ギャラリーなつかの瀧田亜子展を見る

 東京京橋のギャラリーなつかで瀧田亜子展が開かれている(4月24日まで)。瀧田は1972年東京都生まれ。2年間ほど中国へ留学し書を学んできた。2003年ギャラリー・オカベで初個展、以来、なびす画廊での個展を中心に銀座の画廊で発表を繰り返してきた。昨年7月になびす画廊が閉廊したため、昨秋は藍画廊、ついで今回の発表となった。




 発表する空間が変わったためか、前回より徐々に画面が変わってきている。それまで左右5メートルを超えるような大きな画面に紋様を規則正しく繰り返すような作品を作ってきたが、今回その繰り返しに乱れが出てきている。乱れと書いたが、それは表現とか主張とか言い換えてもいいだろう。10年以上20数回瀧田の個展を見てきたが、作家が変わるべき時が来たように思える。それは不可逆反応だろう。とても好ましい変化だと思う。
 今まで知らなかったと言って驚かれたのだが、瀧田はこの大きな画面を1日で描いているという。早朝から準備してその日のうちに完成させるのだとのこと。画仙紙に顔料、膠、アクリルメディウムで描いているため、短時間で描き上げる必要があるのだとのこと。そのことに本当に驚いたのだった。
 今回日曜日を挟んで24日の火曜まで開かれている(日曜休廊)。
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瀧田亜子展「こごえるほどの寒い朝
2018年4月16日(月)―4月24日(火)
11:00−18:30(土曜日・最終日17:00)日曜休廊
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ギャラリーなつか
東京都中央区京橋3-4-2 フォーチュンビル1F
電話03-6265-1889
http://gnatsuka.com/