生態系の破壊

mmpolo2006-12-29




 映画「ダーウィンの悪夢」が話題になっている。日本でも大量に輸入されレストランなどで白味魚の料理に使われているスズキの仲間ナイルパーチが、アフリカのビクトリア湖の環境を破壊していることを訴えたドキュメンタリーだという。1950年代にそれまで生物多様性の宝庫で「ダーウィンの箱庭」と呼ばれていたアフリカのビクトリア湖に食用の目的で外来種ナイルパーチが放流され、80年代に爆発的に増え、在来種のほとんどは絶滅し、生態系は一変した。(朝日新聞2006.12.29)

 それで思い出したことがある。2年ほど前目黒の自然教育園を訪ねた折り、自然教育園の池にブラックバスを放流した者がいるという話を聞いた。そもそもここは有料でしかも動植物の採集は禁じられているのに、池に誰かがブラックバスを放流したらしい。在来魚を補食して増えてしまったので池を干してブラックバスを駆除した。すると今度はウシガエルが増殖してしまった。やはり池を干してウシガエルを駆除すると、今度はアメリカザリガニが増殖しているという。
 一度破壊された生態系はなかなか元に戻りませんと教育園の方が嘆いていた。