櫻木画廊の中津川浩章展「描くことの根源へ 世界のはじめから存在している絵画」を見る

 東京上野桜木の櫻木画廊で中津川浩章展「描くことの根源へ 世界のはじめから存在している絵画」が開かれている(10月15日まで)。中津川は1958年静岡県生まれ。和光大学で学び、個展をギャラリイK、パーソナルギャラリー地中海などで数回ずつ開き、その他、ギャラリーJin、ギャラリー日鉱、マキイマサルファインアーツ、Stepsギャラリー等々で開いている。
 中津川は2000年のギャラリー日航の個展以来それまでの抽象作品から具象的表現に移行してきている。具象的表現とはいうものの、写実とは程遠いどこかに形象らしきものが見える程度のものだ。今回抽象的表現に近づいていると言ってもいいくらいだ。



 タイトルに「森」とか「木」とかの言葉が見える。おそらくそれらのイメージに触発されて描いているのだろう。人の形が見える作品もある。抽象的な表現でありながら、そのような形象が透けてみえることで、中津川の作品は浅見貴子の樹木を描いている作品同様に豊かなものになっている。また浅見とは異なって中津川には社会性が仄見えるのも特徴だ。同時にそれらと切り離して造形的に優れた段階に到達していると言い得るだろう。現在もっともすぐれた中堅作家の一人だ。









 櫻木画廊はJR山手線など日暮里駅から徒歩10分と、慣れないと行きづらい印象があるが、日暮里駅南口から谷中の墓地のなかを通って行くのが悪くない散歩コースでもあるし、櫻木画廊のすぐ近くには現代美術の企画画廊スカイ・ザ・バスハウスもあって現在中西夏之展が開かれている(10月28日まで)。この機会にぜひ櫻木画廊へ足を運んで中津川の作品を実見してほしい。
     ・
中津川浩章展「描くことの根源へ 世界のはじめから存在している絵画」
2017年10月3日(火)―10月15日(日)
11:00−18:30(最終日17:30まで)会期中無休
     ・
櫻木画廊
東京都台東区上野桜木2-15-1
電話03-3823-3018
http://www1.tcn-catv.ne.jp/sakuragi_art/
JR日暮里駅南口から谷中の墓地を通って徒歩10分
東京メトロ千代田線千駄木駅1出口から徒歩13分
東京メトロ千代田線根津駅1出口から徒歩13分
SCAI THE BATHHOUSEの前の交番横の路地を入って50mほどの左側