東京六本木のヒデハル・フカサク・ギャラリー六本木で吉田絢乃展が開かれている(10月17日まで)。吉田は1987年東京生まれ。2011年多摩美術大学造形表現学部造形学科を卒業し、2013年同大学大学院修士課程油画領域を修了している。大学在学中からグループ展に参加し、卒業後は藍画廊の2人展のあと、2013年にゆう画廊で初個展、2016年に藍画廊で2回目の個展、そして今回が4回目の個展となる。
画廊のホームページから、
今展について作家より下記コメント頂きました。「日本では長く使われてきたものには魂が宿ると伝えられています。人が存在していた部屋や使用していた家具、そこに残る体温や匂い、使い込まれたことによってできた傷や汚れなど行動の痕跡は持ち主の個性や歴史を想起させます。」と。
一貫して、ひとの抜け殻をテーマに制作してきた吉田は、手帳やノート、洋服など人の身近な痕跡の他、家主がいなくなった部屋等をモチーフやイメージ素材として使用する事で、その人を目の前にしている時よりも存在を感じさせる手法をとっています。持ち主の分身であるような人の気配の染み込んだ抜け殻を彷彿とさせ、かえってそのもの、人を際立たせるのではないでしょうか。そこから感じ取れる物語は各々が紡いでいくのかもしれません。マチエルの圧倒的な質量と存在感は観るものに存在感を感じさせ、圧倒される迫力があります。
本画廊は地下にあり決して広くはないので、吉田の小さくはない作品には少し狭いのが残念だ。しかし作品の面白さは変わらない。ちょっとユーモラスな造形が画廊の壁に吊り下げられている。
・
吉田絢乃展―Staying behind
2020年10月5日(月)-10月17日(土)
11:00-19:00(最終日17:00まで)日曜・祝日休廊
・
Hideharu Fukasaku gallery Roppongi(ヒデハル フカサク ギャラリー 六本木)
東京都港区六本木7-8-9 深作眼科ビル1F・B1
電話03-5786-1505