コバヤシ画廊の渡辺晃一展を見る

 東京銀座のコバヤシ画廊で渡辺晃一展「地祇Ⅱ」が開かれている(5月10日まで)。渡辺晃一は1967年北海道生まれ、1992年筑波大学大学院修士課程芸術研究科を修了し、その後東京藝術大学大学院で美術解剖学を学び、さらにつくば大学大学院で解剖実習を研修している。2001年からは文部科学省在外派遣員としてアメリカ、イギリスに滞在している。

 主な活動歴として個展を川口現代美術館、茨城県つくば美術館、田村一村記念美術館、コバヤシ画廊、養清堂画廊などで行っている。


 画廊の床いっぱいに日本地図とそれを取り巻く海を描いた平面作品が設置されている。しかしよく見ると、日本地図は立体になっている。これは国土地理院のデータをもとに3Dプリントしたものだという。だから山脈や平野など正確な再現になっている。周囲に広がる海は排他的経済水域を示している。

 さらに画廊の周囲の壁面には、やはり3Dプリンターで再現した各都道府県の地図が展示されている。

 そしてこれらの地形図は夜光塗料が塗られており、画廊の照明を落とすと宇宙から見た夜の日本列島が浮かび上がるようになっている。

 鳥観図という言葉があるが、さながら宇宙飛行士の視点を得たかのような体験が味わえる。

 なるほど、狭い意味の美術を離れて、新しい視点の提案をするのもある種の美術なのではないかと教えられた気がする。

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渡辺晃一展「地祇Ⅱ」

2025年4月28日(月)-5月10日(土)

11:30-19:00(最終日17:00まで)日曜休廊、祝日開廊

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コバヤシ画廊

東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1

電話03-3561-0515

http://www.gallerykobayashi.jp/