美術

山本弘の作品解説(108)「自画像」

山本弘「自画像」、デッサン 1971年制作、山本弘41歳。まだ2度目の脳血栓は起きていない。その分、手足の自由はそこまで損なわれていなかったのだろう。描写は正確でまさにこの通りの姿だった。珍しく鏡を見て描いているのではないか。人と対峙しているとき…

ガルリSOLの佛淵静子展を見る

東京銀座のガルリSOLで佛淵静子展が開かれている。佛淵は1974年東京都生まれ、1998年多摩美術大学美術学部絵画科日本画専攻を卒業、2000年同大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻を修了している。2002年にガレリアラセンで初個展、以来柴田悦子画廊などで個…

オルターネイティブスペースThe Whiteの小川浩子展「夜が私に語ること」を見る

東京神田の猿楽町のオルターネイティブスペースThe Whiteで小川浩子展「夜が私に語ること」が開かれている(1月29日まで)。小川は埼玉県生まれ。1996年に日本大学芸術学部彫刻専攻を卒業している。2000年に東京銀座の青樺画廊で初個展、2005年からはギャラ…

ギャラリー椿のオークションが始まった

今日から京橋のギャラリー椿で恒例のオークションが始まる。 オークションは1月21日(金)、22日(土)、23日(日)、24日(月)の4日間。誰でも自由に入札できる。今年は480点以上の出品点数だ。ギャラリー椿は銀座・京橋地区でも特に大きなギャラリーだ…

山本弘の作品解説(107)「ぼーし」

山本弘「ぼーし」、油彩、F3号(27.3×22.0cmか?) 1977年制作、山本弘47歳。帽子をかぶっている若い娘を描いている小品。クリーム色の絵具で顔の輪郭を描き、同じ色で鼻を描いている。左腕にもその色を置いている。娘はつばの広い帽子をかぶり、その帽子の…

OギャラリーUP・sの佐藤阿朱香展を見る

東京銀座のOギャラリーUP・sで佐藤阿朱香展が開かれている(1月23日まで)。佐藤は2001年に中央大学法学部を卒業し、2005年に中国南開大学東方芸術系を卒業している。中国では中国画を学んだ。2018年からザボハウスで銅版画を制作している。今回が初個展と…

中村宏インタビュー『応答せよ!絵画者』を読む

砂川五番 中村宏インタビュー『応答せよ!絵画者』(白順社)を読む。2010年から2019年まで、外国人研究者らの6回のインタビューに中村宏が答えたものを編集している。インタビューは英語でなされ、それを嶋田美子がインタビューアー兼通訳としてまとめてい…

ガルリSOLの寺田和幸展を見る

東京銀座のガルリSOLで寺田和幸展が開かれている(1月22日まで)。寺田は1946年福岡県出身、1979年東京藝術大学卒業、1980年同大学大学院を修了した。スルガ台画廊やぎゃらりーセンターポイントで個展を繰り返していたが、1998年からガルリSOLでもう6回目の…

ギャルリー東京ユマニテの村井進吾展「ハスバタケ」を見る

東京京橋のギャルリー東京ユマニテで村井進吾展「ハスバタケ」が開かれている(1月29日まで)。村井は1952年大分県生まれ、1978年に多摩美術大学大学院美術研究科を修了している。主な個展として、ギャラリー山口、愛宕山画廊、そして東京ユマニテでは2002…

山本弘の作品解説(106)「行列」

山本弘「行列」、油彩、F50号(116.7×91.0cmか?) 制作年不詳。1968年に山本と飯田市中央公民館から上郷村(当時)の山本の自宅まで二人がかりで手に持って運んだ記憶がある。だからその直前あたりの制作だろう。山本30代の作品。中期の代表作といえる。 「…

山本弘の作品解説(105)「人柱像」

山本弘「人柱像」、油彩、(83.0×63.1cm) 昭和27年(1952年)制作。山本弘22歳。ごく若いころの作品だ。当時の作品はあまり残っていないから貴重だ。裏面に紙が貼られていて、次のように書かれている。 行くやかたもなく 帰る床も知らず 只酔ひ痴れて ぬば…

山本弘の作品解説(104)「日々酔如泥」

山本弘「日々酔如泥」、油彩、M10号 昭和46年(1971年)制作。山本弘41歳。文字通り酒におぼれている自分自身を戯画化して描いている。本作は飯田市美術博物館所蔵となっている。しかし所蔵されている作品と少し違うところがある。所蔵されているものには左…

滝川留未子『画家 滝川太郎』を読む

滝川留未子『画家 滝川太郎』(遊人工房)を読む。滝川留未子は滝川太郎の息子の嫁にあたる。その滝川太郎は最も有名な西洋絵画の贋作者。嫁である留未子が太郎の汚名をそそごうと本書を書いた。 留未子は太郎の手記など引用して、太郎は贋作に関わっていな…

ポーラ ミュージアム アネックスの横溝美由紀展を見る

東京銀座のポーラ ミュージアム アネックスで横溝美由紀展「Landscape」が開かれている(1月30日まで)。横溝は1968年東京都生まれ、多摩美術大学彫刻科卒業。文化庁派遣芸術家海外研修員。主な展示に、水戸芸術館、埼玉県立近代美術館、東京都現代美術館、…

銀座中央ギャラリーの善養寺歩由・みょうじなまえ2人展を見る

東京銀座の銀座中央ギャラリーで善養寺歩由・みょうじなまえ2人展が開かれている(12月26日まで)。善養寺は1999年東京都生まれ、2019年東京藝術大学デザイン科に入学し在学中。みょうじは2019年度東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業。2020年TAKU SOM…

