2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

たけだ美術移転オープン

銀座8丁目にあった「たけだ美術」がすぐ近くの7丁目に移転し、9月28日にオープンした。場所は櫟画廊とサムホールギャラリーの間にあるビルの1階で、とても入りやすい。 たけだ美術のオーナー武田さんはフジテレビギャラリーの営業部長をやっていた人で、…

味の素のいろいろな使い方

9月25日朝日新聞の全面広告で「ためして! AJIテク」という味の素の新しい使い方の紹介が掲載された。一般の消費者から寄せられたものの一部を公開したものらしい。 01.トーストに「味の素」!? チーズトーストをつくる時に、ふりかけて焼きます。コクが出…

教育に関するヒント

先に紹介した安藤陽子展のパンフレットに面白いインタビューが載っていた。安藤陽子はすばらしい日本画を発表している若手の画家だ。 ・ユニークな日本画家 安藤陽子展(2010年9月26日) ーー小さい時から絵が好きだったのですか。 安藤:価値観とか、好き…

川村記念美術館のバーネット・ニューマン展を見た

千葉県佐倉市の川村記念美術館でバーネット・ニューマン展を見た。川村記念美術館は印刷インクのDIC株式会社が経営する美術館で、DICの総合研究所の敷地の一角に建てられている。フランク・ステラの作品の収集では世界でトップクラスと聞いた。マーク・ロス…

ユニークな日本画家 安藤陽子展

東京京橋のINAXギャラリー2で安藤陽子展を見て驚いた。2006年に名古屋で初個展をして以来、もう4回も個展をしているのにすべて名古屋のギャラリーで、東京では今回が初お目見えなのだ。こんなに優れた画家なのに何故だ? ギャラリーの方の話によると安藤は…

池内紀の「二列目の人生」を読む

ドイツ文学者でエッセイストの池内紀「二列目の人生」(集英社文庫)を読む。副題が「隠れた異才たち」とあり、タイトルの由来があとがきに書かれている。 『二列目の人生』といったタイトルは、記念写真になぞらえている。卒業アルバムなどでおなじみだろう…

ギャラリー現の小川諭展

ギャラリー現は銀座でも最も過激=ハードな現代美術の画廊だ。今週の個展はギャラリー現のその特徴に恥じないものだ。 小川諭(さとし)は1974年宮城県生まれ、明星大学を1999年に卒業し、翌々年ドイツへ留学した。ドイツ国立ブレーメン芸術大学に入学し、そ…

ギャラリー川船の「S氏コレクション売立展」

東京京橋のギャラリー川船で「S氏コレクション売立展」が開かれている。(25日まで)。 主に近代美術のコレクターであったS氏が、もうご自身の高齢のためコレクションを手放すのだという。数十点並べられたコレクションは、みな品のいいものばかりだ。特に高…

3つの写真展を見て

敬老の日の20日に3つの写真展を見て歩いた。最初に六本木ヒルズ森タワーのアカデミーヒルズ40で行われた「東京フォト2010」という写真のアートフェア。35のギャラリーが500点の写真を展示していた。写真専門のギャラリーは少ないので、主に現代美術のギャラ…

銀座ニコンサロンの吉野正起写真展「道路」

銀座ニコンサロンで吉野正起写真展「道路」が開かれている(28日まで)。タイトルどおり様々な道路を撮影している。ここに掲げた写真はDMから取ったもので、車が通らなくなった舗装道路が両端から植物に侵食されて道幅が狭くなっている。道路はおそらく東西…

ビンカンともえないゴ……

「ビンカン」とこんな風にはっきり表示してくれると分かりやすい。 「もえない」と表示してくれているのも、それなりに対応できるのでよい。 ところで「もえないゴ……」の後はどんな文字が続くんだったっけ? 「ケ」? あゝ おまへはなにをして来たのだと…… …

神楽坂のギャラリーeitoeikoの江川純太展

神楽坂のギャラリーeitoeikoの江川純太展が良かった(9月18日まで)。ギャラリーeitoeikoは1年前に開廊した新しいギャラリー。地下鉄東西線神楽坂駅から数分の所にある。 江川純太は1878年神奈川県生まれ、多摩美術大学日本画専攻を卒業している。シェル美…

すごいぞ、ギャラリー58の「前衛★R70展」

銀座4丁目のギャラリー58で「前衛★R70展」が開かれている(10月2日まで)。副題が「70歳未満出品不可★完全最新作」となっている。出品作家は、池田龍雄(82歳)、中村宏(78歳)、秋山祐徳太子(75歳)、赤瀬川原平(73歳)、田中信太郎(70歳)、吉野辰海…

丸谷才一の「あいさつは一仕事」から

丸谷才一の「あいさつは一仕事」(朝日新聞出版)が発行された。丸谷はしばしば公私のパーティーなどで挨拶を依頼される。その際のスピーチの原稿を保存しておいて挨拶に関する本を作っている。最初が1985年の「挨拶はむづかしい」、ついで2001年に「挨拶は…

京橋のアートスペース羅針盤で足立正平展を見る

京橋のアートスペース羅針盤で足立正平展が開かれている(18日まで)。足立は1976年東京生まれ。幼少より書を学び、1999年多摩美術大学日本画科を卒業している。翌2000年から2002年まで中国政府給付奨学生として中国美術学院で学ぶ。中国で学んで何が印象に…

