2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

針生一郎先生が亡くなった

美術評論家の針生一郎先生が亡くなった。asahi.comの記事より 反権力の立場から前衛芸術批評を手がけた美術評論家で、「原爆の図 丸木美術館」(埼玉県)の館長も務めた針生一郎(はりう・いちろう)さんが26日、急性心不全で死去した。84歳だった。通夜は31…

金井美恵子が取り上げたM崎さんのエピソード

金井美恵子が『目白雑録・2』(朝日文庫)で、われらがM崎さんについて触れている。M崎さんはブログのオフ会仲間で何度かお会いしている方だ。 プルーストのサン・マルコ広場の敷石体験を持ち出すまでもなく、私たちは記憶が不意打ちで全身を貫く瞬間を稀有…

日本人の特異な食生活

辻井喬・上野千鶴子「ポスト消費社会のゆくえ」(文春新書)に日本人の特異な食生活が紹介されていて面白かった。 辻井 日本のスーパーの食品売場では、生鮮食品が半分を占めていて、驚くほど高額です。これはアメリカの小売業者もヨーロッパの小売業者も理…

東京都写真美術館の森村泰昌展を見て

東京都写真美術館で2カ月間にわたって森村泰昌展「なにものかへのレクイエム」が開かれていた(5月9日まで)。今回は美術館の2つのフロアーを使って、写真と動画を数多く展示している。タイトルのように森村自身が写真に写された有名な人物や死者たちに…

歓迎会で伝統の踊りを見せてくれた女子生徒たち

文化人類学者の西江雅之が「図書」2010年5月号に「トロブリアンド島を訪ねる−−パプアニューギニアへの旅」を書いている。西江はパプアニューギニアのトロブリアンド諸島を訪ねる。 トロブリアンド諸島。ポートモレスビー(パプアニューギニアの首都)から直…

洲之内徹の限界

洲之内徹は「芸術新潮」に長年連載していた「気まぐれ美術館」の著者で、一方東京銀座の真ん中に「現代画廊」を持っていた。「気まぐれ美術館」は洒脱な文章で綴られ、主題は多く絵のことだったが、晩年は自分の不倫のことや年老いてから作った息子のことな…

トイレでせずに10年の伊沢正名さん

朝日新聞5月24日朝刊の「ひと」欄に写真家の伊沢正名さん(60歳)が取り上げられた。タイトルが「トイレでせず10年」。簡単に言えば環境汚染対策で10年間「大」を一切トイレでしないというもの。その10年というのは「毎日野外という連続記録」で、「信念の…

ミヅマアートギャラリーの会田誠展「絵バカ」

市ヶ谷に新規開廊したミヅマアートギャラリーで会田誠展「絵バカ」を開催している(6月5日まで)。朝日新聞の5月19日夕刊で、先日紹介したギャラリーQの石田徹也展とともに、西田健作が大きく取り上げている。 大きな作品「灰色の山」は無数の男たちが積…

コバヤシ画廊の西成田洋子展、その奇妙な形

銀座3丁目のコバヤシ画廊で先週西成田洋子展「記憶の領域2010」が開かれていた。西成田は1953年茨城県生まれ、1987年より東京、水戸、ニューヨークなどでもう30回も個展を開いている。 作品は大人の背丈ほどもある奇妙な立体で、古着などを縫い合わせて造形…

女子のモテ術、「悩みのるつぼ」

朝日新聞土曜日恒例の相談室「悩みのるつぼ」、今回は25歳女性会社員からの「モテたくて不安です」の悩みに上野千鶴子が答えている。 25歳の女性です。 私は生まれてから今まで男性と交際したことはおろか、告白されたことすらありません。 容姿は可愛いとは…

ギャラリーQの石田徹也展とその周辺

銀座1丁目のギャラリーQで「石田徹也全集−出版記念及び五周忌展」が開かれている(5月29日まで)。3年前に出版された「石田徹也遺作画集」に続いて、先頃「石田徹也全集」(求龍堂)が発行され、それを記念して開かれた。一昨年の練馬区立美術館の個展で…

宮下規久朗「ウォーホルの芸術」を読んで

宮下規久朗「ウォーホルの芸術」(光文社新書)を読んだ。画家の伝記などを読むとその画家に強い興味を抱かされ、画家が好きになることが多いが、本書でウォーホルについて詳しく知ってウォーホルが嫌になった。 ウォーホルはキャンベルのスープ缶の作品でデ…

専門家の読書量

東大出版会のPR誌「UP」4月号に、立花隆と対談をした小林康夫がそれを要約して報告している。その中から専門の研究者になるための読書量について触れている部分を取り上げる。 立花さんは、大学に入ったときの読書について語りはじめる。 立花 要するに、十…

「ポスト消費社会のゆくえ」が面白い

辻井喬・上野千鶴子「ポスト消費社会のゆくえ」(文春新書)が面白い。セゾングループの興廃を、セゾングループの元オーナーである辻井喬(=堤清二)に社会学者の上野千鶴子がインタビューするという形式の対談集。西武デパートの前史から、1982年の年間売…

