G・ガルシア=マルケス『物語の作り方』(岩波現代文庫)を読む。ガルシア=マルケスとプロのシナリオライターたちがキューバに集結して、テレビドラマのシナリオを構想する。
シナリオライターの一人が自分が書いたシナリオまたはそのシノプシスを提出し、ガルシア=マルケスを含む仲間たちが、それに対して意見を言い、改定した内容のシナリオを作成する。その試みが何本も続けられる。しかし、それらの過程が紹介されるが、完成したシナリオは提示されない。
気になったのは、最初に提示されたストーリーに対して様々な意見が提案されるが、それらがその場の思いつきに見えることだ。芝居と映画またはテレビドラマとは違うだろうが、井上ひさしは最後の台詞が決まるまで芝居の台本は書くことができないと言っていた。本書で紹介している事例のように、こんなに簡単にストーリーをいじっても良いのだろうか? テレビドラマなんてそんなに安易なものだろうか。
621ページという大著にも関わらず、意外に楽しめない読書だった。
