2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧
東京銀座のコバヤシ画廊で浅葉雅子展-Lovers and Lines-が開かれている(11月4日まで)。浅葉は1982年、女子美術大学日本画専攻卒業。2003年にKONSTFACK(スウェーデン国立デザイン工芸芸術大芸術専攻)で学んでいる。1996年に銀座スルガ台画廊で初個展、2011…
優れた社会学者である橋爪大三郎の『正しい本の読み方』(講談社現代新書)を読む。8つの章の見出しを拾うと、「なぜ本を読むのか」「どんな本を選べばよいのか」「どのように本を読めばよいのか」「本から何を学べばよいのか」「どのように覚えればよいの…
東京新宿初台にある東京オペラシティアートギャラリーで「単色のリズム 韓国の抽象」が開かれている(12月24日まで)。これがとても良かった。韓国の抽象作家19人を集めた意欲的な企画展だ。美術館が配布する充実したハンドブックから、 韓国の抽象絵画は、…
西村京太郎『十五歳の戦争』(集英社新書)を読む。1930年生まれのミステリ作家。現在までに500冊の本を書いているというが、今回初めて読んだ。西村もノンフィクションは初めてのようだ。 昭和20年4月1日に西村はエリート将校養成機関「東京陸軍幼年学校」…
小田急・新宿本館10階美術画廊・アートサロンで第20回記念半田強展が開かれている(10月31日まで)。半田は1948年、山梨県生まれ。1970年に国画会展に初出品し、以来毎年出品している。1979年に小田急百貨店新宿店で個展をし、以後現在まで隔年で開催してい…
東京西荻の数寄和で吉川民仁展が開かれている(10月29日まで)。吉川は1965年、千葉県生まれ。1991年武蔵野美術大学大学院造形研究科油絵コース修士課程を修了している。1995年文化庁インターンシップ研修員。1990年に鎌倉画廊で初個展をして以来、同画廊や…
東京銀座のガレリア・グラフィカbisでしまうち みか個展が開かれている(10月28日まで)。しまうちは1987年、熊本県生まれ。2013年崇城大学大学院芸術研究科を修了している。一時スリランカに短期滞在し、2012年初個展をスリランカのコロンボで開いている。…
吉行淳之介『やややのはなし』(小学館)を読む。晩年の吉行のエッセイを集めたもの。具体的には昭和57年から平成3年にかけて発表したもの。吉行は1994年に70歳で亡くなっているから、60歳前後のものだ。短いエッセイが49編集められているが、これらがみな面…
東京日本橋兜町のSPCギャラリーで柴田美智子展「変容」が開かれている(10月28日まで)。柴田は東京都江東区生まれ、詳しいことは分からない。1994年に日本橋好文画廊で個展を開き、その後もギャラリーフレスカ、スパン・アートギャラリー、新宿眼科画廊、ブ…
東京上野桜木の櫻木画廊で沓澤貴子展-watcher of the sky-が開かれている(10月29日まで)。沓澤は1971年、静岡県生まれ、1996年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業し、1998年に同大学大学院油絵コースを修了している。2001年ガレリアラセンで初個展を…
今週初めに知人の画家の個展のオープニングパーティーがあった。パーティーの会話のなかで北斎の名前が出ると、参加していた老画家Kさんが僕のところにこんなのがあるよと1枚のカラーコピーを取り出した。長い1本の竿を担いでいる男が描かれている。画面を左…
東京銀座のガレリア・グラフィカbisで笠谷耕二展が開かれている(10月21日まで)。笠谷は1964年東京都生まれ。2007年にイタリア フィレンツェに留学する。2008年帰国するが、日本とイタリアに工房を持ち制作活動を続けている。 2010年にエキジビット・ライブ…
