しばらくブログを休みます。
東京銀座のガルリSOLで長田堅二郎展が開かれている(9月23日まで)。長田は1979年大分県生まれ、2003年に東京藝術大学美術学部彫刻科を卒業し、2005年に同大学大学院美術研究科彫刻専攻を修了している。今までに主な個展としては、表参道画廊やいりや画廊な…
東京銀座の巷房・1+巷房・2で吉江庄藏展「境界を巡る襞~宿る~」が開かれている(9月23日まで)。吉江は1974年東京藝術大学大学院彫刻科を修了し、1979年同大学院構成デザイン科を修了、1980年に同大学院構成デザイン科研究課程を修了している。 3階の…
小室直樹『新版 三島由紀夫が復活する』(毎日ワンズ)を読む。初めに第1章「三島由紀夫と二・二六事件」として2.26事件が詳しく語られる。それも反乱軍である青年将校側に立って事件を語っている。2.26事件に際して昭和天皇が鎮圧を命じた。それを三島は深…
東御市の梅野記念絵画館で開かれている「All is vanity. 虚無と孤独の画家――山本弘の芸術」について、同館館長で美術研究家の大竹永明さんが中日新聞に寄稿した。 信州・飯田で生涯の大半を過ごした山本弘は、多感な10代を軍国主義から民主主義へ急激に移行…
東京銀座のうしお画廊で淀井彩子展「―芯・時間・色彩Ⅱ」が開かれている(9月23日まで)。淀井は1966年に東京芸術大学美術学部油画科を卒業し、1968年に同大学大学院油画専攻を修了している。その後フランス政府給費留学生としてパリに留学。2011年まで青山…
東京銀座のOギャラリーで遊上陽子展が開かれている(9月17日まで)。遊上は大阪在住、1972年に銀座の橡画廊で個展、以来大坂や京都で個展を開き、Oギャラリーでは2015年より今回で5回目の個展になる・ 今回は左右7m20cmの大作を展示している。天地1m、小…
東京京橋のギャルリ―東京ユマニテbisで井上雅之展「―形に囲まれる―マケット」が開かれている(9月16日まで)。井上は1957年神戸市出身、1985年多摩美術大学大学院美術研究科修士課程修了。2017年第24回日本陶芸展大賞受賞。1980年代から陶を素材に立体作品…
東京銀座のガルリSOLで「IRONWORKS」が開かれている(9月16日まで)。鍛金の二人展で、山崎美智子と細田尚美が参加している。二人とも多摩美術大学の金属専攻出身で、現在同じアトリエに属しているという。 山崎美智子は1981年千葉県生まれ、2004年に多摩美…
東京銀座のコバヤシ画廊で村上早展が開かれている(9月16日まで)。村上は1992年群馬県生まれ。2014年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科版画専攻を卒業し、2017年同大学大学院博士後期課程中退。毎年コバヤシ画廊で個展を続けていて今年が8回目になる。201…
長野県東御市の梅野記念絵画館で、9日から山本弘展「All is vanity. 虚無と孤独の画家――山本弘の芸術」が始まった(11月26日まで)。 主な展示作品を紹介する。 「種畜場」 「種畜場」 天竜川の川霧の深い早朝、種畜場(家畜の交尾施設)に乳牛がいて、霧の…
「流木」 「銀杏」 「川」 「箱」 長野県東御市の梅野記念絵画館で、明日から山本弘展「All is vanity. 虚無と孤独の画家――山本弘の芸術」が始まる(11月26日まで)。 開催に先立って、展覧会の図録が届いた。A4判128ページで、84点の図版が80ページに紹介…
東京京橋のギャラリー川船で大森愛展「空と地上と」が開かれている(9月16日まで)。大森は1980年群馬県生まれ、2004年女子美術大学芸術学部油画専攻を卒業している。2006年に藍画廊で初個展、ギャラリー川船では2012年以来今回が4回目になる。 今回はスチ…
東京銀座のギャラリー枝香庵で浜田浄展「転変を刻む」が開かれている(9月11日まで)。浜田は1937年高知県出身、1961年に多摩美術大学美術学部油画専攻を卒業している。2015年には練馬区立美術館で個展が開かれている。 DM葉書に「1990年代油彩作品と現在に…
東京銀座のガルリSOLで「余熱と余韻」が開かれている(9月9日まで)。筑波大学大学院出身の彫刻家2人展で、矢野晋次と羽室陽森が出品している。 矢野晋次は1994年福岡県生まれ、2017年東京造形大学彫刻専攻を卒業し、2020年筑波大学大学院博士前期課程彫…
