木村榮一『ラテンアメリカ十大小説』(岩波新書)を読む。都甲幸治が読売新聞の書評で紹介していた(2011年4月24日)。書評が載る前に購入していたのだが、8年たってようやく読んだ。その書評から。
どうしてもラテンアメリカ文学を読みたくなってしまう。なにしろ、ボルヘスやガルシア=マスケスといった巨匠の作品を数多く訳してきた第一人者が、これ以上ないほどのわかりやすさで語りかけてくれるのだから。
その取り上げられた10大小説とは、
1. ホルヘ・ルイス・ボルヘス『エル・アレフ』
2. アレホ・カルペンティエル『失われた足跡』
3. ミゲル・アンヘル・アストゥリアス『大統領閣下』
4. フリオ・コルサタル『石蹴り』
5. ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』
6. カルロス・フェンティス『我が大地(テラ・ノストラ)』
7. マリオ・バスガス=リョサ『緑の家』
8. ホセ・ドノソ『夜のみだらな鳥』
9. マヌエル・プイグ『蜘蛛女のキス』
10. イサベル・アジェンデ『精霊たちの家』
彼らの出身は、
アルゼンチン:ボルヘス、コルサタル、プイグ、
チリ:ドノソ、アジェンデ、
グアテマラ:アストゥリアス、
キューバ:カルペンティエル、
メキシコ:フェンティス、
コロンビア:ガルシア=マルケス、
ペルー:バルガス=リョサ
なお、ブラジルの作家はこのリストに入っていない。
私はこれらのどの作品も読んでいない。『緑の家』も『百年の孤独』も買ったのに未読だ。だいたいガルシア=マルケスの『落葉』なんて39年前に買っているのに読んでないのだ。そういえば、『蜘蛛女のキス』は大江健三郎が絶賛していた記憶がある。
この魅力的な水先案内人を参考にしてこれからゆっくり読んでいこう。