ヒノギャラリーの多和圭三新作展を見る

 東京八丁堀のヒノギャラリーで多和圭三新作展が開かれている(11月12日まで)。多和は1952年愛媛県生まれ、1978年日本大学芸術学部美術学科彫刻専攻卒業、1980年日本大学芸術学部芸術研究所修了、2009年多摩美術大学彫刻科教授就任、そして2020年3月で多摩美術大学を退職した。

 画廊のホームページから、

 

多和圭三は鉄を主材に制作を続ける彫刻家です。その素材との関わりは50年になろうとしています。本展でも時間を纏った廃材(スクラップ)の鉄を用いた新作を発表いたします。

今回展示するうちのスクラップによる3点は、重力の作用からくる「点・線・面」を意識した作品になっているといいます。廃材の鉄板を溶断・溶接し重ね合わせ、立方体の鉄塊を作り、それらを積み上げたものを「点」「線」として、また、さらに薄い鉄板を重ね接合させた作品を「面」として、ひとつの部屋に配置し空間構成を試みます。

 

マケット



 画廊に入ってすぐの空間には錆びた鉄板のような作品と、廃材のような鉄のブロックを溶接した立方体の作品、同じく廃材のような鉄のブロックを積み重ねた作品が置かれている。

 奥のスペースには鉄板を貼り合わせた大きな作品を展示している。とても重いそうだが、スタッフの女性はその重量を知らなかったのでここに記すことができない。何トンかあるようだ。

 その他いつもの鍛錬した立方体状のマケットも展示されている。

 鉄の作品をその重量と合わせて造形している多和の作品は魅力的だ。鉄という素材の持つ、おそらくその重量を合わせた魅力なのだろう。

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多和圭三新作展

2022年10月17日(月)―11月12日(土)

11:00-18:00(土曜日は17:00まで)

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ヒノギャラリー

東京都中央区入船2-4-3 マスダビル1階

電話03-3537-1151

http://www.hinogallery.com

JR線・地下鉄日比谷線「八丁堀」駅A2番出口より徒歩5分

地下鉄有楽町線新富町」駅7番出口より徒歩5分