長野県の東御市梅野記念絵画館の「All is vanity. 虚無と孤独の画家――山本弘の芸術」の開催まで1週間となった。美術館のホームページにその詳細が掲載されているので、それを紹介する。 信州飯田で生涯の大半を過ごし、51歳で自死した異色画家、山本弘を紹…
湯浅譲二が「官能美生んだ豊穣な創造力――アルチザンとしての武満徹」という短文で、武満について大胆な評価をしている。 武満が亡くなった時、彼を悼んで「武満徹は世界の音楽を変えた作曲家だった」と言った評論家がいたが、それは正しくなかったと湯浅は言…
『武満徹を語る 15の証言』(小学館)を読む。武満徹全集編集長大原哲夫が聞き手となって、武満徹が親しく付き合った15人の音楽家や映画監督、デザイナーなどと対談を繰り返したものの記録。印象に残った対談の一部を紹介する。 今井信子(ヴィオラ奏者) 武…
東京大崎のO美術館で第11回 座の会展「座2232」が開かれている(8月31日まで)。2012年に第1回展が開かれた座の会展も今回で12回を迎えた。基本、日本画家の会であったが、漆芸作家もの加わり、狭い意味の日本画にこだわらない作家も参加している。気になっ…
長野県の飯田市美術博物館で「コレクション展示 洋画家たちの小部屋―心の深遠―」が開かれている(10月1日まで)。地元出身の画家が取り上げられている。わが山本弘とその先輩関龍夫、それに原鼎の3人だ。3人で合わせて29点が展示されている。 ここでは山…
ブログは2~3日休みます。
猪熊弦一郎『マチスのみかた』(作品社)を読む。これがすばらしく大当たりの本だった。猪熊は戦後日本の最も重要な画家の一人。マチスに師事している。そんな猪熊が生前フランスでマチスに会い、絵を描くことについてアドバイスされたこと、マチスの生涯、…
DM葉書 東京吾妻橋のギャラリーアビアントで根木悟展が開かれている(9月2日まで)。根木は1968年愛知県生まれ、1991年嵯峨美術短期大学洋画専攻科を卒業し、初め京都の画廊で個展を開いていたが、2012年からは毎年中和ギャラリーで個展をしている。ここギ…
野呂邦暢『日本史の旅人』(中公文庫)を読む。副題が「野呂邦暢史論集」。野呂邦暢は作家、37歳で芥川賞を受賞するも43歳の若さで亡くなっている。私は40年以上前、野呂の小説が好きで何冊も読んだ記憶がある。亡くなって40年以上経った昨今また野呂が再評…
東京本郷のTOKAS(トーキョーアーツアンドスペース本郷)で「誰かのシステムをめぐる時part2」という展覧会が開かれている(9月24日まで)。3つの階それぞれ別の展示だが、1階は太田遼の展示となっている。太田は1984年生まれ、2016年に武蔵野美術大学大…
東京銀座のStepsギャラリーで槙野央展「日々のあれこれ」が開かれている(9月2日まで)。槙野は1972年茨城県生まれ、1997年に茨城大学大学院教育学研究科美術教育専修を修了している。1994年にときわ画廊などで個展をし、つくば美術館などのグループ展に参…
吉行淳之介『目玉』(新潮文庫)を読む。以前読んでいたが、荒川洋治が『文庫の読書』(中公文庫)で、戦後の最高の短篇小説10篇の中に吉行淳之介の「葛飾」を挙げていた。それで「葛飾」の入っている短篇集『目玉』を再読した。 『目玉』は、単行本が平成元…
東京銀座の巷房・2と階段下で宇野和幸展が開かれている(9月2日まで)。宇野和幸は1960年千葉生まれ、東京藝術大学大学院を修了し、現在嵯峨美術大学で教えている。作品は和紙にシンナープリント、アクリル絵具などを使い、今回大きな作品は天地175mm、左…
谷川俊太郎・聞き手『谷川俊太郎が聞く 武満徹の素顔』(小学館)を読む。武満が亡くなった後、武満の親しかった友人たちや娘の武満真樹など8人に、谷川俊太郎が聞き手となって武満との交友や個人的な思い出などを聞いている。 その8人とは、小澤征爾、高…
志村真幸『未完の天才 南方熊楠』(講談社現代新書)を読む。熊楠は驚くべき才能を多方面に発揮しながら、その仕事のほとんどが未完成に終わった。柳田国男とともに民俗学の基礎を築いたものの、途中で喧嘩別れしてしまった。キノコの新種をいくつも発見して…