東京上野のいりや画廊で洞山舞展が開かれている(11月27日まで)。洞山は1992年岐阜県生まれ、2017年に多摩美術大学彫刻学科を首席で卒業している。2020年に多摩美術大学大学院美術研究科彫刻専攻を修了している。大学も大学院も首席卒業だった。2018年にいりや画廊で初個展。大学では多和圭三に師事した。
会場の奥には鉄線をリング状にしたものが筒状に続いている。作品のタイトルが「月満つれば即ち●く」とある(●は「欠」の難しい漢字)。満ちた月が欠けていくの意か。
手前の天井から金色の紐状のものが垂れ下がっていて、床に達すると金糸になって拡がっている。作品タイトルは「みずの月」。さざ波に水に映った月が乱れている様を表現しているのか。
そのほか、床に置かれた鉄を溶接した作品「満mitsu」や、壁面に設置された美濃和紙と金粉または金箔で作られた作品が展示されている。
彫刻家だがインスタレーション作品が主体になっている。
ひとつ些細なことだが、DM葉書には作家名が「Mai Horayama」となっていて、どこにも漢字がない。『月刊ギャラリー』のスケジュール表に洞山舞とあって、4年前にギャラリイKで見て、ブログに取り上げた彫刻家だと知って見に行った。やはり漢字(や平かな等)の表記は必要ではないのか。
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洞山舞展「yo ha ku」
2021年11月15日(月)―11月27日(土)
11:30-19:30(最終日16:00まで)日曜休廊
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いりや画廊
東京都台東区北上野2-30-2
電話03-6802-8122