東京谷中のギャラリーHAGISOで川口祐展「HOPE」が開かれている(8月4日まで)。川口祐は1970年東京生まれ、2003年から3年間ギャラリイKで個展をし、その後数カ所のギャラリーで個展を開き、2013から2016年までSTORE FRONTで、2018年にはスイッチポイントギャラリーで個展をしてきた。最近はここHAGISOで個展を行っている。
川口祐の言葉、
有史以来、我々は常に土地を争って来た。ウクライナに住む人々にとっては郷土であり、領土では無い。
またアメリカンインディアンは土地を所有する概念が無いと言う。ここHAGISOの床に、地面絵画を作ってみる。そこはどこなのだろうか。皆さんに足を踏み入れて欲しいと思います。
川口の言葉どおり、ギャラリーの床に抽象的な絵が描かれている。足を踏み入れて欲しいというように、カフェのお客さんがベビーカーを乗り入れて(?)いる。私も土足で踏み込んでみた。良いのだろうかと少し不安な気持ちになる。それは他国へ侵入することのアナロジーなのだろうか? 絵画に土足で踏み込むのに平静ではいられないのだから、そこが他国なら正常な気持ちでいられるはずがない。そういうことなのだろうか?
前回は通販に使われた段ボール箱の切れ端を作品として展示していた(この時は大川祐の名前だった)。一見して何かニュートラルな印象を与える展示だが、川口はなかなか尖がった作品を提出しているのだ。
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川口祐展「HOPE」
2024年7月10日(水)―8月4日(日)
8:00-10:30、12:00-17:00(金・土・日は20:00まで)
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HAGISO
東京都谷中3-10-25
※JR日暮里駅から夕焼けだんだんを降り、坂下を左折、岡倉天心記念公園の前