銀座三越美術画廊オープン

白井晟一 が設計した銀座4丁目にあった親和銀行東京支店の建物が壊され、そのあたり一帯が再開発されて銀座三越の新館が作られた。 ※今はもうない親和銀行東京支店の建物については、 http://www.citta-materia.org/?itemid=267 その銀座三越が9月11日にオ…

「水墨画と語らう」は良かった

何かの本で水墨画については、矢代幸雄「水墨画」(岩波新書)がいいと書かれていた。たしかに良い本だったが、古いのと図版が小さくて鮮明でなかったので改めて水墨画の画集を探した。 新潮社の「美術館へ行こう」というシリーズの「水墨画と語らう」が初心…

下町のモスバーガーで

モスバーガーでコーヒーを飲んでいた時ーー土曜の午後の下町のモスはなぜか中高年の女性が多いーー通路を挟んだ対面の席の20代の太った母親が3、4歳の男の子とポテトフライを食べていた。たまに派手な音楽が鳴り響く。母親がケータイを開いて画面を見てい…

「オマージュ・種村季弘展」後期が始まった

銀座2丁目のスパンアートギャラリーで「オマージュ・種村季弘展」後期が始まった。種村季弘はドイツ文学者、特異なエッセイや現代美術への理解者として知られた。同展のちらしから、 錬金術、悪魔崇拝、薔薇十字団、吸血鬼、怪物、少女幻想、そしてドイツの…

多剤耐性菌アシネトバクター

複数の抗生物質が効かない多剤耐性アシネトバクター菌の感染が各地の医療機関で相次いでいる。どんな抗生物質に対しても耐性を持っている病原菌だ。病気に対して現代の医学が対応できない。発病したら死を待つだけだという。それは悲惨な状況だ。結核やコレ…

マスコミの相撲協会叩きへのなだいなだ氏の意見

なだいなだ氏が、「ちくま」2010年9月号で相撲協会の野球賭博に関する事件に対して意見をしている。日本社会は過去、暴力団と深い関係があった。 そもそも暴力団という呼び名が問題だ。昔のヤクザ即暴力団ではないが、歴史的にはつながりがある。明治に博徒…

車谷長吉の「文士の魂・文士の生魑魅(いきすだま)」を読む

現存作家の中で一番の毒舌家といえば金井美恵子で、二番が車谷長吉ではないか。しかし彼らを見ていると毒舌家とは本音を隠さない人のように思える。 車谷長吉の「文士の魂・文士の生魑魅」(新潮文庫)という読書案内も十分におもしろかった。いや、毒舌ばか…

京橋のギャラリー・ビー・トウキョウの安齋歩見展から考えたこと

東京京橋のギャラリー・ビー・トウキョウで安齋歩見展が開かれている。 写真は同展のDMハガキ、実際の作品は65cm×150cmのリトグラフで左右がもっと大きい。それにもっとずっと明るい。タイトルは「ピーナッツ戦争#6」、ピーナッツを使って立体を作り、それ…

村上隆、奈良美智の次の次は誰か?

アートアナリスト宮本泰輝が「AERA」(7月26日号)で、村上、奈良の「次の次」という記事を書いている。それによると、「これまでに、国際マーケットで1億円の壁を突破した日本人作家は5人、河原温、草間弥生、杉本博司、奈良美智、村上隆だ」という。村…

佐々木綾子のドローイングがおもしろい

銀座6丁目のガルリSOLでやっていた佐々木綾子展のドローイングがおもしろかった。残念ながら9月4日に終わってしまったが。 佐々木は1982年仙台市生まれ、昨年東北工科芸術大学大学院日本画研究領域を修了している。今回が初個展となる。 見たとおりスーパ…

ギャラリーツープラスの湯本奈つき展が興味深い

銀座1丁目のギャラリーツープラスの湯本奈つき展の立体作品が興味深い。湯本は1970年千葉市生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科を修了している。個展歴はギャラリーサージ、J2ギャラリー、ちばぎんアートギャラリー、ギャラリー・イセヨシ、ツープラスな…

「森山大道 路上スナップのススメ」がおもしろかった

「森山大道 路上スナップのすすめ」(光文社新書)がおもしろかった。著者は森山大道と仲本剛。森山は街をスナップする「ブレ・ボケ・アレ」で有名なカメラマンだ。コダックトライXという高感度フィルムを使ってファインダーを覗かないで撮るノーファインダ…

この短歌が分からない

朝日新聞8月30日の朝刊に朝日歌壇が掲載され、佐佐木幸綱が8番目に選んだ作品が、尼崎市の南はるかの短歌だった。これがよく分からない。 パンツルックやめてワンピで出勤を始めてわかる視線の本音 これはどんな意味なのだろう? 考えてみたが分からなかっ…

芥川作曲賞公開審査のVサイン事件

サントリー芸術財団主催の「サマーフェスティバル2010」で、芥川作曲賞創設20周年記念として、過去19年間の受賞者20人の作品がガラ・コンサートとして演奏される予定だった。昨日書いた理由で、実際には19人の作品が演奏されたが、演奏会で配布されたパンフ…

作曲家夏田昌和のこと

8月に入ってからだったと思う。作曲家の夏田昌和が覚醒剤を所持していた容疑で逮捕された。自宅の古いビデオデッキに隠していたという。夏田から覚醒剤を譲り受けた無職の女性から捜査が入ったようだ。 夏田は1968年東京生まれ、2002年に芥川作曲賞を受賞し…