酒村ゆっけ、『無職、ときどきハイボール』(ダイヤモンド社)を読む。以前、東大教授で、宇宙論・地球系外惑星の専門家須藤靖が朝日新聞の書評欄に、酒村ゆっけ、『無職、ときどきハイボール』(ダイヤモンド社)を紹介していた(4月10日付)。
須藤はテレビ番組「孤独のグルメ」が好きだが、酒抜きである点がやや残念と書き、本書はその酒びたり女性バージョンだと紹介する。「酒村ゆっけ、」の名前について、「そもそも著者名からして怪しい(末尾の読点に至っては全く理解不能)」と。
吉野家、サイゼリア、びっくりドンキー、くら寿司、富士そば、野郎ラーメンまでもが、彼女にかかると魅力たっぷりの超チープ酒場に変身。書かれた通りの順番で同じメニューを頼んで飲んだくれてしまいたい衝動に駆られるほどだ。
さらに飲む量と食べる量が尋常ではない。思わず検索して見つけた動画の中の著者は、私の勝手な想像と違い過ぎ、のけぞってしまった。皆さんもご覧あれ!
その動画は確かに面白く私も多少はまってしまった。そして本書を読むと、驚いた。動画で語っていたことをそのまま活字に置き換えているような内容なのだ。本書の出版社がダイヤモンド社、経済や経営に関する一流出版社だ。You Tuberとして人気のある酒村ゆっけ、ならそこそこ売れると踏んだのだろうか。彼女は8月にも角川から小説を出版するという。私にはとてもじゃないが理解不能の世界だ。