奇妙な作品、松山広視展@ギャラリイK

先週、京橋のギャラリイKで奇妙な個展が開かれていた。松山広視展だ(5月3日〜8日まで)。 画廊に入る、そこには何もない。画廊を見回すがやはり何も展示されていない。十数年前、三品幸彦がギャラリー21+葉で不思議な個展をしたことがあった。画廊の天…

後期印象派という名前

これは「オルセー美術館展2010」のパンフレットだ。 キャッチコピーにこう書かれている。 「ポスト印象派」 モネ、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン、ルソー、傑作絵画115点、空前絶後 「オルセー美術館展2010」が六本木の国立新美術館で5月26日から8月16日ま…

夏みかんの病気

以前買っておいた夏みかんを食べようとしたら、見えなかった下半分が灰色にかびていた。これは柑橘の貯蔵病害の緑かび病だ。父さん買うときに裏側もよく見れば分かったはずだよと、娘から注意された。柑橘の主な貯蔵病害には、この他灰色かび病や青かび病が…

ギャラリー砂翁の梅田恭子展がすばらしい

三越前駅近くのギャラリー砂翁で開かれている梅田恭子展「脚のある池」が大変良かった(5月19日まで)。 梅田恭子はとても繊細ですぐれた作品を作る銅版画家で、今までなんども銅版画の個展を見てきた。それが今回のサブタイトルは「−蜜蝋画・銅版画−」とな…

小林秀雄のモーツァルト論について書く吉田秀和

吉田秀和の「之を楽しむ者に如かず」(新潮社)を楽しみながら少しずつ読んでいる。そこに次のような一節があった。 昔、小林秀雄が『モーツァルト』を書いたとき、それを読んだ多くの日本人は強い衝撃を受けた。もちろん、あそこには、音楽学的検証にかかっ…

小松菜の害虫

父さん、今調理している菜っぱの害虫なんだけど食べ跡で名前が分かる? そりゃあ難しいなあ。特殊なものでなきゃ分からないよ、どれ見せてごらん。その菜っぱはスーパーで買ってきたという小松菜だった。 なるほど、これはすぐ分かった。ナモグリバエの食べ…

今年もシロアリのスウォーミングを撮影した

2008年、2009年とヤマトシロアリのスウォーミング(結婚飛行)に遭遇して撮影してきたが、今年も銀座で撮影することができた。今年は特にこのためにニコンのデジタル1眼レフを買ったので、撮影できて本当に良かった。ささやかな達成感。 今年も何回か空振り…

ヴァニラ画廊の「人造乙女博覧会」

銀座6丁目のヴァニラ画廊で「人造乙女博覧会」が開かれている(5月15日まで)。いや、これを紹介するのはわずかに保っていたわがブログの品位を雲散霧消させる恐れが大いにあるのだが・・・ まずヴァニラ画廊は、ふだんエロとサドがテーマの美術展を開いて…

詐欺師!

先日有楽町駅を出て銀座に向かって歩いていると、前から来た中年の男が、やあ、しばらくと言って笑いかけてきた。どちら様ですかと聞くと、中村ですよと言う。銀座あたりで親しげに振る舞う中村さんと言ったら美術家の中村昇さんしか思い付かない。中村昇さ…

高橋コレクション日比谷の「会田誠+天明屋尚+山口晃」展

有楽町駅から徒歩3分くらいの高橋コレクション日比谷で「会田誠+天明屋尚+山口晃」展が開かれている(8月8日まで)。 高橋コレクション日比谷とは、医療法人こころの会の理事長高橋龍太郎のコレクションを常時展示するためのスペースだ。日比谷シャンテ…

馬場恵以実個展のDMハガキ

3月に銀座1丁目のギャラリー銀座フォレスト・ミニ開かれた馬場恵以実個展のDMハガキを机の上に置いておいたら、娘が見つけてこのハガキ面白いねと言う。ハガキの表裏を本の表紙と中面に見立ててデザインしてある。私もそれが面白くて捨てないでおいたのだ…

こんにゃく座の「オペラ ネズミの涙」

新百合ヶ丘にある川崎市麻生市民会館ホールで行われたこんにゃく座の「オペラ ネズミの涙」を見た。台本・演出があの「焼肉ドラゴン」の鄭義信だ。作曲は荻京子。こんにゃく座は娘が幼稚園の頃「セロ弾きのゴーシュ」を見たことがある。テーブルのような大き…

アートコンプレックス・センターの中田いくみ展

中田いくみの個展が新宿区のアートコンプレックス・センターで開かれている(5月2日まで)。中田いくみは以前も紹介したことがあるが、1982年埼玉県生まれ。銀座1丁目のギャラリー銀座フォレストで何度か個展を開き、このアートコンプレックス・センター…