人類学

里見龍樹『入門講義 現代人類学の冒険』を読む

里見龍樹『入門講義 現代人類学の冒険』(平凡社新書)を読む。題名通り現代人類学について7日間の講義を綴っている。大学1~2年生向けだと言うがこれが面白かった。 里見は20世紀末の人類学に新しい変化が生じたと言う。里見自身はソロモン諸島のマライタ…

菅瀬晶子『ウンム・アーザルのキッチン』を読む

菅瀬晶子・文、平澤朋子・絵『ウンム・アーザルのキッチン』(福音館書店)を読む。本書は、『月刊たくさんのふしぎ』2024年6月号になる。朝日新聞書評委員が選ぶ「今年の3点」で長沢美津子が推薦していた。 本書は実話の絵本で菅瀬晶子文、平澤朋子絵の「…

山口昌男『本の神話学――増補新版』を読む

山口昌男『本の神話学――増補新版』(中公文庫)を読む。山口昌男は博覧強記の文化人類学者。50年以上前に本書の単行本が出版されてそれで読んでいたが、改めて50年ぶりの再読。本書は、ワイマール文化、ワールブルグ研究所、ユダヤ人の知的環境、モーツァル…

上野公園の著名人の手形が興味深い

上野公園の一角に著名人の手形がある。人によって大きさや形が違っている。 渥美清 サインは何か素朴っぽい 衣笠祥雄 指も太くさすが立派な手だ 王貞治 きれいな形だ 九重貢(千代の富士) しっかりした手だ 古賀政男 指が短い 高橋尚子 親指の位置がずれて…

馬場悠男『「顔」の進化』を読む

馬場悠男『「顔」の進化』(講談社ブルーバックス)を読む。副題が「あなたの顔はどこからきたのか」とある。馬場は人類学者で、人類形態進化学を専門とし、ジャワ原人の発掘調査に長年取り組むとある。 まず動物の顔の進化を教えてくれる。機能が形を作って…