春風亭昇太師匠の思い出

 春風亭昇太師匠が「笑点」の司会者を継ぐことになった。昇太師匠とは会ったこともないし高座を見たこともない。ただわずかばかりの接点があって、私にとって懐かしい。それは、昇太師匠が雑誌『Weeklyぴあ』の投稿欄「はみだしYOUとPIA」の選者をしていた期間があるからだ。1997年頃からの数年間で、私はそれまで長い間その欄に投稿を続けていたのに採用率が低かった。それが師匠が選者になってから高い確率で掲載されるようになった(打率4割くらい)。同時にそれまでの「松」「竹」「梅」に代わって「金昇」「銀昇」「銅昇」という評価ができた。この金昇はなかなか狭い門だった。私も数年間で3個しかもらっていない。金昇になると特製テレカがもらえた。その金昇、銀昇、銅昇をもらった投稿を紹介する。


【金昇】
●“迷い猫探してます”の張り紙に、“猫探しています。雌・8歳(歳より若く見える)”と書いてあったけど、わからないよ〜猫だよ。人間だってワカンナイのに〜。


●知人が私の姓の一字“曽”を「仮面ライダーみたい」と言ってから、それ以外に見えなくなった。
(昇太師匠のコメント:江畑謙介も「履」みたいだ。)


●「父さん、チンチンを太ももの間に挟むと女に見えるそうだけど、一度やってみせて、お願い」。娘よ、18にもなってそんな事父に頼むな。


【銀昇】
●NHKの天気予報「千葉県の降水確率は30%、野球の打率でいけば3割です」。おいおい、何が言いたい?


●「“ポポロクロイス物語II”のピエトロ王子は15歳という設定だから、あのかわいい顔でもう毛が生えてるのよね」とは妻の弁。


●「鳥さんは卵から生まれるんだよ」と教えると、しばらく考えてから「ほかに食べ物から生まれるのは何?」と言ったのは当時3歳の娘です。


●流れ星が流れている時間は普通0.4秒から0.6秒。その間に唱える事のできる願い事は「金くれ」ぐらいだ。


●恐い話。サナギが蝶になるとき、いったん体の中がどろどろに溶けることは知られていない恐い事実だ。


【銅昇】
●「伊豆下田のマグロショーってどんなショー?」「女の子が寝てるだけだろ」(嘘です)。
(昇太師匠のコメント:嘘ですって、おかしい、分かるよ、そんなこと。)


●「父さん、包茎の人が皮をむくって言うけど痛くないの? 唇の皮をむいても痛いのに」娘よ、まだよく分かっってないねえ。


●ベランダの山百合が咲いたら、妻が雄しべを摘んでしまった。そういえば飼っている雄猫2匹も去勢されている。わが家でまともな男は俺だけだ。


●電車の中の女の子たちの会話。「うちのお姉ちゃんできちゃった結婚なんだけど、日本人の4分の1ができちゃった婚なんだって」。そ、そうなの?


●「カテキン」という言葉は、「勝て菌に」から作った日本語なんだって。知ってた?


 以前にも一度これとは別の掲載作を紹介した。
5月のあほうどり(2007年10月5日)