料理

高山なおみ『諸国空想料理店』を読む

高山なおみ『諸国空想料理店』(筑摩書房)を読む。吉祥寺にあったエスニック料理の店Kuu Kuu(クウクウ)のシェフだった高山が店で出す料理のレシピとそれにまつわるエピソードを書いている。文章が生き生きしていて、料理も半端なく美味しそう。 初めてペ…

土井善晴『一汁一菜でよいという提案』を読む

土井善晴『一汁一菜でよいという提案』(グラフィック社)を読む。土井は著名な料理研究家、その土井が家庭料理に対して一汁一菜でよいと大胆な提案をしている。その一汁一菜とは基本的にご飯に味噌汁に漬物だけのことだ。 毎日3食、ずっと食べ続けたとして…

大八というラーメン店があった

東京六本木に大八という名前のラーメン店があった。地下鉄日比谷線の六本木駅を降りて国立新美術館またはSHOUNANDAI MY ギャラリーへ行くとき、近道で東京ミッドタウン前に斜め左に抜ける小路がある。小路を入ってすぐのところにその大八があった。今は写真…

あこがれの草ボケの酒

画家の山口晃が東京大学出版会のPR誌『UP』に漫画「すゞしろ日記」を連載している。雑誌は月刊誌で連載はこの11月号で116回になる。てことはもう9年を超えているのだ! 雑誌がA5判と小さいのに、その1ページを24コマに割っている。まとめた単行本も羽鳥書…

牛脂注入肉のニュースで思い出した

牛脂注入肉という加工肉の記事が朝日新聞に載っていた(11月14日)。 ほとんど脂のない赤身の肉が、剣山のような機械を通り抜けると、霜降り肉のような姿に変わっていた。その間、わずか1、2分。(中略) 赤身肉の塊がベルトコンベヤーを流れていく。主に…

本当のマテ茶は何か

最近ペットボトルに入ったマテ茶が売られている。これはマテ茶だろうか。マテ茶は南米のマテの葉から作るお茶の一種だ。本当のマテ茶がレヴィ=ストロースの『悲しき南回帰線』(講談社文庫)に紹介されている。ブラジルのマト・グロッソ地方で、 ……日に二度…

糞は食えるか?

若い頃、もう30年以上前になるが、横浜で屋台をしていた。夜、屋台でラーメンを作って売っていたのだ。これはテキ屋の仕事で、大元に組長がいた。その下に代貸しがいて、代貸しが屋台の組織を仕切っていた。その下にわれわれがオヤジと呼んでいた直接の責任…

冷凍うどんを推薦する

東京大学出版会のPR誌「UP」2011年12月号に須藤靖のエッセイ「注文の多い雑文 その17 宇高連絡船のUDON」が載っている。須藤の専門は宇宙論・太陽系外惑星とのこと。「UP」の読者は多いとも思えないし、須藤のエッセイを読む人はさらに少なく、これから紹介…

日の出製麺所のさぬき純生うどん

8月の末頃、銀座のなびす画廊で彫刻展を開いていた香川県在住の作家、藤原慎治さんと話した。話が讃岐うどんのことになって、以前高松出身の知人と高松へ出張したとき、すごくうまい讃岐うどんを食べさせてもらったことを話した。その店は場末の地味な小さ…

場末の酒場、再び

床屋で髪を切ってもらっていたら主人が、この前来られたとき場末の酒場の本を読んでいましたね、あれ面白かったですかと聞いてきた。面白かったですよとと答えると、あの本に立石の「うちだ」は載っていますか? いい店なんですよ。午後の2時から開店するん…

友人宅のナメコ

友人から写真付きメールをもらって、彼の家の裏手で趣味で作っている原木からナメコがたくさんできたという。この写真がそれだが、昨年訪問したときにもらったのがすごく美味しかった。そのことを伝えたら今年もできたと教えてくれた。採りに来ないかと。即…

味の素のいろいろな使い方

9月25日朝日新聞の全面広告で「ためして! AJIテク」という味の素の新しい使い方の紹介が掲載された。一般の消費者から寄せられたものの一部を公開したものらしい。 01.トーストに「味の素」!? チーズトーストをつくる時に、ふりかけて焼きます。コクが出…

飯田市のとんかつ専門店「かつ禅」

飯田市のホテルでこれを書いている。こちらへ来るとたまに行く店がある。とんかつ専門店の「かつ禅」だ。店主が高校のクラブで一緒だった同窓生だ。われわれは天文班(クラブをそう言った)だった。高校にはすばらしい口径6インチ(15cm)の屈折式赤道儀…

