心理学

河合隼雄『対談集 あなたが子どもだったころ[完全版]』を読む

河合隼雄『対談集 あなたが子どもだったころ[完全版]』(中公文庫)を読む。河合隼雄が16人の作家などと対談し、彼らの幼少期の頃のことを話している。鶴見俊輔、谷川俊太郎、武満徹、井上ひさし、大庭みな子、筒井康隆、佐渡裕、安藤忠雄など。 元々2冊…

池谷裕二『自分では気づかないココロの盲点 完全版』を読む

池谷裕二『自分では気づかないココロの盲点 完全版』(講談社ブルーバックス)を読む。副題が「本当の自分を知る練習問題80」。脳には「認知バイアス」という思考や判断のクセがあるという。それを80項目の質問と答えによって教えてくれる。 デパートの食品…

小川洋子・河合隼雄『生きるとは、自分の物語をつくること』を読む

小川洋子・河合隼雄『生きるとは、自分の物語をつくること』(新潮文庫)を読む。河合と小川が対談したもの。2005年と2006年に文化庁長官室で対談したが、その2度目の対談の2カ月後に河合が倒れ、翌年7月に79歳で亡くなった。軽い対談なのだが、さすが河合隼…

河合隼雄『物語を生きる』を読む

河合隼雄『物語を生きる』(岩波現代文庫)を読む。ユング派精神分析家の河合が日本の王朝物語を取り上げて論じている。古代の物語は作者不明のものや多くの人によって書き足されたものが多い。そのようなことから集団的無意識、共同的無意識を研究するユン…

新宮一成『夢分析』を読む

新宮一成『夢分析』(岩波新書)を読む。冒頭、空飛ぶ夢は幼児が言葉を初めて話すようになった経験を反映していると唐突に語られ始め、その裏付けもはっきりとは示されておらず、ちょっと眉唾かなあと読み始めた。 新宮は様々な夢の例を示し、それらを読み解…

河合隼雄『影の現象学』を読む

河合隼雄『影の現象学』(講談社学術文庫)を読む。題名がフッサールの現象学を連想させるし、講談社学術文庫から出版されているから難解な本だと思われるかもしれない。しかし本書は難しいものではなく、無意識を研究して人の心を理解しようという心理学の…

河合隼雄『河合隼雄自伝』を読む

河合隼雄『河合隼雄自伝』(新潮文庫)を読む。ユング派心理学者、箱庭療法の第一人者河合隼雄の自伝。自伝ではあるが、河合が執筆したのではなく、河合が勝手気ままに半生について話したものを編集者がまとめている。「ぼくのいちばん最初の記憶についてお…