キヤノンギャラリー銀座の蜷川実花写真展を見る

 東京銀座のキヤノンギャラリー銀座で蜷川実花写真展が開かれている(6月3日まで)。蜷川は木村伊兵衛写真賞などを受賞した人気ある写真家、『ヘルタースケルター』や『ダイナー』などの映画も監督している。東京都庭園美術館のほか、台湾や北京の美術館でも個展を開いている。今回は「キヤノンギャラリー50周年企画展」ということだ。


 さて、蜷川は金魚を撮っている。派手な色彩が特徴の蜷川にとって金魚はうってつけの被写体だろう。蜷川実花は初め父親の蜷川幸雄の演出する清水邦夫の芝居に出演していた。華が無く女優には向いていなかった。写真に転じて評価され映画も撮った。私は映画は見ていないが、蓮實重彦が『見るレッスン』(光文社新書)で、「天性の映画監督でない人が撮っているというのが見え見えです」と酷評していた。

 蜷川の写真もきちんとは見ていないが、なぜそんなに高く評価されるのか今でも疑問に思っている。今回の金魚の写真も色彩がきれいなだけで、どこがおもしろいのか分からない。やはり「天性の写真家でない人」なのではないか。

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蜷川実花写真展

2023年5月23日(火)-6月3日(土)

10:30―18:30(日・月・祝休館)

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キヤノンギャラリー銀座

東京都中央区銀座3-9-7 トレランス銀座ビルディング1F

電話03-3542-1860

https://canon.jp/personal/experience/gallery/schedule/ginza