はみだしYouとPia

 「はみだしYouとPia」というツイッターを書いている人がいる。昔発行されていた『Weeklyぴあ』にその名前のコラムがあった。その中から面白いと思ったものを選んで載せているらしい。私もそこに投書していたことがあるので見てみた。この雑誌は創刊半年後から終刊するまで読んでいたので、ほとんどこのコラムは読んでいたと思う。
 さすがに30~40年経っているので皆忘れていたが、いくつかは読んだ記憶があった。それを拾ってみる。

チェルノブイリ原発事故がTVで報道された翌日の東横線内での女子校生の会話。A「ねえねえ、ソ連に原爆が落ちたんだって」 B「うっそー」 A「だってTVで大騒ぎしてたよ」 B「じゃあ学校休みになるかもね」 ふたりそろって、AB「ラッキー!」<バタリアン柴田>1986.6


この間道を歩いていたら、「おまえの父さん、母さんの胸もむ?」と無邪気な顔をして友人に聞いている小学生がいた。<のったー!>1979.12


東洋大学民族研究会の春合宿での丸田と話者の会話。「ここには便所神ってありますか」「あああるよ」「よろしかったら見せてほしいのですが」「便所にあるから見たけりゃ見なせぇ」そうして、期待に胸弾ませて便所の戸をあけた丸田の目の前にはうず高く積まれたチリ紙があった。<アザラシ>81.7


父「お前も将来、トルコに行くことがあるだろ?」僕「オオッ!?」父「これ、やるよ」…期待と動揺の中、僕が手にしたものは“遠くて近い国トルコ”という題の新書本だった。<空き家の良晃>1984.7


私の恋人のひろゆき君は、竿竹売りの「さお~や~さおだけ~」という声を聞くと必ず「あ、たまのない人が来た」と言います。<セントポーリア咲いた>1980.8


 その中に私の投稿もあった。

“TOTO”と“INAX”へ──水洗トイレの水量表示は「大」「小」から「多」「少」へ変えることを提案したい。大小が便種を表わすのに対し、多少は水量を表わすのだから。<五月のあほうどり>1988.10

 それから私の投稿をパクったようなものもあった。

突然ですが、「曽」という字と仮面ライダーの顔はよく似てると思います。<よっちゃん>1986.9

 私の投稿は次のもの。

知人が私の姓の一字“曽”を「仮面ライダーみたい」と言ってから、それ以外に見えなくなった。

 これに対して選者だった春風亭昇太師匠が、当時NHKで軍事評論をしていた江端謙介のことを「履」みたいだとコメントしてくれた。禿隠しに伸ばした髪を反対側に持ってきていた髪型がまさにその字のようだった。さすが師匠。
 私のことを「曽」と言ったのはみゆき画廊のスタッフだった。この投稿は「金昇」をもらい、賞品にぴあ特製テレフォンカードをもらった。テレカはそう命名した彼女に進呈した。

中央線の車内で突然バッグの中身を出して小脇に抱え、からになったバッグに顔を突っ込んで吐いていたおじさん、あなたの責任感の強さは並大抵のものではない。<THEO>1980.8

 というのもあったが、奇しくも私のクライアントの担当者も同じことをしたと言っていた。彼は中央線でなく東海道線だったから別人だろう。

 

・はみだしYouとPiaのページ
https://twitter.com/piahamidasi?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

・私の掲載された投稿をまとめたページ
https://mmpolo.hatenadiary.com/entry/20071005/1191533929