創作

歌詞を書いた(その5)

歌詞を書いてみた。その第5弾。 不器用な女 目薬をつけるたびに笑われた おまえはほんとに不器用なんだからと そう、私は器用じゃないの あなたを真剣に愛することしかできない お風呂が長いんだねって笑われた いったいどこを洗っているんだいって 言えな…

歌詞を書いた(その4)

歌詞を書いてみた。その第4弾。 私は子どもだった 私は13だった お兄さんが大人に見えた 私のこと好きだって分かった でも私は子どもだった その次会ったとき もう私は子どもじゃなかった お兄さんは彼女を連れていた きれいな人だった あれからずいぶん経…

歌詞を書いた(その3)

歌詞を書いてみた。その第3弾。 キウイフルーツ わたしキウイフルーツ大好き 甘いじゃない ちょっと すっぱいじゃない 入ってる種もかわいいし キウイフルーツ大好き わたしキウイフルーツ大好き キウイはコアラが好きなんだ 彼が言うの ばっかみたい コア…

歌詞を書いた(その2)

歌詞を書いてみた。その第2弾。 あんたが一番好きだった あんたはあたしの一番大事な人だった 耳が動かせるって自慢していた でもお釣りの計算ができなかった そんなあんたが好きだった あんたはあたしの一番大事な人だった 何人もの女を泣かせたって自慢し…

歌詞を書いた

歌詞を書いてみた。 あんたはだあれ あんた 口説くの上手ねえ あんなこと言われたの初めてよ 誰にでも同じこと言ってんでしょ あたしだって その気になっちゃうわ あんた上手ねえ ホントよ あんなことされたのあたし初めて 誰に教わったの そのテクニック 可…

春風亭昇太師匠の思い出

春風亭昇太師匠が「笑点」の司会者を継ぐことになった。昇太師匠とは会ったこともないし高座を見たこともない。ただわずかばかりの接点があって、私にとって懐かしい。それは、昇太師匠が雑誌『Weeklyぴあ』の投稿欄「はみだしYOUとPIA」の選者をしていた期…

秋の俳句2つ

コ ス モ ス の 根 方 の 茎 の 太 さ か な 木 犀 の 香 を ま と わ せ て 土 工 来 る

犬のふぐりの俳句

オオイヌノフグリが咲き始めている。歳時記の春の項には季語として「犬のふぐり」が載っている。その解説から、 ゴマノハグサ科に属する2年草。果実の形が似ているというのでつけられた名前がいささか哀れだが、愛らしい花である。日本自生の淡紅色のものと…

春風亭昇太師匠が「はみだしYOUとPIA」の選者をしていた頃の私の金昇・銀昇・銅昇作品

春風亭昇太師匠が雑誌「Weeklyぴあ」の投稿欄「はみだしYOUとPIA」の選者をしていた期間がある。1997年頃からの数年間だ。私はそれまで長い間その欄に投稿を続けていたのに採用率が低かった。それが師匠が選者になってから高い確率で掲載されるようになった…

家族は3人だった

家族は3人だった。 上京してきた時東京に家族はいなかった。 友だちはいたが、家族はいなかった。 5年経って家族が2人になった。 有頂天だった! それから8年経って家族が3人になった。 小さな家族がやってきた。 後ろから両手を握って、やっと立った小…

黒いオルフェ

まだ20代の頃、映画「黒いオルフェ」の音楽に歌詞を付けた。 寒い秋の夜は 昔のことを 思い出して とてもつらい 今はどこに いるだろ 会いたい ああ 二度と来ない 二度と来ない 二度と来ない日

5月のあほうどり

雑誌「Weeklyぴあ」の「はみだしYOUとPIA」に長年投稿していた。掲載総数が160点くらいだった。採用率が約40%だったので、投稿数は400点だったのだろう。多い年は年間に36点採用された。週刊誌だから年に50冊発行される。掲載率は70%だ。ペンネームは「5…

はみだしYOUとPIA

久しぶりに雑誌「Weeklyぴあ」の「はみだしYOUとPIA」に掲載された。 富山県が四国の相似形として作られたという事実はあまり知られていない。

友人の死に際して

2004年1月突然友人が亡くなった。葬儀に参列した後東京へ帰る高速バスの中で俳句と短歌を詠んだ。 原和博君を悼んで詠める俳句と短歌 友人から別れの電話があった夜、彼の住む大山荘が全焼し友人が遺体となって発見された。3日後の葬儀の日は底まで見通せる…

コスモス

コスモスの根方の茎の太さかな

小春日和、またはへちま

小春日和、またはへちま へちま 収穫の秋にまだ花を咲かせている 恩寵のように再会の約束がなされ すぐに取消の通知が届いた ダイレクトメールと個展の案内状にはさまれて しばし狂乱の春よ 残酷な四月が他の季節にまぎれ込み 眠っていた欲望をかきたてる い…

オリーブの木陰

オリーブの木陰 あの日遠い国からはるばるとあなたがやって来た ぼくはあなたを小さな公園に誘った 公園では紅梅が満開だった オリーブの木陰で あなたはぼくのためにポーズをとってくれた はにかんで 少し困って その時なぜ子供の頃の話をしたのだろう 近所…

友人の1周忌に詠める

友人の一周忌に 渦を巻く炎に乗って君は去り風越(かざこし)の峰木立さやげり 友人の住居址に立って 谷に向く君の姿に重ねれば朝ごとに見し君の視界が 酒瓶にひそと沈める黄なる実の焼け跡近く花梨立ちたり 黄金なる花梨をひとつ手に載せて業火と煙の記憶を…