ギャラリーなつかの古井彩夏展を見る

 東京京橋のギャラリーなつかで古井彩夏展が開かれている(2月2日まで)。古井は1988年東京都生まれ、2011年に女子美術大学立体アート学科を卒業し、2013年に女子美術大学大学院立体芸術研究領域を修了している。個展は2009年の北とぴあでの初個展のあと、ギャラリーなつかでは2012年、2013年、2014年に続いて4回目となる。沖縄県立芸術大学で非常勤講師をしている関係から、2015年と2018年に沖縄で個展を開いている。







 古井は今まで鉄の立体を作っていたが、今回はステンレスを使っている。細いステンレス板を切り取り、切断面を高熱で焼くと紐状の板が少しゆがむ。それを上下で溶接していって柔らかい印象の美しい立体を作っている。上下で溶接されているだけなので、作家が触るとやや波打つように揺れる。古井はいつも単純な形を繰り返すことで作品を構成してきた。それが今まで違って少しゆがめたステンレス板のため、どこか有機的で軽やかな印象がある。
 2013年と2014年の個展を紹介するときそれぞれ次のように書いた。

 古井は鉄でひとつの形を作り、ついで同じような形を複数作り、それらを溶接して大きな形を作っていく。出来上がった形はリズムをもち、鉄でありながら軽快なフォルムを示している。(2014年)

 古井の特徴の一つは形の繰り返しにある。繰り返しであるとはミニマルを内包しているということだろう。ミニマル以後の世代である古井はそれをわずかに内包しながら「形」の創出を志向している。(2013年)

 古井の特徴のひとつは造形的な美しさだ。撮影しなかったが床の間のように引っ込んだところに置かれている小品もとても美しかった。
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古井彩夏展
2019年1月15日(火)−2月2日(土)日曜休廊
11:00−18:30(土曜日17:00まで)
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ギャラリーなつか
東京都中央区京橋3-4-2 フォーチュンビル1F
電話03-6265-1889
http://gnatsuka.com/