2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

石橋美術館の野見山暁治展を伝える朝日新聞

朝日新聞9月28日夕刊に、福岡県久留米市の石橋美術館で開催されている野見山暁治展が紹介されている。油彩を中心とした作品が120点余り展示されているという(10月16日まで)。 福岡は遠いが大丈夫、10月28日から12月25日まで東京京橋のブリジストン美術館…

佐野眞一「沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史」がおもしろい

佐野眞一「沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史」(集英社文庫)がおもしろい。文庫本で上下2巻、合わせて1,000ページ近くある大著だ。主に裏社会、ヤクザや暴力団の歴史が語られる。沖縄では政治にも経済にも裏社会が深く絡んでいるのだ。ヤクザ同士の…

Oギャラリーの雨宮千鶴展「Niwa」が印象的

銀座1丁目のOギャラリーUP・Sで雨宮千鶴展「Niwa」が開かれている(10月2日まで)。雨宮は1984年に筑波大学専門学群を卒業している。2009年の同じOギャラリーUP・Sで個展をして以来、東京では2回目になる。作品の技法を聞くと木版コラグラフだという。色…

銀座月光荘画の芯明展

銀座月光荘画室で芯明展が始まった(10月2日まで)。芯明Shinmingは1978年中国広州生まれ、15歳まで中国で過ごしている。2003年から3年間、銀座と京橋の小野画廊で6回個展を開いている。数年ぶりに昨年からギャラリー志門のグループ展に参加しているが、…

東電OL殺人事件の再審の可能性

東電OL殺人事件のネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者が裁判のやり直しを求めているが、被害者の体から採取された精液のDNA鑑定の結果、再審の可能性が出てきたという。 筑摩書房のPR誌「ちくま」には佐野眞一のコラム「テレビ幻魔館」が連載さ…

平山郁夫・片岡球子と巨匠版画展

丸善・日本橋店3Fギャラリーで「平山郁夫・片岡球子と巨匠版画展」が開かれている(27日まで)。版画というが具体的にはリトグラフや木版画で、正確には画家たちの原画をもとに職人が版を作り、できあがった作品に画家がサインをしただけのもの、つまりエス…

笹木繁男「中村正義の生涯」が出版された!

笹木繁男・著「ドキュメント 時代と刺し違えた画家 中村正義の生涯」が発行された。発行は『中村正義の生涯』出版委員会となっているが、笹木の私費出版だ。版型はA4判と大きく、総ページ数が382ページもある。カラー図版が60点掲載され、それが口絵14ペー…

日本橋高島屋の犬塚勉展「純粋なる静寂」

日本橋高島屋8階ホールで犬塚勉展「純粋なる静寂」が開かれている。犬塚は1949年神奈川県生まれ、1976年に東京学芸大学大学院修士課程を修了している。その後小中学校の美術教師をしながら絵画制作にはげんでいた。1988年谷川連峰を登山中遭難死する。享年3…

ショッピングのおもしろ商品

某全国新聞2011年9月某日の全面広告に紙上ショッピングの広告が掲載された。ラム革ベスト、綿100%しじら織七分袖シャツ、作務衣、高性能集音マイク、クロコダイル革のベルト、カンガルー革の軽量シューズ、雑草根こそぎスーパーマルチホーク、チノパンツ、…

西荻窪のギャラリー数寄和の坂田祐加里展

東京杉並区西荻窪のギャラリー数寄和で坂田祐加里展が始まった(10月7日まで)。坂田は1982年神奈川県生まれ、昨年造形美術大学美術学科を卒業している。 2007年に初個展を開いたのち、グループ展やアートフェアに出品し、昨年は第3回art_icle賞グランプリ…

コバヤシ画廊の西成田洋子展「記憶の領域2011」

銀座3丁目のコバヤシ画廊で西成田洋子展「記憶の領域2011」が開かれている(9月24日まで)。西成田は1953年茨城県生まれ、1987年より東京、水戸、ニューヨークなどでもう30回以上も個展を開いている。 昨年書いたことを大きく変更する必要がないので一部再…

LOOP HOLEでの高橋大輔個展が始まった

6月の吉祥寺のギャラリーArt Center Ongoingに続いて、今度は府中市のLOOP HOLEギャラリーで高橋大輔個展が始まった(10月15日まで)。高橋は1980年埼玉県生まれ、2005年に東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻を卒業している。大学在学中に学内の展示室で…

中田いくみ個展「かもめの思うところ」

中田いくみ個展「かもめの思うところ」が新宿区の画廊アートコンプレックスセンターで開かれている(今日まで)。中田いくみは1982年生まれ、成城大学で学んだ後、バンダイビジュアル研究所でイラストレーションを専攻した。初め銀座のギャラリー銀座フォレ…

野見山暁治のエッセイ集「異郷の陽だまり」

野見山暁治の新しいエッセイ集「異郷の陽だまり」(生活の友社)が発行された。90歳の野見山は、本書で最初のエッセイ集「四百字のデッサン」と響き会うように画家たちなど知人のスケッチを載せている。 木村忠太、脇田和、岸田劉生、今西中通、小川国夫、森…

写真集「鬼哭の島」がすばらしい

江成常夫の写真集「鬼哭の島」(朝日新聞出版)がすばらしい。江成は太平洋戦争の戦跡を訪ねて撮影をしている。その成果を東京都写真美術館やニコンサロンでも発表している。オアフ島、ガダルカナル島、ラバウル、マダン、ビアク島、トラック島、レイテ島、…

