2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

東京オペラシティアートギャラリーの宇野亜喜良展を見る

東京西新宿の東京オペラシティアートギャラリーで宇野亜喜良展が開かれている(6月16日まで)。宇野亜喜良は有名なイラストレーター、1934年生まれなので今年90歳になる。平日の昼近くに美術館に行ったら、チケット売り場にすでに数十人ほどが並んでいた。…

豊﨑由美『ニッポンの書評』を読む

豊﨑由美『ニッポンの書評』(光文社新書)を読む。豊﨑は書評家の第一人者、本書は15年前に光文社のPR誌『本が好き!』に連載したもの。15講に渡って書評に関するテクニックを詳しく語っている。私もブログで書評の真似事をしているので大変参考になった。…

B_1 Storageの多和圭三展を見る

東京神宮前のB_1 Storageで多和圭三展「奥遠く」が開かれている(6月15日まで)。多和は1952年愛媛県生まれ、1978年日本大学芸術学部美術学科彫刻専攻卒業、1980年日本大学芸術学部芸術研究所修了、2009年多摩美術大学彫刻科教授就任、そして2020年3月で多…

いりや画廊の諸貫きよ恵展を見る

東京入谷のいりや画廊で諸貫きよ恵展が開かれている(6月1日まで)。諸貫は東京生まれ。2009年に武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン科金工専攻を卒業している。 2010年にトキ・アートスペースで初個展、以後トキ・アートスペースで4回の個展、またす…

ギャラリー川船の丸山雅秋展を見る

東京京橋のギャラリー川船で丸山雅秋展が開かれている(6月1日まで)。丸山は1952年長野県生まれ、1975年東京造形大学彫刻科を卒業、1978年東京造形大学彫刻科研究室修了、その後イタリア国立ミラノ・ブレラ美術アカデミー彫刻科と絵画科で学ぶ。 1985年イ…

伊藤直『戦後フランス思想』を読む

伊藤直『戦後フランス思想』(中公新書)を読む。副題が「サルトル、カミュからバタイユまで」となっていて、サルトル、カミュ、ボーヴォワール、メルロ=ポンティ、バタイユがそれぞれ1章を与えられて紹介されている。さらに2章を当てて、サルトルとバタ…

オリエアート・ギャラリーの林純夫絵画展を見る

東京北青山のオリエアート・ギャラリーで林純夫絵画展が開かれている(5月31日まで)。早し純夫は1950年長野県飯田市出身、1973年和光大学人文学部芸術学科を卒業した。荻太郎と中根寛教室で学んだ。1976年新制作展入選、以後毎回出品している。みゆき画廊…

豊崎由美『時評書評』を読む

豊崎由美『時評書評』(教育評論社)を読む。副題が「忖度なしのブックガイド」、これが素晴らしい! 書評家としては斎藤美奈子のファンだけど、斎藤に劣らず魅力的な書評を書いている。ほとんど毒舌に近い辛口の書評! 読み終わって推薦されている本を早速…

トキ・アートスペースの代孟旋個展を見る

東京神宮前のトキ・アートスペースで代孟旋個展が開かれている(5月26日まで)。代孟旋は1997年中国青島出身、2019年中国の美術大学を卒業し、2023年創形美術学校を卒業、現在日本大学大学院芸術学研究科在籍中。 「燼の計画――愛していると伝えたい」 代孟…

コバヤシ画廊の服部繭展を見る

東京銀座のコバヤシ画廊で服部繭展が開かれている(5月20日まで)。服部繭は福島県生まれ、日展審査員伊藤応久、芸術院会員織田廣喜、フランスのポール・アンビーヌに師事している。1984年にル・サロン初入選、1991年兜屋画廊で初個展、その後ギャラリーな…

ギャラリイKのキム・ハギル展を見る

東京京橋のギャラリイKでキム・ハギル(金学一)展が開かれている(5月25日まで)。キム・ハギルは韓国出身、50代で、韓国を始め東京、大阪、名古屋などで個展を33回行っている。 ギャラリーの案内より、 キム・ハギルは、韓国の昌原に拠点をおいて活動する…

石垣りん『詩の中の風景』を読む

石垣りん『詩の中の風景』(中公文庫)を読む。荒川洋治が毎日新聞の書評で本書を紹介していた(2024年3月30日)。荒川洋治の推薦する本は外れがないと個人的には思っている。それですぐ購入して読んだ。 百姓をやり猟師もやる朝日新聞の名物記者近藤康太郎…

小澤征爾×村上春樹『小澤征爾さんと、音楽について話をする』を読む

小澤征爾×村上春樹『小澤征爾さんと、音楽について話をする』(新潮文庫)を読む。私は本書を書店に並べられているのを見て買ったが、奥付は平成26年7月発行となっていた。一方カバーの折り返しの著者紹介は、「小澤征爾(1935-2024)と小沢の没年が印刷さ…

