佐々木綾子のドローイングがおもしろい

 銀座6丁目のガルリSOLでやっていた佐々木綾子展のドローイングがおもしろかった。残念ながら9月4日に終わってしまったが。



 佐々木は1982年仙台市生まれ、昨年東北工科芸術大学大学院日本画研究領域を修了している。今回が初個展となる。
 見たとおりスーパーの棚に並んだ牛乳パックやらジュースやらを描いている。あるいは事務所の机の上に積み重ねられた本や書類の山。細かく描き込んだ具象ではあるが、何か変なのだ。空間が歪んでいる。遠近法が崩れている。セザンヌ静物画を思い出す。
 作家と話した。一つの固定した視点から見て描いたのではなく、いくつもの視点から見たものを組み合わせたのです。なるほど、それがこの絵の不思議さ、魅力なのだった。面白い作家に出会えた。だから画廊回りはやめられない。


佐々木綾子展
2010年8月30日〜9月4日
ガルリSOL
東京都中央区銀座6-10-10 第2蒲田ビル地下1階
電話03-5537-6960
http://www005.upp.so-net.ne.jp/SOL/