2006-12-01から1ヶ月間の記事一覧

経絡をめぐって

子どもの頃から湿疹体質でよく体のあちこちがかゆくなった。そこを掻くと体の別の部分がチクッとした。掻いた場所とチクッとした場所に関連性があるような気がしてそれを記録し始めた。これってもしかしたら経絡と関係があるのではないか。その辺りのことは…

植物図鑑の使い方

娘が小学生だった時、植物図鑑の引き方を教えてほしいと言ってきた。で、教えた。知りたい植物を前にして、図鑑の最初のページから似ている植物が現れるまでページを繰っていくんだ。その時娘は驚いたのだったかあきれたのだったか、もう忘れたが。 初心者に…

生態系の破壊

映画「ダーウィンの悪夢」が話題になっている。日本でも大量に輸入されレストランなどで白味魚の料理に使われているスズキの仲間ナイルパーチが、アフリカのビクトリア湖の環境を破壊していることを訴えたドキュメンタリーだという。1950年代にそれまで生物…

作間敏宏個展を見る

作間敏宏の個展「接着/交換」を見た。銀座1丁目の奥野ビル、ここは昭和7年に建築された古いビルで、最近何度もマスコミに紹介されている。ここの3階にあるギャラリー「巷房」と地下1階の「スペースKobo & Tomo」、それに「巷房階段下」の3カ所で同時開…

「国家の罠」のささいなエピソード

佐藤優「国家の罠ー外務省のラスプーチンと呼ばれて」(新潮社)を読む。これが本当に面白かった。鈴木宗男元大臣を起訴するために500日以上も小菅の拘置所に勾留され、起訴された外務官僚の戦いの記録。 でも、ここでは本書中のささいなエピソードを三つ紹…

植物の生活型

植物学に「生活型」という考え方がある。植物を生態から分類する考え方だ。普通生物は自然分類で分類されている。発生が近縁な種をまとめて、キク科とかバラ科、イネ科などに分類している。生活型では生態的に似ているものを同じ仲間としてまとめている。た…

クリスマスの井上修策

クリスマスにちなんで、キリストのインスタレーションの紹介を。 12月11日の週に銀座1丁目のギャラリー現で井上修策展があった。アルミ線で等身大のキリストを作り、また7.5センチくらいの大きさのキリストを1,000体作ってレースのカーテンのように吊り下げ…

吾嬬神社

東武鉄道に亀戸線という小さな支線がある。曳舟から亀戸を結ぶ線で駅の数が5つだけ。その真ん中が東あずま駅、変な表記には訳があって本来は東吾嬬(ひがしあづま)が正しい。 この辺りは東京都墨田区立花と言い、その1丁目1番地に吾嬬神社がある。御祭神…

吉仲太造「明り」

茅場町界隈の画廊を一回りするつもりで出かけた。ギャラリーArchipelagoではビデオ作品を上映していた。ついでGallery≠Galleryでは福田尚代×成清美朝展を見た。福田さんはヨーロッパ絵画の引用が多いがよく見ると小さな蟻の集合が絵を構成している。 その後…

台東区立図書館旧館

東京都台東区立図書館はもう10年くらい前に移転新築されていまでは本当に立派な施設になったけれど、もう無くなった旧館はちょっと面白かった。 どこの区でも図書館はたいてい大きな中央館があり、区内各地に小さな分館がある。新しくなった台東区立図書館の…

岡本太郎の書

昔小田実が「アメリカ」という紀行文で、初めてアメリカに行った時アメリカの女性の美醜が分からなかったと書いていた。極端なのは分かる、中間が分からない。しかしそれもアメリカに何ヶ月も暮らすうちに徐々に両側から埋まっていって、最後は日本人女性を…

小松茂美「天皇の書」

小松茂美「天皇の書」(文春新書)を読む。実に面白い本だ。4月に買ってから少しづつ8か月かけて読んだ。 聖武天皇から昭和天皇まで45人の天皇の書を図版で提示し、一人につき数〜十数ページをあてて各々の天皇の血縁から簡単な略歴、でありながら細部にこ…

天才画家:谷口ナツコ展(2)

写真は昨日に続く今回の個展での発表作品の紹介。 谷口ナツコは1968年北海道生まれ。現在も北海道上川郡東上川町に住んでいる。ギャラリー砂翁、スタジオゾーン、ヴァニラ画廊などで個展をし、デザインフェスタに出品している。 真に独創的で才能のある画家…

天才画家:谷口ナツコ展(1)

谷口ナツコ展(新宿御苑前:and Zone)を見る。彼女は真の天才だ。だれが原色をこんなに自由にあやつれるだろう。 今日(12月11日)から今週土曜日(12月16日)まで開催。午後3時〜11時。 and Zone:新宿区四谷4-28-4 YKBエンサインビルB1 http://www.andzon…

解体近い日比谷・三信ビル

今日の毎日新聞に東京日比谷の三信ビルのことが載っている。三信ビルは昭和4年に作られた古いオフィスビル。昨年1月地権者の三井不動産が老朽化を理由に解体を発表した。確か今年の3月を期限にテナントに移転を通告したと聞いていて、そろそろ解体かと思っ…

伊沢正名さん

きのこの写真で有名な伊沢正名というカメラマンがいる。きのこ図鑑の半分近くが彼の写真を使っているのではなかったか。もうきのこの図鑑は飽きたと言っている。 伊沢さんがきのこに興味を持ったのは環境問題からだったと言う。きのこは枯葉や枯木を分解し、…

名古屋章

名古屋章という俳優がいた。2年ほど前に亡くなった。美術評論家の名古屋覚の叔父さんだという。 清水邦夫の芝居「エレジー」の再演で主役をやった。1999年の紀伊國屋サザンシアター。 【あらすじ】 工業高校で生物の教師をしていた平吉(名古屋章)もすでに…

画像検索

先日銀座一丁目で不思議な花を見た。初めて見る花だったので、mixiの日記にアップし、知っている人は教えてと書いた。 知人がこの花じゃないのと下の写真と共に教えてくれた。「アルスロロキアグランディフロラ(謎)」と。 Googleでこの「アルスロロキアグ…

死について

死について残酷で悲観的な見解を紹介した12月2日の「正宗白鳥の碑」に追加して、野見山暁治のエッセイ「母の終焉」を紹介しておきたい。 ちょっと福岡に戻ってきてほしいと母から電話があった。父は何かといえば平気でぼくを呼び寄せるが、母がそんなことを…

人口問題

世界の問題の大きな部分が人口過多に由来すると思っている。もう遅すぎる気もするけれど、世界中が出産数の極端な制限をすぐにでも始めるべきなのだ。 以下は長谷川真理子のエッセイ「セントキルダ島と羊たち」から。 イギリスを旅する人たちの数は数え切れ…

正宗白鳥の碑

心理学者の小倉千加子に「正宗白鳥の碑」というコラムがある。以下その全文。 軽井沢にある正宗白鳥の文学碑には、よく見なければ気がつかない特徴がある。碑の左右にほんの少しだけ突き出した部分があって、つまりは十字架の形になっていることである。白鳥…

国税庁の美術オークション

銀座のギャラリーアポロが毎月発行しているニュースペーパー「APOLLOMEDIATE」12月号が届いた。 国税庁のオークションに参加したエピソードが紹介されている。筆者はギャラリーオーナーの秋山修さん。 オークションが始まった。オークショナーは国税の職員ら…