建築

『磯崎新と藤森照信の「にわ」建築談義』を読む

『磯崎新と藤森照信の「にわ」建築談義』(六耀社)を読む。二人の建築家が毎年対談を行っていて、『〜の茶室建築談義』『〜のモダニズム建築談義』に続く3冊目。藤森は建築史が専門なので、前2冊については、藤森が歴史を語ることが多かったが、本書では磯…

五十嵐太郎『日本建築入門』を読む

五十嵐太郎『日本建築入門』(ちくま新書)を読む。副題が「近代と伝統」、全体を10の章に分け、「オリンピック」「万博」「屋根」「メタボリズム」「民衆」「岡本太郎」「原爆」「戦争」「皇居・宮殿」「国会議事堂」と、不思議な見出しでくくっている。 「…

加藤耕一『時がつくる建築』を読む

加藤耕一『時がつくる建築』(東京大学出版会)を読む。副題が「リノベーションの西洋建築史」とある。本書について、松原隆一郎が毎日新聞の書評欄で紹介している(6月18日)。それを要約しつつ簡単に紹介する。 著者は西洋建築史を古代までさかのぼり、再…

五十嵐太郎『日本の建築家はなぜ世界で愛されるのか』を読んで

五十嵐太郎『日本の建築家はなぜ世界で愛されるのか』(PHP新書)を読む。タイトルのやや胡散臭いのに反してとても面白かった。 まず「アメリカで学んだモダニズム」として、槙文彦と谷口吉生を紹介し、「メタボリズムを世界に売り出した」黒川紀章、「建築…

光嶋裕介『建築という対話』を読む

光嶋裕介『建築という対話』(ちくまプリマ―新書)を読む。副題が「僕はこうして家をつくる」とあり、今年37歳の若い建築家の自叙伝だ。父の転勤に伴って、アメリカで生まれて育ち、いったん日本に帰り、また父の転勤で中学からカナダへ行く。高校は早稲田大…

松村秀一『ひらかれる建築』を読む

松村秀一『ひらかれる建築』(ちくま新書)を読む。建築評論家の五十嵐太郎が書評で取り上げていたから(朝日新聞、2016年11月27日)。 本書はケンチクやタテモノからの卒業をうたう。ケンチクとは建築家の先生が設計する芸術的な作品。一方、タテモノとは経…

『磯崎新と藤森照信の茶席建築談義』を読む

『磯崎新と藤森照信の茶席建築談義』(六曜耀社)を読み終えた。2人はこの後 『磯崎新と藤森照信のモダニズム建築談義』を出版しており、先日そちらを先に読んだが、このモダニズム建築についての対談の方がおもしろかった。とは言え、茶席をめぐって縄文時…

『磯崎新と藤森照信の茶席建築談義』で紹介されているチョコレートハウス

『磯崎新と藤森照信の茶席建築談義』(六耀社)を読んでいる。そこに以前訪れたことのあったチョコレートハウスが紹介されていた。そのくだりを、 藤森照信 磯崎さんんい来ていただいたチョコレートハウスの茶室を設計しているときに、これは煎茶室をつくっ…

『磯崎新と藤森照信のモダニズム建築談義』が面白い

『磯崎新と藤森照信のモダニズム建築談義』(六耀社)を読む。磯崎と藤森の対談だが、これがとても面白かった。磯崎は丹下健三の弟子で、つくばセンタービルをはじめ国際的に活躍している建築家。藤森ははじめ近代建築史を研究していたが、神長官守矢資料館…

外壁のパイプがおもしろい

地下鉄副都心線北参道駅の上あたりにあるビルの外壁に排管パイプだろうか、おもしろい造形のパイプが設置されていた。 秋山画廊へ行ったがあまりおもしろくなかったし、タカイシイギャラリーは展示替え中だった。小山登美夫ギャラリーはもう天王洲アイルへ転…

二笑亭奇譚の墓

以前ここで二笑亭という不思議な建築を紹介した。渡辺金蔵が建てたきわめて奇妙な住宅だった。それはすでに取り壊されて当時の写真と最近(といっても20数年前)作られた模型しか残ってないが。ただ詳しいことは式場隆三郎『二笑亭奇譚』(求龍堂、のちにち…

『ぼくらの近代建築デラックス!』を読む

万城目学・門井慶喜『ぼくらの近代建築デラックス!』(文春文庫)を読む。二人の作家が大阪、京都、神戸、横浜、東京、そして台湾の近代建築を訪ねて語っている本。文藝春秋社の雑誌に連載したものを単行本化し、文庫化にあたって東京編の追加と台湾を付け…

二笑亭という奇妙な建物

椹木野衣『アウトサイダー・アート入門』(幻冬舎新書)に二笑亭という奇妙な建物が紹介されていた。これを作った渡辺金蔵がアウトサイダー・アーチストに分類されている。それで興味を持って、そこに紹介されている式場隆三郎ほか著の『定本 二笑亭綺譚』(…

