アートアナリスト宮本泰輝が「AERA」(7月26日号)で、村上、奈良の「次の次」という記事を書いている。それによると、「これまでに、国際マーケットで1億円の壁を突破した日本人作家は5人、河原温、草間弥生、杉本博司、奈良美智、村上隆だ」という。村上、奈良の次の世代の作家は、会田誠、山口晃、天明屋尚、鴻池朋子、束芋だと。妥当な話だ。さて、では「次の次」は誰か?
あまたいる作家の中から「次の次」を選び出す基準は、「世界で勝負できるかどうか」。海外の美術館やビエンナーレで展示実績があったり、海外の有力なギャラリーやフェアで有力なコレクターに受け入れられていたりするかどうかが、今後の「伸びしろ」を予想する根拠になる。(中略)
今回は、一定以上の質や大きさの作品が100万円以内で入手可能な5人を選び出した。この人たちの作品なら、長期的に保有したときに金銭的に報われることも多いはずだ。
その宮本泰輝が選んだ5人とは、
・小谷元彦
・加藤 泉
・原 高史
・大庭大介
・横野健一
この中では、私は加藤泉と小谷元彦しか知らない。私がアートマーケットという視点で見ることに興味がないからだと思う。奈良の評価は非常に高いが、横浜美術館で行われた奈良美智展に来たアメリカのMOMAだったかのキュレーターは、奈良の作品ではタブローではなくドローイングを購入しただけだったと聞いた。奈良の値段と評価が乖離しているということではないだろうか。
(宮本は加藤泉だけは100万円以内では入手できないがと書いていた。いや、それどころか注文に制作が間に合わないほどらしい)。