2026-01-01から1年間の記事一覧

中島定彦『ネズミはなぜ回し車で走るのか』を読む

中島定彦『ネズミはなぜ回し車で走るのか』(岩波科学ライブラリー)を読む。表紙カバーに、 いつまで走るの? 楽しいの? つらくないの? 何気ないその素朴な疑問に、科学が答える とあり、これは面白そうと手に取った。回し車で走るのはネズミだけではない…

Stepsギャラリーの出店久夫展を見る

東京銀座のStepsギャラリーで出店久夫展が開かれている(2月18日まで)。出店久夫は1945年福井県生まれ、数々のギャラリーで個展を開いてきた。来年には丹波市立植野記念美術館で個展が予定されている。 出店の作品についてギャラリーオーナーの吉岡まさみ…

セイソン&ベネティエールのアンドレ・マルファン展を見る

東京銀座のセイソン&ベネティエールでアンドレ・マルファン展が開かれている(3月7日まで)。アンドレ・マルファンは1925年フランス トゥールーズ生まれ、24歳でパリに移り、ピエール・スーラージュらと友情を築き、抽象画を描き始める。墨絵のようであり…

東畑開人『カウンセリングとは何か』を読む

東畑開人『カウンセリングとは何か』(講談社現代新書)を読む。今たいへん評判で、なるほど面白い。東畑は専門のカウンセラーで白金高輪でカウンセリングルームを主宰している。そして実際のカウンセラーの仕事を詳しく紹介している。 カウンセリングはフロ…

いりや画廊の島久幸遺作展を見る

東京入谷のいりや画廊で島久幸遺作展が開かれている(2月14日まで)。島久幸は1953年奈良県生まれ、1978年に東京藝術大学美術学部彫刻科を卒業し、1991年に同大学大学院博士課程を満期退学している。1993-94パリに滞在する。1980年真木画廊で初個展、以来…

トキ・アートスペースの元木孝美展を見る

東京神宮前のトキ・アートスペースで元木孝美展「机上の彼方」が開かれている(2月15日まで)。元木孝美は1975年神奈川県生まれ、2003年に東北芸術工科大学大学院芸術工学研究科を修了している。2014年から東北芸術工科大学講師を努めている。 ギャラリーに…

ギャラリー・シアカの松山賢展を見る

東京銀座のギャラリー・シアカで松山賢展「怪人と文様」が開かれている(2月14日まで)。松山賢のプロフィールについては、昨年みうらじろうギャラリーの個展の際、ホームページに掲載されていたものを引く。 岩手県御所野遺跡近くで生まれる。湯舟沢遺跡す…

国立新美術館の「第24回NAU21世紀美術連立展」を見る

東京乃木坂の国立新美術館で「第24回NAU21世紀美術連立展」が開かれている(2月15日まで)。NAUはNew Artist Unitの略。ここでは知人を中心に興味深い作品を紹介する。 NAU21世紀美術連立協会は、毎年2月に国立新美術館(東京 六本木)で展覧会を開催。現代ア…

田中克彦『ことばの道草』を読む

田中克彦『ことばの道草』(筑摩選書)を読む。期待以上の面白さ。田中克彦は言語学者、専門はモンゴル語だったが、言語学一般からクレオール語、ノモンハン事件など守備範囲は広い。本書はここ2年間に書いたエッセイをまとめたもの。 ゲオルク・フォン・デ…

日本橋高島屋本館6階美術画廊の「版の森へ―色・形・物語」を見る

東京日本橋高島屋本館6階美術画廊で「版の森へ―色・形・物語」が開かれている(2月9日まで)。参加作家は岩切裕子、馬場知子、濱田富貴、宮崎文子の4人。 ・ 濱田富貴は2000年に武蔵野美術大学大学院を修了している。しばしばギャラリーなつかで個展を開…

うしお画廊の酒匂譲展を見る

東京銀座のうしお画廊で酒匂譲展「没後10年」が開かれている(2月7日まで)。酒匂譲(1930-2016)は東京藝術大学油絵科に学び、ここうしお画廊の前身みゆき画廊で1976年から2016年まで毎年個展を開いてきた。亡くなった翌年の2017年にうしお画廊で追悼展…

コバヤシ画廊の藤森哲展を見る

東京銀座のコバヤシ画廊で藤森哲展「後史幻景」が開かれている(2月7日まで)。藤森哲は1986年横浜市生まれ、2011年に筑波大学大学院人間総合科学研究科博士前期課程芸術専攻洋画領域を修了している。2016年JINENギャラリーで初個展、コバヤシ画廊では8回…

ガルリSOLの「春の彫刻展」を見る

東京新富町のガルリSOLで「春の彫刻展」が開かれている(2月14日まで)。参加作家は四家真理子、原口健一、松尾玲央奈の3人。それぞれ石、木、金属の彫刻家たちだ。 松尾玲央奈は1984年福岡県生まれ。2007年に女子美術大学芸術学部立体アート学科を卒業し…

チェーホフ『ヴェーロチカ/六号室』を読む

チェーホフ『ヴェーロチカ/六号室』(光文社古典新訳文庫)を読む。浦雅春・訳。表題のほか、「カシタンカ」、「退屈な話」、「グーセフ」、「流刑地にて」の計6篇が収録された中短篇集。チェーホフの短篇集を読むのはほとんど60年ぶりくらいか。その10代…

第一生命ギャラリーの堀江栞個展を見る

東京有楽町の第一生命ギャラリーで堀江栞個展「わたしを数える」が開かれている(2月10日まで)。堀江栞は1992年フランス生まれ、2014年多摩美術大学美術学部日本画専攻を卒業している。2014年に加島美術で初個展、その後第26回五島記念文化賞を受賞し、そ…