地盤が沈下した建売住宅

埼玉県のある地方に瀟洒な二階建ての建売住宅が建っている。土地代がさほど高くない地域なので、建売とはいえ、ゆったりと建っている。よく見たいと思って近づいたら、大きな問題を抱えていることに気がついた。 玄関前のスラブが地面から浮き上がっていた。…

藤森照信設計:丘の上APTオープン

東京国分寺にギャラリー丘の上APTがオープンし、オープン記念展として「児島善三郎 国分寺時代の田園風景 1936-1951」が開かれている(7月20日まで)。画家児島善三郎は昭和11年からこの地に住んでいて、現在は孫の兒島俊郎氏が住んでいる。兒島氏は最近ま…

デュシャンのトイレ〜いろいろなトイレ

東京の板橋区立美術館の男子トイレにちょっと変わったトイレ(小便器)がある。縦型のトイレのまん中に旧式のトイレが設置されている。そのトイレの上にプレートがあり、何やら説明が書かれている。 "使用する現代美術の作品" この牛波(niu-bo)氏の作品は…

『日本建築集中講義』がすごく面白い!

藤森照信×山口晃『日本建築集中講義』(淡交社)がすごく面白い。近代建築史が専門で建築家でもある藤森照信を先生に、画家山口晃が日本の名建築について講義を受けるという本。取り上げられたのは古くは法隆寺から新しいものでは昭和初期に作られた大山崎の…

豊島区立目白庭園へ行った

池袋と目白の間にあるギャラリーを訪ねていったとき、白壁の長屋門があった。よく見ると「豊島区立目白庭園」とあって、入場無料とある。早速入ってみた。門の内側に受付があり、案内パンフが置かれている。それによると、開設が平成2年と新しい。敷地面積…

『日本の10大庭園』を読む

重森千青『日本の10大庭園』(祥伝社新書)を読む。著者は名庭師と言われる重森三玲の孫にあたる。本人も庭園設計研究室代表であり、作庭家で庭園研究家である。副題が「何を見ればいいのか」とあり、まさに日本庭園の見方、名庭園の所以を教えてくれる。 取…

東京スカイツリーの様々な表情

「集落が育てる設計図」という展覧会が興味深い

東京京橋のLIXILギャラリーで開かれている「集落が育てる設計図」という展覧会が興味深い(4月13日まで)。副題が「アフリカ・インドネシアの住まい展」というもの。集落の正確な図面と、これまた正確な模型が展示されていて、とても魅力的なのだ。それに併…

9月のスカイツリー

定点観測した9月の東京スカイツリー。

8月下旬〜9月初旬のスカイツリー

定点観測した8月下旬〜9月初旬の東京スカイツリー。

雑司ヶ谷の千登世橋

先月半ば目白の望美楼ギャラリーへ山崎万亀子水彩画展を見に行った。東京で水彩画だけの個展をするのは初めてと言っていたが、水彩画もとても良かった。その後表参道のギャラリーへ行こうと地下鉄雑司ヶ谷駅に向かった。駅のすぐ手前に古そうな趣のある陸橋…

本棟造の民家のこと

小学校5・6年の時の担任の先生は宮嶋光男先生と言った。おそらく6年の夏休みに友人たちと先生の家に遊びに行った。もう50年も前になる。 先生の家に行っておどろいたことがあった。その家は私の隣家の御下(おした=屋号)の家と同じ構造だった。御下は村…

『フジモリ式建築入門』を読む

藤森照信『フジモリ式建築入門』(ちくまプリマーブックス)を読む。これが分かりやすく面白かった。藤森照信は東大の建築史の先生(現在は名誉教授)。だから建築に関しては詳しいのが当然。そのフジモリ先生が中高校生向けに建築をやさしく語ってくれる。…

傾いたビル

ある時ふっと道路の向こう側のビルを見ると左に傾いているように見えた。いや傾いているように見えるだけなのかもしれない。道路を渡ってビルの前まで行ってみた。ビルの左隅の土台部分が砕けていた。 これは3.11の大地震によるものではないだろうか。都内の…

正月の夜の東京スカイツリー

正月の3日夜に友人が訪ねてきて、マンションの廊下から東京スカイツリーを撮影した。さすがキャノンの高級一眼レフだ。夜景だったがきれいに写っている。 普段の夜だったら、作業員が残業をしているらしく、スカイツリーの上部にはたくさんの灯りがついてい…

表参道のPRADAビルのコケ

表参道にPRADAビルがある。不思議な形はスイスの建築家ジャック・ヘルツォークとP. L. ドムーロスが設計した。 設計者がビルを囲む壁面に植物を植えることを指示した。ビルを施工した竹中工務店がコケを使う方法を採用し、山形県のコケ栽培農家と共同開発し…

ブリジストン美術館と三菱一号館美術館

数日前に京橋のブリジストン美術館へ「印象派はお好きですか?」展を見に行った。ピサロ、マネ、モネ、シスレー、セザンヌ、ルノワール、ゴーガン、そしてコロー、クールベ、ルソー、ボナール、マティス、ピカソ、ルオー、ヴラマンク、デュフィと本当に優品…