写真

資生堂ギャラリーの石内都展を見る

東京銀座の資生堂ギャラリーで石内都展「初めての東京は銀座だった」が開かれている(10月15日まで)。石内都は1947年群馬県生まれ、神奈川県横須賀市で育つ。以下、資生堂ギャラリーのホームページより、 1979年、初期三部作のひとつ「APARTMENT」で第4回木…

キヤノンギャラリー銀座の蜷川実花写真展を見る

東京銀座のキヤノンギャラリー銀座で蜷川実花写真展が開かれている(6月3日まで)。蜷川は木村伊兵衛写真賞などを受賞した人気ある写真家、『ヘルタースケルター』や『ダイナー』などの映画も監督している。東京都庭園美術館のほか、台湾や北京の美術館で…

横尾忠則『創造&老年』を読む

横尾忠則『創造&老年』(SBクリエイティブ)を読む。80歳前後の横尾忠則が、80歳以上の作家、画家、建築家、写真家、映画監督、作曲家らと老年と創造について対談した記録。具体的には、瀬戸内寂聴、磯崎新、野見山暁治、細江英公、金子兜太、李禹煥、佐藤…

圓井義典『「現代写真」の系譜』を読む

圓井義典『「現代写真」の系譜』(光文社新書)を読む。今まであった写真史と全く異なる優れた写真史が現れた。取り上げられた写真家は、土門拳、植田正治、東松照明、荒木経惟、須田一政、杉本博司、マルセル・デュシャン、佐藤時啓、森村泰昌、畠山直哉。…

トキ・アートスペースの森岡純(写真)展を見る

DM葉書 東京神宮前のトキ・アートスペースで森岡純展が開かれている(3月6日まで)。森岡は1949年島根県隠岐島生まれ。いままで長くギャラリー檜で個展を続けてきた。 森岡はいつも日常的な風景を撮っている。人物が登場することはあまりない。街の一角や…

沢木耕太郎『旅の窓』を読む

沢木耕太郎『旅の窓』(幻冬舎)を読む。沢木耕太郎が旅の途中で撮った写真に短い文章を付けたもの。雑誌『VISA』に連載したものをまとめている。沢木はルポライターだから「私は写真の専門家ではない。たまに外国に行くときカメラを持ち、撮ってくるという…

ギャラリーJyの染谷玲子展を見る

DM葉書 東京北青山のギャラリーJyで染谷玲子展「キノムクママ」が開かれている(10月24日まで)。私の好きな写真家だ。いつも若い女性のポートレートをフィルムカメラで撮っているが、今回は自分をモデルに撮影している。相変わらずフィルムカメラで撮影して…

巷房2の渡辺兼人写真展「墨は色」を見る

DM葉書 東京銀座の巷房2で渡辺兼人写真展「墨は色」が開かれている(7月31日まで)。渡辺は1947年、東京生まれ、1969年東京写真専門学校を卒業している。兄は人形作家の四谷シモン、1982年「既視の街」によって木村伊兵衛賞を受賞している。長く母校の講師…

銀座蔦屋書店 GINZA ATRIUMの森山大道展を見る

東京銀座のGINZA シックス6Fの銀座蔦屋書店 GINZA ATRIUMで森山大道展「FOSSILIZATION of LIGHT」が開かれている(6月30日まで)。ギャラリーのホームページより、 今回の展覧会では、森⼭の作品の中でも⼈気の⾼いモチーフによるシルクスクリーン作品を選…

藍画廊の今道子展を見る

DM葉書 東京銀座の藍画廊で今道子展が開かれている(5月22日まで)。今は1955年、神奈川県鎌倉市生まれ。1978年、創形美術学校版画科卒業後、東京写真専門学校を中退。1991年、第16回木村伊兵衛写真賞を受賞している(以上Wikipediaより)。 今は生の魚を使…

10年前の安齊重男展「絵画試行」について

DMハガキ 今から10年前の2011年に東京銀座のギャラリー現で安齊重男展「絵画試行」が開かれた。安齊は、「現代美術の伴走者」を自称し、国内外の現代美術の現場を写真によって記録してきた(wikipediaより)。2007年には、国立新美術館で大規模な「安齊重男…

ギャラリーJyの染谷玲子展「なんちゃくりく」を見る

東京北青山のギャラリーJyで染谷玲子展「なんちゃくりく」が開かれている(5月9日まで)。今回がこのギャラリー Jyでおそらく20回を超えたくらいの個展になる。私の好きな写真家だ。いつも若い女性のポートレートをフィルムカメラで撮っている。 染谷は素…

木村伊兵衛『僕とライカ』を読む

永井荷風 木村伊兵衛『僕とライカ』(朝日文庫)を読む。70ページの写真作品と、木村のエッセイからなっている。文庫という制約もあり写真集の図版が小さく(キャプションが長いため)、細部がわからない。エッセイは「自伝から」「ライカについて」「出会い…

武田花写真集『眠そうな町』を見る

武田百合子『富士日記』を読んだので、その娘の武田花写真集『眠そうな町』(アイピーシー)を見る。武田花は写真展「眠そうな町」で木村伊兵衛賞を受賞している。 あとがきで、「1987年春から約2年半、浅草から東武伊勢崎線、更に乗り換えて、佐野線、桐生…

うつゆみこアトリエのうつゆみこ写真展を見る

東京都荒川区のうつゆみこアトリエで、うつゆみこ写真展「ネタ帖 花蓮 瑠美衣さん」が開かれている。不思議なタイトルだが、「ネタ帖」というのは、高校生の頃から書き込んでいるネタ帖のことで100冊ほどあるという。ただ、今回私は見なかった。 「花蓮」と…

