2023-01-01から1年間の記事一覧

FORM コンテンポラリーの新井碧展を見る

東京銀座のFORM コンテンポラリーで新井碧展「持続する線」が開かれている(6月20日まで)。新井は1992年茨城県生まれ、2015年に東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻を卒業し、2022年に京都芸術大学修士課程油画専攻を修了している。主に関西方面や東京な…

ギャラリー睦の吉岡まさみ展を見る

千葉市のギャラリー睦で吉岡まさみ展が開かれている(6月14日まで)。吉岡は1956年、山形県生まれ。1981年に東京学芸大学教育学部美術科を卒業している。1982年に東京のかねこ・あーとGIで初個展、以来同画廊やときわ画廊、巷房などさまざまな画廊で個展を…

ギャラリー・ビー・トウキョウの檜垣春帆展を見る

東京京橋のギャラリー・ビー・トウキョウで檜垣春帆展「・ , watcher s」が開かれている(6月10日まで)。檜垣は1995年神奈川県生まれ、2020年に多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程絵画専攻油画研究領域を修了している。2020年「FACE2020」特別審査…

うしお画廊の石井紀湖展を見る

東京銀座のうしお画廊で石井紀湖展「-月をさがす2023-」が開かれている(6月10日まで)。石井は東京藝術大学彫刻科を卒業し、大学院を修了している。ギャラリー山口やみゆき画廊、最近ではうしお画廊やギャルリー東京ユマニテbisで個展を繰り返している。…

梅野記念絵画館で山本弘展が開かれる

長野県の東御市梅野記念絵画館で山本弘展「All is vanity. 虚無と孤独の画家-山本弘の芸術」が開かれることになった。期間は9月9日から11月26日までのほぼ2カ月半。美術館の紹介文を引く。 山本弘は、青春期を戦中、戦後混乱期に過ごし、価値観が逆転し…

吉田秀和『音楽家の世界』を読む

吉田秀和『音楽家の世界』(河出文庫)を読む。副題が「クラシックへの招待」で、本書は最初、雑誌『新女苑』の別冊付録として書かれ、その後1950年に単行本化され、さらに1953年に創元社から文庫版が出版された。だから70年以上前に描かれた入門書だ。 古い…

ガルリアッシュ(H)の広瀬里美展を見る

東京日本橋小舟町のガルリアッシュ(H)で広瀬里美展「寄る辺」が開かれている(6月10日まで)。広瀬は1998年埼玉県生まれ、2022年に東京藝術大学美術学部彫刻科を卒業し、現在同大学大学院美術研究科彫刻専攻に在籍中。今回が初個展となる。 広瀬のテキス…

高島屋日本橋本店6階美術画廊Xの星山耕太郎展を見る

東京日本橋の高島屋日本橋本店6階美術画廊Xで星山耕太郎展が開かれている(6月5日まで)。星山は1979年東京都生まれ、2003年に多摩美術大学絵画学科日本画専攻を卒業している。ギャラリーQやA. C. T.で個展を開いた後、2018年からここ高島屋美術画廊Xで個…

キヤノンギャラリー銀座の蜷川実花写真展を見る

東京銀座のキヤノンギャラリー銀座で蜷川実花写真展が開かれている(6月3日まで)。蜷川は木村伊兵衛写真賞などを受賞した人気ある写真家、『ヘルタースケルター』や『ダイナー』などの映画も監督している。東京都庭園美術館のほか、台湾や北京の美術館で…

コバヤシ画廊の井崎聖子展を見る

東京銀座のコバヤシ画廊で井崎聖子展-prominence-が開かれている(6月3日まで)。井崎は東京都出身、1988年に女子美術大学を卒業し、その後Bゼミで岡崎乾二郎や中村一美など錚々たる作家たちに学んでいる。 井崎は黄色い雲のような画面を作っている。絵…

夏井いつき『句集 伊月集 鶴』を読む

夏井いつき『句集 伊月集 鶴』(朝日出版社)を読む。マスコミに出演して人気のある俳人の50代の句を集めた句集。繊細なものへの気づきが見事だと思う。 龍角散みたいに冬の日の匂ふ 馬臭き氷を育てゐるバケツ 水は球体そらも球体春もまた 隠居所の伊万里の…

東京都美術館のマティス展を見る

東京都美術館でマティス展が開かれている(8月20日まで)。「20年ぶり 待望の大回顧展」と謳われている。日時指定の前売券を購入して行って見た。さすが人気で入場に列を作っている。館内も人が多かった。大作は少なく、大回顧展と呼ぶには出品点数もさほど…

橋爪大三郎『死の講義』を読む

橋爪大三郎『死の講義』(ダイヤモンド社)を読む。「はじめに」で「この本は、死んだらどうなるかの話です」と書かれている。橋爪は必ず訪れる「死」に対応するために世界各地の宗教を解説していく。世界の宗教を大きく分けて、一神教(ユダヤ教、キリスト…

中央公論新社 編『対談 日本の文学 素顔の文豪たち』を読む

中央公論新社 編『対談 日本の文学 素顔の文豪たち』(中公文庫)を読む。1960年代の後半に中央公論社から『日本の運学』全80巻が刊行された。その月報の対談を編集したもの、全3巻で刊行予定の1冊目。24篇が収録されている。 幸田露伴について幸田文と瀬…

