学問

志村真幸『未完の天才 南方熊楠』を読む

志村真幸『未完の天才 南方熊楠』(講談社現代新書)を読む。熊楠は驚くべき才能を多方面に発揮しながら、その仕事のほとんどが未完成に終わった。柳田国男とともに民俗学の基礎を築いたものの、途中で喧嘩別れしてしまった。キノコの新種をいくつも発見して…

菊地暁『民俗学入門』を読む

菊地暁『民俗学入門』(岩波新書)を読む。タイトル通りの見事な民俗学入門書。柳田国男が始めた民俗学はどこか古臭い印象で、もう流行らない過去の学問かと漠然と思っていた。とんでもないことだった。 本書は3つの章からなり、それぞれ3つのテーマを掲げ…

日本大学文理学部 編『知のスクランブル』を読む

日本大学文理学部 編『知のスクランブル』(ちくま新書)を読む。副題が「文理的思考の挑戦」で、日本大学文理学部の18人の研究者が、自分の専門領域を語っている。哲学、歴史、国文学、中国語中国文化学、英文学、ドイツ文学、社会学、社会福祉学、教育学、…

哲学者木田元の外国語勉強法

木田元はハイデガー哲学や現象学の専門家だ。事情があって農業専門学校から東北大学哲学科に入学したので、外国語を学んで来なかった。それで独学で外国語に挑戦する。その学び方が「なにもかも小林秀雄に教わった」(文春新書)に描かれている。 ここで、受…