2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

東京藝大卒展を見る(2)

東京藝術大学と東京都美術館で、東京藝術大学卒業・終了展が開かれている(2月3日まで)。昨日に続いておもしろかった作品を紹介する。 中井伶美「旗と境界のかみさま」 内田麗奈「Play it again とRoom」 森宏枝「水を得た魚」:釣り針と塩、ほか 三輪奈月…

東京藝大卒展を見る

東京藝術大学と東京都美術館で、東京藝術大学卒業・修了展が開かれている(2月3日まで)。おもしろかった作品を紹介する。 中丸彩希「冷めたシーツ」 稲垣慎「鳥顔の竜の群像」 成田麻美子「記憶を歩く」 森茉衣子「どこにでも居るもの」 宮下咲:原稿用紙を…

藍画廊の倉本麻弓展を見る

東京銀座の藍画廊で倉本麻弓展が開かれている(2月2日まで)。倉本は2001年からガレリアラセンやモリスギャラリーなどで個展を行っている。ほかにギャラリーJinや武蔵野美術大学でも個展をやっている。 今回、画廊内の周囲の壁面に小さな黒い箱が設置されて…

カンアオイ(寒葵)が咲いている

近所の小さな植物公園でカンアオイ(寒葵)が咲いている。およそ被子植物中もっとも地味な花のひとつではないか。カンアオイはウマノスズクサ科、常緑性多年草で日陰の林内に生育する。Wikipediaを参照すれば、カンアオイ属の花粉媒介はカタツムリやナメクジ…

ギャラリー広田美術の阿部ふみ展を見る

東京銀座のギャラリー広田美術で阿部ふみ展が開かれている(2月9日まで)。阿部ふみは1980年東京生まれ、2007年に東京芸大美術学部油画専攻を卒業している。2011年みゆき画廊で初個展、その後広田美術で個展を繰り返し行っている。 阿部ふみ展について、ギャ…

秋山画廊主からの最後のメッセージ

東京千駄ヶ谷にあった秋山画廊の秋山田津子さんが昨年11月8日に亡くなった。秋山画廊は1963年から続く伝統がある現代美術の老舗画廊だった。昨年夏に体調を崩された秋山さんは画廊を閉じることを決心した。閉廊にあたり、和光大学の三上豊さんが秋山画廊の…

うしお画廊の大沢昌助展を見る

東京銀座のうしお画廊で大沢昌助展が開かれている(2月2日まで)。息子の大沢泰夫さんがコメントしている。 父、大沢昌助の長い画歴上の主要な作品は主に練馬区立美術館に所蔵されているのですが、私の所に残っていた晩年の油彩画の大作十数点を、昨年世田谷…

eitoeikoのながさわたかひろ展「オレ新聞 完全版」を見る

東京神楽坂のギャラリーeitoeikoでながさわたかひろ展「オレ新聞 完全版」が開かれている(2月2日まで)。ながさわは1972年山形県生まれ、2000年に武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻版画コースを修了している。2010年にart data bankで初個展、その後…

森山徹『モノに心はあるのか』を読む

森山徹『モノに心はあるのか』(新潮選書)を読む。森山は以前『ダンゴムシに心はあるのか』(PHPサイエンス・ワールド新書)でダンゴムシにも心があると主張していた。本書ではさらに進んで石ころにも心があるとびっくりすることを書いている。 森山は心と…

村上隆『芸術起業論』を読む

村上隆『芸術起業論』(幻冬舎文庫)が文庫化されたので購入して読んだ。おなじようなことを言葉を変えて何度も言っていて、あまり情報は多くない。加えて頻繁に改行を企てていて必要以上にページを稼いでいる。といっても文庫本で220ページくらいしかない。…

春の花を探す

NHKの天気予報の時間に代々木公園でフクジュソウが咲いている映像が紹介された。それで私も探しに行った。近所の公園ではフクジュソウはまだ蕾だった。それではとフキノトウを探すと小さな蕾が出始めていた。公園だから採るわけにはいかない。 ↑こちらがフク…

吉田秋生『海街diary9 行ってくる』を読む

吉田秋生『海街diary9 行ってくる』(小学館フラワーコミックス)を読む。悲しいことにこれが最終巻だという。2007年から11年かかって9巻が出た。毎回楽しみで手に取ってきた。 あらすじ、 すずは父の死後、鎌倉に住む母親違いの3人の姉と暮らしているが、…

埼玉県立近代美術館の「辰野登恵子 オン・ペーパーズ」を見る

埼玉県立近代美術館で「辰野登恵子 オン・ペーパーズ」が開かれている(1月20日まで)。辰野は1950年長野県岡谷市生まれ、1973年に東京藝術大学大学院を修了している。 辰野と言えば、1995年に東京国立近代美術館で同館史上最年少の45歳で個展を開いたこと、…

ヒノギャラリーの多和圭三展を見る

東京八丁堀のヒノギャラリーで多和圭三展「ブ、ツ、シ、ツ」が開かれている(2月2日まで)。多和は1952年愛媛県生まれ、1978年日本大学芸術学部美術学科彫刻専攻卒業、1980年日本大学芸術学部芸術研究所修了、2009年多摩美術大学彫刻科教授就任、現在に至る…

