コバヤシ画廊の野沢二郎展「near the Ground」を見る

 東京銀座のコバヤシ画廊で野沢二郎展「near the Ground」が開かれている(11月26日まで)。野沢は茨城県生まれ、1982年に筑波大学大学院を修了している。これまで「VOCA展'97」や同年の「バングラデシュ. アジア美術ビエンエーレ」に参加し、2012年はDIC川村記念美術館の企画展「抽象と形態」にも選ばれた。ここ銀座のコバヤシ画廊では2000年以降毎年個展を開いている。






 今年の野沢の画面は少し変わっていて、強い動きが現れている。例年に比べれば激しい動きだと言っていい。水平の横への動きを描いていた野沢の画面に上方への垂直の動きが現れている。色彩も鮮やかになっている。
 野沢の絵は抽象絵画に見える。しかし、よく見れば静かな水面が見えてくる。おそらく水面を見てそれを造形的に作品化しているのだろう。
 毎年同じような傾向の作品を展示しているような印象があるが、少しづつ変化してきている。特に今年の変化は大きく、過去に比べても完成度が高いように感じられた。画廊へ足を運び、各人が検討してみてほしい。
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野沢二郎展「near the Ground」
2016年11月21日(月)〜11月26日(土)
11:30〜19:00(最終日17:00まで)
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コバヤシ画廊
東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1F
電話03-3561-0515
http://www.gallerykobayashi.jp/