柴田和さん亡くなる

柴田和さんが亡くなった。去る12月31日、享年92。柴田さんのパートナーだった方から連絡の葉書が届いた。高齢だったとは言え、とても寂しい。柴田さんに最後に会ったのは2年前のTS4312での年末オークションの時だった。その時はさほど弱っているとは思わな…

ギャルリーためながの菅原健彦展を見る

東京表参道のギャルリーためながで菅原健彦展「流転」が開かれている(2月8日まで)。菅原健彦は1962年東京生まれ、1989年多摩美術大学絵画科日本画専攻を卒業している。1991年に東京セントラル絵画館で初個展、1994年亜細亜大学太田耕造記念館の壁画「円…

サーデク・ヘダーヤト『盲目の梟』を読む

サーデク・ヘダーヤト『盲目の梟』(白水uブックス)を読む。ヘダーヤトはイラン出身の作家。白水社の紹介によると、 ペルシア語文学史上に現われた「モダニズムの騎士」による、狂気と厭世に満ちた代表作を含む中短篇集。「人生には徐々に孤独な魂をむしば…

東京国立近代美術館の「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」を見る

東京国立近代美術館で「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」が開かれている(2月8日まで)。 美術館のホームページより、 新しい時代を象徴していた女性の美術家は、なぜ歴史から姿を消してしまったのか。 1950年代から60年代の日本の女…

桑原甲子雄『東京1934~1993』を読む

桑原甲子雄『東京1934~1993』(新潮社)を読む(見る)。桑原甲子雄という当時アマチュアだったカメラマンのスナップ集。桑原の家は質屋だったので、アメリカに緒よる東京空襲の際も写真のネガが質屋の蔵に保管されていたので、戦前の貴重なネガフィルムが…

カミュ『幸福な死』を読む

カミュ『幸福な死』(新潮文庫)を読む。本書はカミュ死後に出版されたもの。カミュの初期の長編小説で、カミュ自身は出版する予定はなかったと思われる。カミュは『異邦人』や『ペスト』、『シーシュポスの神話』などで人気を集め、44歳でノーベル文学賞を…

東京都写真美術館の「作家の現在 これまでとこれから」を見る

東京恵比寿の東京都写真美術館で「作家の現在 これまでとこれから」が開かれている(1月25日まで)。ホームページから、。 東京都写真美術館は2025年に総合開館30周年を迎えました。1995年の総合開館から30年の間にもさまざまな表現が誕生し、社会の変化と…

シロタ画廊の「新春四人展」を見る

東京銀座のシロタ画廊で「新春四人展」が開かれている(1月24日まで)。参加しているのは、笹井祐子、生嶋順理、齋藤千明、Jimin LEEの4人。 ここでは笹井祐子を中心に紹介する。 笹井祐子(以下同じ) 生嶋順理 生嶋順理 生嶋順理 齋藤千明 Jimin LEE ・ …

コバヤシ画廊企画室の「疾走する女性たちⅢ」を見る

東京銀座のコバヤシ画廊企画室で「疾走する女性たちⅢ」が開かれている(1月31日まで)。参加作家は、浅葉雅子、菅野まり子、前本彰子、村上早の4人。いずれもコバヤシ画廊で個展を続けている実力者たちだ。 前本彰子 前本彰子(部分) 浅葉雅子 浅葉雅子 …

「東京藝術大学油画卒業制作学内審査展2026」を見る

東京藝術大学絵画棟で「東京藝術大学油画卒業制作学内審査展2026」が開かれている(1月14日まで)。それらの内いくつかを紹介する。 グンジ 村松辰之助 村松辰之助(アルミパネル) 鈴木詠士 鈴木詠士 鈴木詠士 黒澤巧 黒澤巧 白坂茉桜 白坂茉桜 びゅん び…

ギャラリーαMの高橋耕平展を見る

東京市ヶ谷のギャラリーαMで高橋耕平展「逆・様」が開かれている(2月21日まで)。高橋耕平は1977年、京都府生まれ。芦屋市美術博物館、東京都写真美術館、京都市京セラ美術館、豊田市美術館、兵庫県立美術館、京都芸術センターなどで展示している。 高橋は…

カフェZOZOIの川口祐展を見る

東京神田淡路町のカフェZOZOIで川口祐展「そこにある風景」が開かれている(1月30日まで)。川口祐は1970年東京生まれ、桑沢デザイン研究所で学んだ。2003年から3年間ギャラリイKで個展をし、その後数カ所のギャラリーで個展を開き、2013から2016年までSTO…

トキ・アートスペースの笠原由起子展を見る

東京外苑前のトキ・アートスペースで笠原由起子展「All the Seeds We Cannot See-まだ見ぬ種子」が開かれている。笠原由起子は1959年宮城県生まれ、1984年多摩美術大学絵画科油画専攻を卒業し、1986年多摩美術大学大学院絵画を修了とある。1985年村松画廊で…

H.G.ウェルズ『タイム・マシン』を読む

H.G.ウェルズ『タイム・マシン』(岩波文庫)を読む。古典的なSFで、私も昔ほぼ60年前に読んでいる。今回読み直したのは今はやりのAIの先取りではないかと考えたからだ。(ネタバレあり)。 『タイム・マシン』は130年前に発表されたが、時間を旅行するとい…

ギャラリー枝香庵Flatの木下晋展を見る

東京銀座のギャラリー枝香庵Flatで木下晋展「いのちの系譜」が開かれている(1月16日まで)。木下晋は1947年富山県生まれ、1969年評論家瀧口修造に出会い、洲之内徹らに認められる。ギャラリーのホームページから、 瞽女・小林ハルや元ハンセン病患者の詩人…