言語

「入水」という言葉の意味

NHKニュースを見ていたら、水泳の跳び込み競技でアナウンサーが、跳び込んだ選手が「入水(にゅうすい)の前に云々」と叫んでいた。入水と発音するのは読みも意味も違うのではないかと思った。 もう60年近く前になるが、私が中学生のころ、夏休み前に学校か…

『現代ヨーロッパの言語』を読む

田中克彦・H. ハールマン『現代ヨーロッパの言語』(岩波新書)を読む。田中とハールマンの名前が並んでいるが、二人の共著で、田中はモンゴル学と言語学が専攻の優れた言語学者、ハールマンは12歳年下のドイツの言語学者である。 前半半ば近くが第1部「言語…

再び、日本語のピジンイングリッシュ化を危惧する

白井恭弘『ことばの力学』(岩波新書)に、渋谷の街で英語の広告を見かけた話が紹介されている。 先日、渋谷の街を歩いていたら、目の前に巨大な広告塔があり、すべて英語でコンサートを宣伝していました。外国のアーティストかなと思って近づいて行ったら、…

『言語学の教室』を読む

西村義樹・野矢茂樹『言語学の教室』(中公新書)を読む。副題が「哲学者と学ぶ認知言語学」というもの。認知言語学なんて本書で始めて知った。これはチョムスキーの生成文法に対する批判から80年代に生まれた新しい言語学とのこと。認知言語学者の西村に哲…

大野晋「日本語の源流を求めて」を読んで

4年前、発行されたばかりの時に買っておいた大野晋「日本語の源流を求めて」(岩波新書)をやっと読んだ。日本語の源流に南インドのタミル語が深く影響しているという著者の主張が何だか信じられないような気がしていて、それでなかなか手に取る気になれな…

千野栄一の「外国語上達法」がすばらしい

千野栄一「外国語上達法」(岩波新書)がすばらしい。名著と言っていいのではないか。1986年に初版が出て昨年暮れまでの23年間に38刷りを発行している。著者は外国語にコンプレックスを持っていたと書きながら、語学が不得意だと言いながら、 考えてみると、…

国家とは陸海軍をそなえた方言、田中克彦「エスペラント」

私の最も好きな言語学者、田中克彦「エスペラント」(岩波新書)より。 これらの新しい書きことばは、民族の独立を準備し、民族が民族であると主張できる根拠・シンボルとして新しい価値を獲得した。ルーマニア語、エストニア語、フィンランド語、スロヴェニ…