山本弘の作品解説(103)「雪景」

山本弘「雪景」、油彩、F4号(24.2cm×33.3cm) 制作年不詳。この作品を撮影したのは40年以上前になる。ポジフィルムで撮影したのであまり退色していない。30年ほど前当時勤めていた会社の応接に飾っていたら、落花生研究者の方が買ってくれた。絵を買うのは…

山下裕二『商業美術家の逆襲』を読む

山下裕二『商業美術家の逆襲』(NHK出版新書)を読む。山下はファインアートとは異なる「日本美術のメインストリームから外れた」「美術史上、正当な評価を受けて来なかった商業美術家たちを」「再評価」するだけではなく、「むしろ彼らを本流として明治以降…

ギャラリーYORIの及川伸二展を見る

東京代々木上原のギャラリーYORIで及川伸二展「ちょっとしたこと」が開かれている(12月25日まで)。及川伸二は抽象画家の及川伸一の弟ということだ。兄と違って人物画を描いている。しかし兄弟なら影響を受けざるを得ないだろう。空間のつくり方とか画面の…

トキ・アートスペースの本多真理子展を見る

東京神宮前のトキ・アートスペースで本多真理子展「分解」が開かれている(12月26日まで)。画廊の奥の広いスペースの床にはたくさんの石が転がっている。そして6個の石が天井から吊り下げられている。吊り下げられた石は、よく見ると床に置かれた紙袋に糸で…

Cross View Arts Selectionの桑原理早を見る

東京京橋のクロスビューアーツ でSelection展が開かれている(12月21日まで)。クロスビューアーツはギャラリーなつかの小さなスペースで、Selection展として、岡田育美、桑原理早、永野のり子、山口健児の4人を取り上げている。小さなスペースに4人展だから…

TS4312で「YS4312恒例入札オークション」が始まった

東京四谷のTS4312で「YS4312恒例入札オークション」が始まった(12月26日まで)。ここの最低入札価格がとても安い。入札だから最低価格で落札できるわけではないが、画廊主の沢登さん曰く、うちはお客さんが少ないからあまり競ることがないので、最低価格で…

ギャルリー東京ユマニテの木村太陽展を見る

東京京橋のギャルリー東京ユマニテで木村太陽展「cloud seeding」が開かれている(12月25日まで)。ギャラリーのホームページから、 木村は1995年創形美術学校研究科卒業後から作品を発表し、2000年以降はドイツ、ニューヨークを拠点にヨーロッパ、アメリカ…

ギャラリー川船の「歳末入札展示会」

東京京橋のギャラリー川船で「歳末入札展示会」が始まった(12月11日まで)。 入札の方式は「二枚札方式」、これは入札カードに上値(上限)と下値(下限)の二つの価格を書いて入札するもの。他に入札者のない場合は下値で落札する。上値が同額の場合には下…

高田博厚『フランスから』を読む

高田博厚『フランスから』(講談社文芸文庫)を読む。戦後高田がフランスから日本の友人片山敏彦らに送った手紙を片山が編集して出版したもの。私信とはいえ、高田も公開を意図していたらしい。 戦後のフランスの文学者たちや画家たちの動向や発言などを紹介…

ギャラリー58の吉野辰海新作展を見る

東京銀座のギャラリー58で吉野辰海新作展が開かれている(12月11日まで)。吉野は1940年宮城県生まれ、1959年武蔵野美術学校(現・武蔵野美術大学)油絵科入学。1960年ネオダダイズム・オルガナイザーズの一員として活躍する。1964年新宿内科画廊で個展、そ…

いりや画廊の姫野亜也石彫刻展「遠景」を見る

東京上野入谷のいりや画廊で姫野亜也石彫刻展「遠景」が開かれている(12月11日まで)。姫野は1990年大分県生まれ、2012年に武蔵野美術大学彫刻科を卒業し、2014年に同大学大学院美術専攻を修了している。2013年にいりや画廊で初個展、ついで2015年にもいり…

ギャラリーなつかの酒井香奈展を見る

東京京橋のギャラリーなつかとCross View Artsで酒井香奈展「きのう、きょう、あした」が開かれている(12月11日まで)。酒井は1969年茨城県生まれ、1992年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業、1994年同大学大学院造形研究科美術専攻油絵コースを修了して…

ギャラリー檜Fのシマヅヨウ彫刻展を見る

東京京橋のギャラリー檜Fでシマヅヨウ彫刻展が開かれている(12月4日まで)。シマヅは1962年兵庫県生まれ、1986年に武蔵野美術短期大学専攻科を修了している。1986年より個展を続けているという。最近はここギャラリー檜Fで開いている。 今回のテーマは「泡…

東京画廊+BTAPの李鎮雨Lee Jin Woo展を見る

東京銀座の東京画廊+BTAPで李鎮雨Lee Jin Woo展が開かれている(12月25日まで)。李は1959年韓国ソウル生まれ、1983年に韓国の世宗大学を卒業後、1986年に渡仏し、パリ第8大学造形美術学ならびにパリ高等美術大学(材料学研究)を卒業、現在はパリを拠点に…

アートフロントギャラリーの浅見貴子展を見る

東京代官山のアートフロントギャラリーで浅見貴子展が開かれている(12月5日まで)。浅見は1964年埼玉県生まれ、1988年に多摩美術大学美術学部絵画科日本画専攻を卒業している。1992年に藍画廊で初個展。その後各地で何度も個展を開いている。またアーティ…