東京都写真美術館の「森山大道展の東京ongoing」を見る

東京都写真美術館で「森山大道展の東京ongoing」展が開かれている(9月22日まで)。ちらしから、 スナップショットの名手として知られる、日本を代表する写真家・森山大道。1960年代に写真家として活動を開始し、その作風は「アレ・ブレ・ボケ」と形容され…

20年ほど前の古い写真

古い写真を整理していたら20年ほど前の画家たちの写真が出てきた。あの頃はコニカビッグミニというコンパクトカメラを持ち歩いていて気になったものを撮影していた。もちろんフィルムカメラの時代だ。 それをここに紹介して記録とする。 2000年8月の石川雷太…

JCIIフォトサロンの鬼海弘雄作品展「王たちの肖像」を見る

東京千代田区一番町のJCIIフォトサロンで鬼海弘雄作品展「王たちの肖像」が開かれている(8月2日まで)。鬼海は浅草の浅草寺境内で待っていて、気に入ったモデルが来ると声をかけて写真を撮らせてもらっている。しかし鬼海の気に入るモデルはめったにいない…

ギャラリー Jyの染谷玲子展を見る

東京青山のギャラリー Jyで染谷玲子展が開かれている(4月19日まで)。染谷は1980 年、埼玉県生まれ。今回がこのギャラリー Jyでおそらく20回めのくらいの個展になる。私の好きな写真家だ。いつも若い女性のポートレートをフィルムカメラで撮っている。 今ま…

鬼海弘雄対話集『ことばを写す』を読む

鬼海弘雄対話集『ことばを写す』(山岡淳一郎=編、平凡社)を読む。写真家の鬼海が8人と対談している。その8人は、山田太一、荒木経惟、平田俊子、道尾秀介、田口ランディ、青木茂、堀江敏幸、池澤夏樹らだ。 対談は普通主体として語るインタビューされる人…

鬼海弘雄『靴底の減りかた』を読む

鬼海弘雄『靴底の減りかた』(筑摩書房)を読む。厳しい写真を撮っている鬼海の文字だけのエッセイ集だ。いや、32ページのモノクロ写真が挟み込まれているが。 鬼海は淡々と書き綴っていく。事件はほとんど起こらない。いや鬼海はトルコだけで15年間に6回旅…

荒木経惟『写真ノ説明』を読む

荒木経惟『写真ノ説明』(光文社新書)を読む。2016年の2月、4年前に発行されている。アラーキーの過去の写真を取り上げて本人が解説している。 まず光文社新書編集部の企画が安直ではないだろうか。アラーキーの写真は繰り返しダイジェストして紹介されてい…

鬼海弘雄『SHANTI』を見る

鬼海弘雄『SHANTI』(筑摩書房)を見る。インドの子どもたちを撮った白黒の写真集。170点近くの写真が1ページ1枚掲載されている。鬼海は浅草寺の境内に来るちょっと変わった人たちの肖像写真で有名だ。境内で待っていて、変な人が来ると声をかけて撮っている…

熊切圭介写真集『東京ワンダー 揺らぐ街』を見る

熊切圭介写真集『東京ワンダー 揺らぐ街』(クレヴィス)を見る。熊切は1934年生まれ、2015年から日本写真家協会の会長を務めているというから大御所だ。 東京の街のスナップを集めている。熊切があとがきに書いている。 かなり長く写真をやっているが、こう…

マキイマサルファインアーツの江本典隆写真展『#らぶりつください』を見る

東京浅草橋のマキイマサルファインアーツで江本典隆写真展『#らぶりつください』が開かれている(5月26日まで)。江本は1978年静岡生まれ、2003年に早稲田大学教育学部を卒業している。2010年写真家・元田敬三氏のもとで写真を学び、写真活動を始めるとある…

古い写真の撮影日は?

10年前近くだったか、娘に促されて古い写真のネガをほとんど処分した。35年分くらいあったはずで大きな段ボール箱一杯あった。ネガを切り刻んで処分したが、それなりに手間がかかった。 それより以前にほんのわずかだがネガからデジタル化したものがあった。…

ちひろ美術館・東京の長島有里枝展を見る

東京練馬区のちひろ美術館・東京でいわさきちひろ生誕100年「Life展−作家で、母で つくる そだてる 長島有里枝」が開かれている(1月31日まで)。いわさきちひろと長島の二人展だ。この美術館はいわさきちひろの住居であったところを美術館にしている。小さ…

東京都写真美術館の「愛について」と「写真新世紀」を見る

東京写真美術館で「愛について――アジアン・コンテンポラリー」と「写真新世紀」を開催している(どちらも11月25日まで)。 まず「愛について」、ちらしに書かれていることを写す。 発展と変容の著しいアジア。現代写真・美術の世界においても、アジアに向け…

ラット・ホール・ギャラリーの荒木経惟展「KATA-ME」を見る

東京表参道のラット・ホール・ギャラリーで荒木経惟展「KATA-ME」が開かれている(12月16日まで)。最新の荒木経惟新刊写真集『片目』の発行に合わせて開催されている。その写真集について、ギャラリーのHPから、 ラットホールギャラリーで開催の展覧会に合…

銀座ニコンサロンで小柴一良写真展「小鳥はもう鳴かない」を見る

東京銀座の銀座ニコンサロンで小柴一良写真展「小鳥はもう鳴かない」が開かれている(8月28日まで)。小柴は1948年大阪府生まれ、1972年、西川孟写真事務所に撮影助手として入所。その間、土門拳氏の「古寺巡礼1大和編」「女人高野室生寺」の撮影助手を務め…