広中一成『後期日中戦争』を読む

広中一成『後期日中戦争』(角川新書)を読む。「はじめに」から、 生き残った日本軍将兵の数が、太平洋戦線に比べて中国戦線では圧倒的に多かったことから、日本海軍は太平洋戦争で負けたが日本陸軍は日中戦争で負けていなかった、という言説が今日でも聞か…

ギャラリーSAOH & TOMOSの梅田恭子展を見る

東京神宮前のギャラリーSAOH & TOMOSで梅田恭子展が開かれている(5月25日まで)。梅田は東京都生まれ、1994 年 多摩美術大学美術学部デザイン科グラフィックデザイン専攻を卒業、1996 年 同大学大学院 美術研究科デザイン専攻を修了している。1994年に東京…

椿近代画廊の天野裕夫展を見る

東京日本橋の椿近代画廊で天野裕夫展「UTOX」が開かれている(5月25日まで)。天野裕夫は1954年岐阜県生まれ、1978年に多摩美術大学大学院彫刻科を修了する。椿近代画廊では2000年以来もう10回目の個展となる。そのほか各地の高島屋で個展を続けている。 「…

Stepsギャラリーの槙野匠展を見る

東京銀座のStepsギャラリーで槙野匠展「壁の向き」が開かれている(5月18日まで)。槙野は茨城大学大学院教育学研究科美術教育専修を修了している。1994年にときわ画廊などで個展をし、つくば美術館などのグループ展に参加している。 ギャラリーの奥に木製…

吉本隆明『わたしの本はすぐに終る』を読む

吉本隆明『わたしの本はすぐに終る』(講談社文芸文庫)を読む。吉本隆明の詩集。本書は『転位のための十篇』より後、1950年代前半から80年代半ばまで書かれてきた作品から著者が自ら選んだ65篇、単行本として刊行された詩集『記号の森の伝説歌』『言葉から…

ゴールズワージー『林檎の木』を読む

ゴールズワージー著、法村里絵訳『林檎の木』(新潮文庫)を読む。私の古くからの友人が、感動した小説として4冊を挙げた。ドストエフスキー『罪と罰』、スタンダール『赤と黒』、ツルゲーネフ『初恋』、ゴールズワージー『林檎の木』だった。私はこの内『…

宮本常一『イザベラ・バードの旅』を読む

宮本常一『イザベラ・バードの旅』(講談社学術文庫)を読む。副題が「『日本奥地紀行』を読む」とあり、イザベラ・バードの『日本奥地紀行』をテキストに、宮本常一が日本観光文化研究所で行った講義をもとに、宮本没後に未来社から刊行されたものを文庫化…

金子光晴『詩人/人間の悲劇』を読む

金子光晴『詩人/人間の悲劇』(ちくま文庫)を読む。「詩人」は自伝、「人間の悲劇」は自伝的詩集。「解説」で高橋源一郎が、日本を代表する近代詩人のベスト5を選んで、中原中也、宮沢賢治、萩原朔太郎、高村光太郎らと並べて第1位に金子光晴を挙げている…

いりや画廊の小笠原森展を見る

東京入谷のいりや画廊で小笠原森展「ひきだしのそとがわ」が開かれている(5月18日まで)。小笠原森は1978年東京都生まれ、2003年に多摩美術大学工芸学科陶プログラムを卒業し、2005年に同大学大学院美術研究科工芸を修了、2009年まで同大学陶研究室助手。 …

巷房の佐藤卓展を見る

東京銀座のギャラリー巷房で佐藤卓展「TIME」が開かれている(5月11日まで)。佐藤卓は1955年東京生まれ、1979年に東京藝術大学デザイン科を卒業し、1981年同大学大学院を修了している。ここ巷房ではもう5、6回個展を開いている。 DM葉書の作者の言葉から…

岩淵悦太郎 編著『悪文』を読む

岩淵悦太郎 編著『悪文』(角川ソフィア文庫)を読む。副題が「伝わる文章の作法」とあり、岩淵ほか7名が分担してわかりやすい文章について書いている。見出しを拾うと「悪文のいろいろ」「構想と段落」「文の切りつなぎ」「文の途中での切り方」「文の筋を…

JINENギャラリーのオーライタロー展とおおらいえみこ展を見る

東京日本橋堀留町のJINENギャラリーでオーライタロー展「たてもの画 東西東西」とおおらいえみこ展「偉人たち」が開かれている(5月12日まで)。JINENギャラリーの二つのスペースでそれぞれ二人の個展が開かれている。オーライタローとおおらいえみこは御夫…

まるかビルの「獸(第2章 / BEAUTIFUL DAYDREAM)」を見る

東京日本橋馬喰町のまるかビルで「獸(第2章 / BEAUTIFUL DAYDREAM)」が開かれている(5月6日まで)。本展について、 まるかビルでは2024年4月27日(土)- 5月6日(月)までビル1棟を会場とした展覧会を開催。本企画は、東京の都市とサブカルチャーについ…