今朝の新聞折り込みに大丸東京店のちらしが入っていた。「盆マルシェ」というタイトルで、訳せば盆市場、まあお盆のセールくらいの意味なんだろう。そのちらしの一部に「紳士用品雑貨量り売りセール」というのがあって、「1g当たりの価格で販売!」と謳っている。
ワイシャツ1g当たり税抜き8円とあり、ワイシャツ1着当たり約250gとある。同様にネクタイ1g当たり税抜き20円、ネクタイ1本当たり約80g、ベルト1g当たり税抜き12円、ベルト1本当たり約136gとある。
具体的に計算すると、ワイシャツ1着2,000円、ネクタイ1本1,600円、ベルト1本1,632円となる(いずれも税抜き)。この数字はスーパーのバーゲンセール並みで、大丸がこの数字を掲げても誰も魅力を感じないだろう。キモはワイシャツやネクタイを1g当たりの価格で表示した面白さ、目新しさだろう。面白がって来店してくれれば販売につながるかもしれない。
ネクタイといえば、昔取引先の部長に東京駅前の飲み屋に呼び出され、あんたとあんたの奥さんにプレゼントがあると、ネクタイとショールを手渡された。高島屋で買ってきたんだと言っていた。酒を御馳走になって帰宅し、カミさんにショールを渡すとすぐにあなたこれのお返しはしなくていいからと言われた。日頃世話になっている部長だったから、翌日高島屋のネクタイ売り場に行って、もらったネクタイの価格を訊いた。店員がこれうちで扱っているメーカーのものではありませんねと言い、別の店員にバーゲンで扱ったものかしらと尋ねた。いえ違います、うちでは扱っていません。ネクタイのタグにある電話番号に問い合わせればいいんじゃないですか、とアドバイスされた。
翌日その番号に電話した。おかけになった番号は現在使われていません、とのテープ音声が流れた。するとこのネクタイメーカーは倒産しているのだろう。部長の部下にその旨話すと、部長はパチンコが好きでよく景品をもらってくるんですとのこと。倒産した工場の製品はパチンコの景品に流れるのか。