ギャラリー58のクニト展は興味深い

東京銀座4丁目のギャラリー58でクニト個展が開かれている(9月17日まで)。これがとても興味深い立体なのだ。クニトは1981年、奈良県生まれ。2007年に金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科陶磁コース修士課程を修了している。個展は愛知と滋賀で1回ず…

「おひとりさまの終活」を読む

中澤まゆみ「おひとりさまの終活」(三省堂)を読む。本書は同じ著者の「おひとりさまの法律」「男おひとりさま術」(いずれも法研)の姉妹書。今回は副題にあるように「自分らしい老後と最後の準備」をテーマにしている。 まず老後の収入を考える。そのため…

ギャルリー東京ユマニテの高橋常政展「絵画の動的平衡」がおもしろい

東京京橋のギャルリー東京ユマニテの高橋常政展「絵画の動的平衡」がおもしろい(9月24日まで)。高橋は1949年東京生まれ、1973年創形美術学校を卒業し、その後ウィーン、ハンブルクにてR. ハウズナー、E. フックスに師事した。青木画廊をはじめ、みゆき画…

マキイマサルファインアーツの玉野綾子展「endless pattern」が良い

総武線浅草橋駅近くのギャラリー マキイマサルファインアーツで玉野綾子展が開かれている(9月13日まで)。玉野は1986年埼玉県生まれ、2008年に日大芸術学部美術学科彫刻コースを卒業し、翌年にはアーティストレジデンスでフランスに留学している。個展は銀…

「所沢ビエンナーレ美術展2011 引込線」が開かれている(2)第2会場編

所沢市の2カ所の会場で「所沢ビエンナーレ美術展2011 引込線」が開かれている(9月18日まで)。昨日に続いて第2会場へ行った報告をする。第2会場の旧所沢市立大2学校給食センターは第1会場から徒歩15分くらい。スタッフに聞けば行き方を教えてくれる。…

「所沢ビエンナーレ美術展2011 引込線」が開かれている(1)第1会場編

所沢市の2カ所の会場で「所沢ビエンナーレ美術展2011 引込線」が開かれている(9月18日まで)。2カ所の会場は徒歩15分くらいの距離にあるので一度に両方回ることができる。どちらも西武新宿線航空公園駅が近い。まず第1会場の所沢市生涯学習推進センター…

日の出製麺所のさぬき純生うどん

8月の末頃、銀座のなびす画廊で彫刻展を開いていた香川県在住の作家、藤原慎治さんと話した。話が讃岐うどんのことになって、以前高松出身の知人と高松へ出張したとき、すごくうまい讃岐うどんを食べさせてもらったことを話した。その店は場末の地味な小さ…

今井むつみ「ことばと思考」を読む

今井むつみ「ことばと思考」(岩波新書)を読んだ。地味めのテーマだと思ったがずいぶん面白かった。本書カバーの惹句から、 私たちは、ことばを通して世界を見たり、ものごとを考えたりする。では、異なる言語を話す日本人と外国人では、認識や思考のあり方…

「江戸の知られざる風俗」を読む

渡辺信一郎の「江戸の知られざる風俗」(ちくま新書)を読む。副題が「川柳で読む江戸文化」、著者は古川柳・狂句の研究者で、江戸の短詩型文学は30万句を優に越えるといい、34年間の研究過程で3回ほど通読し、さらに4回めの拾い読みをしているという。そ…

吉行淳之介『暗室』について

丸谷才一『樹液そして果実』(集英社)に吉行淳之介の『暗室』についての小論が載っていた。吉行は私がもっとも好きな作家の一人だ。 吉行さんの作品のなかから1冊だけあげるとすれば、『暗室』だらう。短篇集を逸することができないと言ひ張る人もゐるに相…

hpgrpギャラリー東京の窪田美樹展

東京渋谷区表参道のhpgrpギャラリー東京で窪田美樹展が開かれている(9月19日まで)。窪田は1975年、神奈川県生まれ。2001年に武蔵野美術大学大学院彫刻コースを終了している。 私は彼女の2回目の個展、フタバ画廊でのそれを見て強烈な印象を持った。応接…

ギャラリー ジーの染谷レイコ写真展を見る

東京港区外苑前のギャラリージーで染谷レイコ写真展を見る(9月18日まで)。染谷は1980年、埼玉県生まれ。このギャラリー ジーで今回が8回目の個展になる。 いつも主として若い女性のポートレートを撮っている。表参道などで道行く女性に声をかけ撮影をさ…

由良君美の過激な批判

昨日紹介した四方田犬彦「先生とわたし」(新潮社)は四方田が師と仰ぐ英文学者由良君美のことを語った評伝である。その中に由良が、一流とされている評論家たちを酷評した文章が紹介されている。 ……文芸評論家の江藤淳は由良君美より3年遅れて、この西脇(…

「先生とわたし」を読む

四方田犬彦「先生とわたし」(新潮社)を読んだ。これは4年前の2007年に単行本として発行されたが、当時の書評で四方田は「先生」を見下して、自分の顕彰のために書いているなどとあったので、あえて手に取ることをしなかった。それが最近読んだ四方田の著…

傾いたビル

ある時ふっと道路の向こう側のビルを見ると左に傾いているように見えた。いや傾いているように見えるだけなのかもしれない。道路を渡ってビルの前まで行ってみた。ビルの左隅の土台部分が砕けていた。 これは3.11の大地震によるものではないだろうか。都内の…