カキのバタ焼き

カキフライのメニューを用意している店はそこそこあるが、カキのバタ焼きがある店は少ない。フライだと衣?がある分、カキ自体が大きくなくても量感が出せるし、あるいは数が少なくても恰好がつく。バタ焼きでは大きなカキを使用しなければならないので、必…

激辛が売りの蒙古タンメン

JR亀戸駅近くに激辛の蒙古タンメンを売り物にしたラーメン屋N・・がある。私は2倍の辛さまでしか食べてないが、その上に3倍と5倍がある。辛さに対しては特に不満はない。問題なのはタンメンに入っている大量の野菜だ。これがおいしくない。味が抜けてしま…

塩分摂取に関する娘の講義

父さん、食塩の摂りすぎが良くないことは知ってるよね。大人の男の人で1日標準が10gって言われているけれど、父さんはもう年であまり運動しないから8gを目安にしてね。父さんの朝食はトーストだけだから、お昼と夕飯の2回で8gを摂ると考えると1回4gな…

強烈に臭い発酵食品

雑誌「フェネック」4月号に発酵食品の研究者小泉武夫教授が「発酵食品講座」を書いている。そこで強烈な匂いの食品が3つ紹介されている。韓国の「ホンオ・フェ」とスウェーデンの「シュール・ストレンミング」、そしてイヌイットの「キビヤック」だ。 まず…

湯島の手打古式蕎麦

湯島天神の近くに手打古式蕎麦という蕎麦屋がある。ここはよそでは見られない不思議な蕎麦を出す。蕎麦が真っ黒なのだ。これを大根のしぼり汁に生醤油をかけたもので食べる。聞けば黒いのは甘皮ごとひいているためだという。古い製法なのだそうだ。 これが見…

ワインについて、悪趣味な話

山崎カズヒトさん(id:caesarkazuhito:20090114)がワインについて書いているので、私もワインに関する悪趣味な思い出をちょっと。 昔カミさんと喧嘩したあと、和解したいと思ってワインをプレゼントしたことがある。カミさんは赤ワインの重いのが好きだった…

本陣房の蕎麦

私が2番目に好きな蕎麦屋が新橋の本陣房だ。ここは「せいろもり」と「田舎もり」が基本で、田舎もりは黒くて太くてやや硬い。どちらも670円。せいろと田舎が1枚ずつの二色もりが1,000円だ。久しぶりに二色もりを食べてみたが、私はせいろの方が好きだ。 こ…

自慢の一品

自慢の一品である。何の変哲もないフォークだが。 30年前頃、虎の門のスパゲッティ屋ハングリータイガーに時々行っていた。ここのバジリコが好物だった。オリーブオイルがたっぷり使われていた。このビルの上には「室内」を発行していた工作社があった。工作…

グラッパという蒸留酒がある

カミさんは小説が好きなのでいろんなことを知っていた。グラッパも彼女から教わった。葡萄が原料の蒸留酒だが、ブランデーと違うのは、まずワイン製造の労働者がワインの絞りかすを使って蒸留して作ったこと、樽に入れないので色がつかないこと、イタリアで…

高円寺ガード下の回鍋肉

今から35年ほど前、高円寺駅から300メートルくらい西に寄ったJR(当時は国鉄)のガード下に場末っぽい中華料理屋があって、そこで食べた回鍋肉(ホイコーロー)が美味かった。しばらくしてもう一度行ったら閉店していた。近所の店で尋ねると移転したみたいで…

初心者におすすめの料理本

若い頃屋台を引いてラーメンを作っていたのに、ここ40年近く料理することから全く離れていた。それが自分で作らなければならない境遇になって、娘からこの本をみて作るといいよと1冊の本を渡された。奥薗壽子「おくぞの流 簡単 激早 たっぷり野菜おかず229…

大阪のお好み焼き屋「ぼてぢゅう」と森村泰昌

昔から時々、と言っても年に1,2回、ぼてぢゅうへ行ってお好み焼きを食べる。なかなかうまい物だと思っていた。それを大阪出身のやつに話すと、東京のぼてぢゅうは本物のぼてぢゅうじゃないと言う。「ぼてぢゅう」は大阪のお好み焼き屋だ。看板が一緒なの…