コバヤシ画廊の野沢二郎展を見る

 東京銀座のコバヤシ画廊で野沢二郎展「土にふれて」が開かれている(12月2日まで)。野沢は茨城県生まれ、1982年に筑波大学大学院を修了している。これまで「VOCA展'97」や同年の「バングラデシュ. アジア美術ビエンエーレ」に参加し、2012年はDIC川村記念美術館の企画展「抽象と形態」にも選ばれた。ここ銀座のコバヤシ画廊では2000年以降毎年個展を開いている。

「この辺りに」



 今回画廊の正面に大きな作品が展示されている。「この辺りに」と題されたその作品は天地130cm、左右300cmもある。野沢の作品は抽象画に分類されるだろう。抽象画は普通平面的で奥行きはない。ところが野沢の作品にはいずれも奥行きが感じられる。

 野沢の抽象画はその根底に風景をはらんでいるように見える。そのことは作品の是非とは何の関係もないが、野沢の作品を理解するのに有効な視点ではないだろうか。

 もう一つ、野沢の色彩は乾いていない。濡れている色彩だ。これも物理的なものではない。このことは野沢の作品の魅力の一面でもあるのだろう。

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野沢二郎展「土にふれて」

2023年11月27日(月)―12月2日(土)

11:00-19:00(最終日17:00まで)

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コバヤシ画廊

東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1

電話03-3561-0515

http://www.gallerykobayashi.jp/