吉田秋生『海街diary9 行ってくる』を読む


 吉田秋生海街diary9 行ってくる』(小学館フラワーコミックス)を読む。悲しいことにこれが最終巻だという。2007年から11年かかって9巻が出た。毎回楽しみで手に取ってきた。
 あらすじ、

すずは父の死後、鎌倉に住む母親違いの3人の姉と暮らしているが、サッカー特待生として静岡の高校に進学することを決意。仲間と過ごす最後の夏を迎えた頃、千佳の妊娠が発覚する。浜田は千佳と入籍し、エベレスト登山のためにヒマラヤへと旅立つ。幸と佳乃の恋もそれぞれ進展し、夏が終わろうとしていたが……!?

 最後に番外編「通り雨のあとに」が置かれている。すずが静岡の高校へ旅立って物語が終わってから、おそらく10年後の話だ。すずが13回忌にあたって親の遺骨を鎌倉へ移すために婚約者とともに田舎を訪ねる。すずは25歳くらいだが、その顔は全く描かれない。ただ帽子の陰から輪郭が覗いているばかりだ。