夏みかんの病気


 以前買っておいた夏みかんを食べようとしたら、見えなかった下半分が灰色にかびていた。これは柑橘の貯蔵病害の緑かび病だ。父さん買うときに裏側もよく見れば分かったはずだよと、娘から注意された。柑橘の主な貯蔵病害には、この他灰色かび病や青かび病がある。収穫後発病することが多いので貯蔵病害と呼ばれる。外国と異なり、日本ではポストハーヴェストが許可されていない。収穫後の作物への農薬散布が禁じられている。だから普通は立木散布と言って、収穫前に貯蔵病害予防で殺菌剤を散布している。もちろん農薬取締法によって、すべての農薬が収穫何日前まで散布が可能か定められているので、原則として立木散布で何の問題もないはずだ。
 日本と異なりロシアでは、サイロで貯蔵する小麦に貯穀害虫予防のため、小麦、殺虫剤、小麦、殺虫剤と交互に何層も積み重ねていると聞いた。教えてくれた人がその殺虫剤をロシアに輸出している農薬会社の人だったからガセではないだろう。