラリーで大坪美穂展「Silent Voices」が開かれている(5月24日まで)。大坪美穂は1968年に武蔵野美術大学油絵科を卒業している。今まで銀座のシロタ画廊やギャルリ・プス、ストライプハウスギャラリーなど各地で個展を開い…

コバヤシ画廊の服部繭展を見る

東京銀座のコバヤシ画廊で服部繭展が開かれている(5月24日まで)。服部繭は福島県生まれ、日展審査員伊藤応久、芸術院会員織田廣喜、フランスのポール・アンビーヌに師事している。1984年にル・サロン初入選、1991年兜屋画廊で初個展、その後ギャラリーな…

あをば荘の上野悠河展を見る

東京墨田区文花のあをば荘で上野悠河展「独奏・曲・のための・奏者」が開かれている(6月1日まで)。上野悠河は1997年千葉県生まれ、和光大学を中退している。主な展示に千葉市民ギャラリー・いなげの個展、スパイラルのSICF23受賞者展、象の鼻テラスのグ…

河野龍太郎『日本経済の死角』を読む

河野龍太郎『日本経済の死角』(ちくま新書)を読む。副題が「収奪的システムを解き明かす」。藻谷浩介が毎日新聞に書評を書いている(2025年5月3日付け)。 ……本書の記述は、過去の事実を数字(昨年比ではなく絶対数の長期推移)で検証し、その理由を推論…

ギャラリー21yo-jの森岡純展を見る

東京等々力のギャラリー21yo-jで森岡純展「新宿をこよなく愛したカメラマン」が開かれている(5月25日まで)。森岡純は1949年島根県隠岐島生まれ、2023年に病気で亡くなった。享年74。生前、仕事として銀座などの画廊で開かれる画家たちの個展を記録する仕…

うしお画廊の下川昭宣彫刻展を見る

東京銀座のうしお画廊で下川昭宣彫刻展が開かれている(5月17日まで)。下川昭宣は1949年愛知県生まれ、1975年に東京藝術大学大学院彫刻専攻を修了し、1978年みゆき画廊で彫刻5人展、1986年みゆき画廊で初個展、以来さまざまな場所で個展や野外展などに参…

巷房・2と階段下の岸本悠生展を見る

東京銀座の巷房・2と階段下で岸本悠生展「アトリビュートとしての彫刻」が開かれている(5月17日まで)。岸本は2004年埼玉県生まれ、現在武蔵野美術大学造形学部彫刻科在学中。2024年に福岡のアーツトンネルギャラリーで初個展、今回が3回目の個展になる…

ガルリSOLのやちぐちひろゆき展を見る

東京新富町のガルリSOLでやちぐちひろゆき展「夢とか神様とか」が開かれている(5月17日まで)。やちぐちは1957年北海道生まれ、最近ではギャラリーKingyoやガルリSOLで個展を開いている。 やちぐちは奇妙な立体を作っている。「夢の中の神様というか、神様…

ANOMALYの高橋大輔展を見る

東京天王洲アイルのANOMALYで高橋大輔展「Open Map」が開かれている(5月17日まで)。高橋大輔は1980年埼玉県生まれ。2005年に東京造形大学絵画専攻を卒業している。主な個展は、switch point、HARMASギャラリー、ウラノ等。2015年には東京オペラシティアー…

古賀太『ヌーヴェル・バーグ』を読む

古賀太『ヌーヴェル・バーグ』(集英社新書)を読む。ヌーヴェル・バーグとは戦後フランスで起こった映画の新しい波で、ゴダール、トリュフォーなどに代表される。そのほか、クロード・シャブロルやアラン・レネ、エリック・ロメールなど数多くの映画監督た…

銀座K’sギャラリーの神山豊展を見る

東京銀座の銀座K’sギャラリーで神山豊展が開かれている(5月10日まで)。神山は1955年横浜市生まれ、2008年に渡米し、ニューヨークで彫刻を学んだ。個展は4回目、ここK’sギャラリーでは3回目となる。 神山は動く木彫作品を作っている。クジラの鰭やエビの…

コバヤシ画廊の渡辺晃一展を見る

東京銀座のコバヤシ画廊で渡辺晃一展「地祇Ⅱ」が開かれている(5月10日まで)。渡辺晃一は1967年北海道生まれ、1992年筑波大学大学院修士課程芸術研究科を修了し、その後東京藝術大学大学院で美術解剖学を学び、さらにつくば大学大学院で解剖実習を研修して…

藍画廊の横田亜弓展を見る

東京銀座の藍画廊で横田亜弓展が開かれている(5月10日まで)。横田亜弓は1991年造形大学造形学部美術学科研究生を修了している。ギャラリー山口、ギャラリーなつか、藍画廊などで個展を開いている。 横田は抽象的な作品を描いている。その抽象的な画面には…

トウキョウアーツアンドスペース本郷の「TOKAS-Emerging 2025」を見る

東京本郷のトウキョウアーツアンドスペース本郷で「TOKAS-Emerging 2025」が開かれている(5月4日まで)。ここでは4人の個展が開かれている。井澤茉莉絵、奥村美海、高橋直宏、野村由香だ。どれも良かったが、野村由香と高村直宏を紹介する。 野村由香は1…

東京都現代美術館の岡崎乾二郎展を見る(その2:立体)

東京木場の東京都現代美術館で岡崎乾二郎展「而今而後」が開かれている(7月21日まで)。作品数が多いので昨日の平面に続けてここでは立体作品を紹介する。 岡崎は1955年東京生まれ、造形作家でありながら、美術批評の分野でも高い評価をされている。東京で…

東京都現代美術館の岡崎乾二郎展を見る(その1:平面)

東京木場の東京都現代美術館で岡崎乾二郎展「而今而後」が開かれている(7月21日まで)。作品数が多いので平面と立体に分けて紹介する。 岡崎は1955年東京生まれ、造形作家でありながら、美術批評の分野でも高い評価をされている。東京では初の大規模な回顧…