ギャラリーαM移転オープン

武蔵野美術大学運営のギャラリーαMが長年拠点としていた東神田のスペースを閉じ、この度新宿区の武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスに移転し、新しいスペースでオープンした。JR市ヶ谷駅、地下鉄有楽町線・南北線市ヶ谷駅、都営新宿線市ヶ谷駅からいずれも徒歩3…

蓮實重彦『ゴダール革命』を読む

蓮實重彦『ゴダール革命』(ちくま学芸文庫)を読む。蓮實がゴダールについて書いた論文を集めている。『勝手にしやがれ』から遺作『イメージの本』まで、ゴダールの作品を網羅した評論集だ。 蓮實重彦の批評は表層批評というらしい。作品の内容にはほとんど…

ギャラリーゴトウの森本秀樹展を見る

東京銀座のギャラリーゴトウで森本秀樹展が開かれている(5月30日まで)。森本は1951年、愛媛県宇和島出身。ギャラリー汲美をはじめ、ギャラリーゴトウ、小田急デパートなどで数多くの個展を行っている。昨年12月にもここで個展を開いている。現在宇和島市…

コバヤシ画廊の横須賀幸男展を見る

東京銀座のコバヤシ画廊で横須賀幸男展「Pareidolia II」が開かれている(5月27日まで)。横須賀は茨城県水戸市生まれ、1978年に茨城大学教育学部美術専攻科を卒業している。1984年にギャラリーQで初個展、以来各地の画廊で個展を開いている。 DM葉書には、…

片山杜秀『11人の考える日本人』を読む

片山杜秀『11人の考える日本人』(文春新書)を読む。副題が「吉田松陰から丸山眞男まで」。2017年から2018年までの1年間、文藝春秋主催の「夜間授業」という講座で月1回話した講義録をまとめたもの。8月は夏休みにしたので11回行って、毎回1人の思想家…

ヒノギャラリーの松本陽子 新作展を見る

東京八丁堀のヒノギャラリーで松本陽子 新作展が開かれている(6月3日まで)。松本は東京生まれ、1960年東京藝術大学油画科を卒業している。1991年に国立国際美術館で個展を、2005年に神奈川県立近代美術館鎌倉で二人展、また2009年に国立新美術館でも二人…

ギャラリー58の中村宏展を見る

東京銀座のギャラリー58で中村宏展「戦争記憶絵図」が開かれている(6月3日まで)。中村は1932年静岡県浜松市生まれ、日本大学芸術学部美術学科に学ぶ。現在90歳になる。初めルポルタージュ絵画という社会的な絵画を描く。弱冠23歳で絵画史に残る砂川基地…

靖山画廊の田端麻子展を見る

東京銀座の靖山画廊で田端麻子展「拭くと汚くなる」が開かれている(5月19日まで)。田端は1972年神奈川県藤沢市生まれ、1996年に多摩美術大学油画専攻を卒業している。DM葉書には「昨年ニューヨークで展示された田端麻子の作品は、予想を上回る評価を得て…

持田叙子 編『安岡章太郎短篇集』を読む

持田叙子 編『安岡章太郎短篇集』(岩波文庫)を読む。持田が選んだ安岡章太郎の短篇集。31歳で発表した「ガラスの靴」から58歳の「猶予時代の歌」までの14篇が収録されている。 安岡章太郎は昔何かを読んだけどあまり感心しなかったので、以来読んだことが…

ブログ休み

ブログ、2~3日休みます。

スタニスワフ・レムの凄さ!

スタニスワフ・レム『火星からの来訪者』(国書刊行会)について、若島正が毎日新聞に紹介している((2023年5月13日)。本書の副題が「知られざるレム初期作品集」というもので、「レム・コレクション」の第2期の1冊だ、その書評から、 レムの実質的なデ…

埼玉県立近代美術館の彫刻作品を見る

埼玉県立近代美術館には屋外に数多くの彫刻作品が設置されている。先日戸谷成雄展を見に行った折りにそれらも見てきた。 グレコ 美術館のある北浦和公園の入口にはエミリオ・グレコの「湯あみ」がある。 ボテロ 美術館に近づくとフェルナンド・ボテロの「横…

埼玉県立近代美術館の戸谷成雄展を見る

埼玉県浦和の埼玉県立近代美術館で戸谷成雄展が開かれている(5月14日まで)。美術館のホームページから、 日本の現代美術を代表する彫刻家・戸谷成雄(1947年―)は愛知県立芸術大学で彫刻を専攻したのち、1970年代より本格的な活動を開始しました。彫刻と…

ガルリSOLの菅野美榮展を見る

東京銀座のガルリSOLで菅野美榮展「旅スル種子2023」が開かれている(5月20日まで)。菅野は群馬県出身、1968年共立女子短期大学を卒業したのち、1971年日本デザインスクールを卒業している。1990年、銀座のギャラリー・オカベで初個展。その後、ギャラリー…

ギャルリー東京ユマニテbisの大西由莉展を見る

東京京橋のギャルリー東京ユマニテbisで大西由莉展が開かれている(5月20日まで)。大西は1983年愛知県出身、2008年武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻コースを修了している。2011年に新宿眼科画廊で初個展、以来ギャルリー東京ユマニテbisな…