ギャラリーなつかの古井彩夏展を見る

東京京橋のギャラリーなつかで古井彩夏展が開かれている(2月2日まで)。古井は1988年東京都生まれ、2011年に女子美術大学立体アート学科を卒業し、2013年に女子美術大学大学院立体芸術研究領域を修了している。個展は2009年の北とぴあでの初個展のあと、ギ…

東京ステーションギャラリーの吉村芳生展を見る

東京駅にある東京ステーションギャラリーで吉村芳生展「超絶技巧を超えて」が開かれている(1月20日まで)。吉村は1950年山口県生まれ。2013年に63歳で亡くなっている。 吉村は1年365日毎日1枚の自画像を描き続けたり、新聞紙の1文字1文字をすべて書き写した…

松濤の廃墟

渋谷の東急百貨店本店の横の道をまっすぐ首都高に向かって登っていく坂道。松濤1丁目あたりの道に面して廃墟があった。これを撮影したのはもう15年以上前だったが、現在は瀟洒なビルが建っている。 屋敷だったところの右側に立派な門らしい石柱が立っている…

小山鉄郎『文学はおいしい。』を読む

小山鉄郎/ハルノ宵子・画『文学はおいしい。』(作品社)を読む。共同通信の配信で全国の新聞に週1回連載したもの。小説やエッセイなどに表れた食べ物を紹介している。見開き2ページで完結し、半ページをハルノ宵子のカラーイラストが飾っている。だから小…

佐野眞一『唐牛伝』を読む

佐野眞一『唐牛伝』(小学館文庫)を読む。副題が「敗者の戦後漂流」となっている。本書は唐牛(かろうじ)健太郎の伝記、唐牛は60年安保当時の全学連委員長だった。全学連は安保改定に激しく反対して連日国会へデモをしかけ、唐牛は警察の装甲車に飛乗りア…

古い写真の撮影日は?

10年前近くだったか、娘に促されて古い写真のネガをほとんど処分した。35年分くらいあったはずで大きな段ボール箱一杯あった。ネガを切り刻んで処分したが、それなりに手間がかかった。 それより以前にほんのわずかだがネガからデジタル化したものがあった。…

池澤夏樹の提言

朝日新聞に池澤夏樹が連載している「終わりと始まり」というコラムがある。1月9日は「三つの統計から見える日本」と題されていた。「日本が少しずつ衰退してゆくという印象はどこから来るのか」という一節で始まっている。 平成が終わると聞いて振り返れば、…

Steps Galleryの一色映理子展「first place」を見る

東京銀座のSteps Galleryで一色映理子展「first place」が開かれている(1月19日まで)。一色は1981年、愛媛県生まれ。2004年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業し、2006年に同大学大学院美術専攻油絵コースを修了している。2005年に銀座のフタバ画廊で…

菅井汲で連想すること

年賀状に俳句を書いた。 初釜やデュシャンの泉に水貝(すがい)汲み この句には画家菅井汲の名前を織り込んでいる。菅井汲というと思い出すことがある。昔世話になったギャラリー汲美の磯良卓司さんと話したら、ギャラリーの名前の由来を、磯良さんが好きだ…

ギャラリー58の池田龍雄展1950−60年代を見る

東京銀座のギャラリー58で池田龍雄展1950−60年代が開かれている(1月19日まで)。池田龍雄は1928年生まれ、終戦間際に予科練へ行っている。今まで各地の美術館で個展が開かれている。今回の個展について、DMの言葉を引く。 本展では、1950年(22歳)頃のド…

現代画廊での若栗玄個展に対する洲之内徹のコメント

先にこのブログに、中松商店でもらった洲之内徹の現代画廊で開かれた若栗玄個展を紹介した。それは1979年のものだった。古い資料をひっくり返していたら、25年も前の1994年8月に洲之内徹の弟子である後藤洋明さんからいただいた若栗玄の個展のパンフレットの…

ちひろ美術館・東京の長島有里枝展を見る

東京練馬区のちひろ美術館・東京でいわさきちひろ生誕100年「Life展−作家で、母で つくる そだてる 長島有里枝」が開かれている(1月31日まで)。いわさきちひろと長島の二人展だ。この美術館はいわさきちひろの住居であったところを美術館にしている。小さ…

京都絵美の作品

昨年7月1日に日本橋高島屋へ「第4回 日本画の位相3+2」を見に行った。岡村桂三郎、北田克己、間島秀徳が「3」で、堀木膳富、京都絵美が「2」となる。3人の中堅に2人の新進といったところらしい。私は岡村と間島を見に行ったのだが、この日は参加作家に…

読売新聞書評委員の2018年の3冊

読売新聞も年末恒例の書評委員による「2018年の3冊」を発表した(12月23日)。21人が3冊ずつ、計63冊を挙げている。そのうち私が気になったものを。 苅部直(推薦) 佐々木雄一著『陸奥宗光――「日本外交の祖」の生涯』(中公新書、900円) すぐれた評伝であ…

吾嬬神社への初詣

元旦は近所の吾嬬神社へ初詣に行ってきた。吾嬬神社は東京都墨田区立花に位置している。早朝7時ころ行ったが。参拝客は私のほかたった1人だった。実は吾嬬神社はきわめて古い神社なのだ。最寄りの駅は東武亀戸線東あずま駅だし、東吾嬬小学校や橘吾嬬の森小…

新年のご挨拶

謹賀新年 初釜やデュシャンの泉に水貝汲み ※水貝=すがい、日本人の苗字