伊沢正名さん

mmpolo2006-12-08




 きのこの写真で有名な伊沢正名というカメラマンがいる。きのこ図鑑の半分近くが彼の写真を使っているのではなかったか。もうきのこの図鑑は飽きたと言っている。
 伊沢さんがきのこに興味を持ったのは環境問題からだったと言う。きのこは枯葉や枯木を分解し、種類によっては樹木の成長も助けている。
 ある時、水洗便所を使うのは環境汚染になるのではないかと思い、それ以後トイレはすべて屋外ですますようになった。毎朝犬の散歩に近所の山へ入り、その時排便を済ます。棒きれで穴を掘りそこにウンチをして穴は埋め戻す。埋めた後に棒をX字形に組んで立てる。これが腐って倒れたら中に埋めたものも分解されて消えている。もう一度穴を掘っても大丈夫。
 ところがある時穴を掘ったらティッシュペーパーが出てきた。ティッシュはなかなか腐らないのだ。伊沢さんはティッシュを使うことをやめる。
 手(指)で拭くことにした。そのあと持参したペットボトルの水で指を洗う。そのうちに先に指を濡らしておくと後から水で洗い落としやすいことに気付く。
 今では毎日そのような方法で近所の山でしているが、出張したときはホテルの庭や公園で実行しているという。犬に吠えられたり、若い女性と眼が合ったり、怪しまれて追い払われたりもしたという。
 以前は「写真師」としていた肩書きを、現在は「糞土師」としていて、同じ行動をとることを広く呼びかけたいと言っている。