なびす画廊の瀧田亜子展を見る

 東京銀座のなびす画廊で瀧田亜子展が開かれている(11月26日まで)。瀧田は1972年東京都生まれ。なびす画廊での個展は今年の4月に続いて今回で21回目になる。作品は紙に顔料で描いている。瀧田は昔から書を学び、そのため中国に留学してもいる。書と西洋絵画を融合した瀧田の仕事は独特の世界を見せている。

 140cm×560cm

 175cm×540cm

 95cm×284cm
 瀧田は抽象的な作品を描いてきたが、近年だんだんはっきりした形が現れてきた。今年はとくに「山」形が新選組の制服のだんだら模様のようにも見える。画廊正面の作品が8枚のパネルで作られていて、140cm×560cmの大きさがある。ついで左側の作品が6枚のパネルで作られていて175cm×540cmで、これが一番だんだら模様を思わせる。画廊右側の作品がなかではやや小さく95cm×284cmとなる。
 瀧田の仕事はある種のパターンの繰り返しに似ているが、それが機械的なものではなく、フリーハンドの様相を強く示している。書の影響のためか筆触を重視しているようだ。刷毛と面相筆で描いているという。
 来年4月の同じこの画廊で発表し、その後は別の画廊に移るので、大きな画面での制作は次回までで変わることになるだろうという。画面が小さくなると何が変わるのだろう。
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瀧田亜子展
2016年11月21日(月)―11月26日(土)
11:30−19:00(土曜−17:00まで)
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なびす画廊
東京都中央区銀座1-5-2 ギンザファーストビル3F
電話03-3561-3544
http://www.nabis-g.com/