2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

カンアオイが咲いている

近所の小さな公園でカンアオイが咲いている。カンアオイはアオイ科ではなくウマノスズクサ科、多年草の小型植物。地を匍匐して繁茂する。葉の模様がきれいなものが多いので観葉植物として栽培されている。関東以西に分布する日本固有種。 以前、飯田市で撮影…

沼野雄司『現代音楽史』が素晴らしい

沼野雄司『現代音楽史』(中公新書)を読む。これがとても素晴らしい。沼野は東京藝術大学大学院で音楽研究科を修了し、現在桐朋学園大学教授。 現代音楽について、膨大な数の作曲家を取り上げ、その代表作を詳しく紹介している。しかもそれが単なる羅列では…

福田恒存『演劇入門 増補版』を読む

福田恒存『演劇入門 増補版』(中公文庫)を読む。これが素晴らしかった。福田は劇作家、演出家、評論家でもある。戦後シェイクスピア劇を日本に普及した功績もある。福田は台本の言葉を重視する。シェイクスピアの翻訳について、小田島雄志と明治の坪内逍遥…

ブログの更新の休止

所用により、明日からほぼ今月いっぱいブログの更新を休みます。

山本弘の特質

わが師山本弘について、その作品に分からないことが少なくなかった。それがここ半年理解が深まった気がする。さて、山本弘の特質を3つのキーワードで表せば次のようになるだろう。 それは、「アンフォルメル」「象徴派」「アル中」である。山本は終戦時15歳…

橋口幸子『珈琲とエクレアと詩人』を読む

橋口幸子『珈琲とエクレアと詩人』(港の人)を読む。この詩人とは荒地グループの北村太郎を指す。橋口が住んだ部屋の隣に北村が越してきた。北村は大家さんの愛人だった。橋口と北村の親しい交流が語られる。橋口が部屋で校正の仕事をし、隣の部屋で北村が…

「ファクトで会話する」??

日本経済新聞の地下鉄の広告がこれだ。 多くのジャンルに対してファクトで会話する。これだけで仕事上の評価も違う。だから日経電子版。「質の高い特集」と毎日、触れておく。365日分の差は、大きい。月4,277円の価値は、ある。 「ファクトで会話する」って…

アレン・ギンズバーグ/柴田元幸 訳『吠える その他の詩』を読む

アレン・ギンズバーグ/柴田元幸 訳『吠える その他の詩』(スイッチ・パブリッシング)を読む。『吠える』は50年前に諏訪優の訳で思潮社から出版されていた。ビート・ジェネレーションとかビート族、当時のふうてんたちにとってバイブルだった。周りの友だ…

ヒノギャラリーの丸山富之展「垂直の夢」を見る

DM葉書 東京八丁堀のヒノギャラリーで丸山富之展「垂直の夢」が開かれている(2月6日まで)。丸山は1956年長野県生まれ、1984年に東京藝術大学彫刻科を卒業し、1986年同大学大学院美術研究科彫刻専攻を修了している。 ときわ画廊で個展を重ねてきたが、1999…

木村伊兵衛『僕とライカ』を読む

永井荷風 木村伊兵衛『僕とライカ』(朝日文庫)を読む。70ページの写真作品と、木村のエッセイからなっている。文庫という制約もあり写真集の図版が小さく(キャプションが長いため)、細部がわからない。エッセイは「自伝から」「ライカについて」「出会い…