大塚信一『反抗と祈りの日本画 中村正義の世界』(集英社新書ヴィジュアル版)を読む。今から40年前に52歳で亡くなった画家の作品論を中心とした評伝。ヴィジュアル版の名の通りカラー図版が豊富に使われている。 中村正義の評伝としてはすでに笹木繁男の『…
小林紀晴『ニッポンの奇祭』(講談社現代新書)を読む。小林は長野県諏訪地方出身の写真家で、小さいころから諏訪大社の御柱祭に触れてきた。諏訪大社は上社と下社からなり、そのそれぞれに2つの社がある。つまり4つの社があって、その4隅に柱を立てる。そ…
梅野叔子『空飛ぶ亀の狂詩曲』(文芸社)を読む。副題が「青木繁に魅せられた梅野家の断章」というもの。知人から興味深い本があるから読んでみないかと勧められた。長野県東御市に東御市立梅野記念絵画館がある。初代館長は東京京橋で画廊の藝林を経営して…
東京三越前のギャラリー砂翁で及川伸一展「混沌をなぞる」が開かれている(10月21日まで)。及川は1949年東京生まれ。1980年から1992年まで独立美術に出品していたが、1992年からは個展を主な発表の場所としている。これまでギャラリー汲美、ギャラリーテム…
行方昭夫・訳『ヘンリー・ジェイムズ傑作選』(講談社文芸文庫)を読む。去年がヘンリー・ジェイムズ生誕100年だったことから企画されたらしい。5つの中短篇が収録されている。「モーヴ婦人」「五十男の日記」「嘘つき」「教え子」「ほんもの」で、心理小説…
東京京橋のギャラリー椿で夏目麻麦展「Nights Out」が開かれている(10月21日まで)。夏目は1971年生まれ、1998年に多摩美術大学大学院を修了している。その年にギャラリーQで初個展、以後ベルギーや東京の西瓜糖、藍画廊、Porte de Paris、ギャラリー椿など…
東京銀座のStepsギャラリーで十河雅典展「トヨタやソニーで生きてきたんだよう」が開かれている(10月14日まで)。十河は1943年東京生まれ。1969年に東京芸術大学を卒業している。Stepsギャラリーでは今回が8回目の個展になる。 画廊に足を踏み入れて驚いた…
東京東神田のギャラリーαMで小松裕子展「鏡と穴―彫刻と写真の界面」が開かれている(10月14日まで)。小松は1969年、神奈川県生まれ、写真は金村修に学んでいる。初個展は2009年にギャラリー山口で行った。以来、ギャラリーQ、トキ・アートスペース、The Whi…
スティーヴン・キング『書くことについて』(小学館文庫)を読む。これが面白かった。キングはアメリカのホラー小説のベストセラー作家だ。私は何か1冊だけ読んだ記憶があるが、題名を思い出せない。 本書はキングの自伝と小説の書き方からなっている。聡明…
東京小金井市のギャラリーブロッケンで深沢軍治展が開かれている(10月9日まで)。深沢は1943年山梨県生まれ、1971年に東京芸術大学大学院美術研究科を修了している。今年の4月に銀座のうしお画廊で個展を開いていた。 ギャラリーブロッケンはJR中央線武蔵小…
東京上野桜木の櫻木画廊で中津川浩章展「描くことの根源へ 世界のはじめから存在している絵画」が開かれている(10月15日まで)。中津川は1958年静岡県生まれ。和光大学で学び、個展をギャラリイK、パーソナルギャラリー地中海などで数回ずつ開き、その他、…
橋爪大三郎・大澤真幸『げんきな日本論』(講談社現代新書)を読む。二人の社会学者による日本の歴史に関する対談だが、古代史から明治維新直前までをテーマにしている。本書は3部に分かれ、はじまりの日本(古代史)、なかほどの日本(中世史)、たけなわの…
東京京橋のギャラリーなつかで「たまびやき」の山川亜貴と鯨虎じょうの2人がそれぞれ個展を開いている(10月7日まで)。「たまびやき」とは、多摩美術大学の工芸専攻の陶の選抜展で、先週の学部生に続いて今週は大学院生の二人が選ばれている。 まず小さな…