ギャラリー58のクニト展は興味深い

 東京銀座4丁目のギャラリー58でクニト個展が開かれている(9月17日まで)。これがとても興味深い立体なのだ。クニトは1981年、奈良県生まれ。2007年に金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科陶磁コース修士課程を修了している。個展は愛知と滋賀で1回ずつ。やはり名古屋や関西でグループ展に参加している。また2010年、岡本太郎現代芸術賞に入選している。
 今回画廊の中央を占めている大きな作品は「ミステリーサイクリング」と名づけられている。立体はFRPで作られ、米を敷き詰めた台座に載っている。この立体の上部にはサドルとハンドルが取り付けられているが、これは飾りで、後に付けられたドアから中に入ることができるという。中にも座席とハンドル、ペダルがあって、それを漕ぐことによって動くのだという。台座の玄米と白い精米が作る模様がミステリーサークルを表している。それでミステリーサイクリングと名づけられた。
 もう一つの作品は「スプートニク2号」の名前が付けられている。ソ連の初めての宇宙船の名前だ。
 ファイルで過去の作品の写真を見ると、大きな自動車やUFOがある。一見ヤノベケンジを連想させながら、ヤノベとは違う面白い方向へ進んでいくのではないか。これからの活動が楽しみな若い作家の登場だ。




クニト展
2011年9月12日(月)−9月17日(土)
12:00−19:00(最終日17:00まで)
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ギャラリー58
東京都中央区銀座4-4-13 琉映ビル4F
電話03-3561-9177
http://www.gallery-58.com