飯田市のホテルでこれを書いている。こちらへ来るとたまに行く店がある。とんかつ専門店の「かつ禅」だ。店主が高校のクラブで一緒だった同窓生だ。われわれは天文班（クラブをそう言った）だった。高校にはすばらしい口径６インチ（15ｃｍ）の屈折式赤道儀（天体望遠鏡）があった。
それは別にして、かつ禅のとんかつはうまい。不景気を嘆いている飯田市内の飲食店が多い中で、いつも来客が途切れないことでもそれは分かるだろう。しかも地方の店としては決して安くはないのだ。
メニューの一部は、ヒレかつ定食1,680円、ロースかつ定食1,470円、車えびかつ定食1,785円、ビーフかつ定食3,150円だ。
もう20年ほど前に、私の職場の部下が飯田市へ出張で来たことがあった。会社へ戻った彼が飯田でうまいとんかつを食べたという。彼はとんかつに目がないのだった。聞けばそれはかつ禅だった。俺の友だちの店だと言って、二人で驚いた。
店主ははじめ東京日本橋の三越前にあるとんかつ専門店「かつ吉」で修行した。その後兄弟子の店で経験をつみ、32年前に飯田へ戻って「かつ禅」を開店した。最初は中央通の路地裏の小さな店だったが、10年前に現在の場所に移った。カウンターだけだが、きれいでしゃれた良い店だ。
とんかつ専門店「かつ禅」
長野県飯田市鈴加町2-38-1
電話0265-24-1557
12：00−14：00、17：00−20：30（木曜日定休）
りんご並木に続く桜並木のロータリー先
