ギャラリー砂翁の及川伸一展「混沌をなぞる」を見る

 東京三越前のギャラリー砂翁で及川伸一展「混沌をなぞる」が開かれている(10月21日まで)。及川は1949年東京生まれ。1980年から1992年まで独立美術に出品していたが、1992年からは個展を主な発表の場所としている。これまでギャラリー汲美、ギャラリーテムズ、ギャラリーゴトウ、ギャラリー砂翁&トモス、Shonandai My ギャラリーなどで発表してきた。
 最近は銀座のギャラリー403で具象的作品の個展も行ってきた。今回1年半ぶりの抽象作品の個展になる。前回の同じ会場での個展から強い赤が使われるようになってきた。だが主力は無彩色的な作品だ。何かを連想させるような形はなく、記号のようなものや線などで構成されている。以前にも書いたが熱い抽象ではないが、かと言って冷たい抽象と言うにはよそよそしさがない。どこか有機的な温かさが感じられる。






 小品も単純な形をしていて、これまた魅力的だった。




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及川伸一展「混沌をなぞる」
2017年10月11日(水)―10月21日(土)
11:00−18:00(最終日17:00まで)日曜休み
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ギャラリー砂翁
東京都中央区日本橋本町1-3-1 渡辺ビル1F
電話 03-3271-6693
http://saohtomos.com
地下鉄(銀座線・半蔵門線三越前駅A1番出口より徒歩3分