ギャルリー東京ユマニテの飯嶋桃代展「―ものはら―」を見る

 東京京橋のギャルリー東京ユマニテで飯嶋桃代展「―ものはら―」が開かれている(11月19日まで)。 飯嶋は1982年、神奈川県生まれ。2006年に女子美術大学美術学科立体アート専攻を卒業。2008年に同大学大学院修士課程美術専攻立体芸術研究領域を修了し、2011年に同大学大学院博士後期課程美術専攻立体芸術研究分野を修了している。
 2006年に銀座のpepper's galleryで初個展、以後ギャルリー東京ユマニテ、銀座gallery女子美、マキイマサルファインアーツ、コバヤシ画廊、ギャラリーαM、資生堂ギャラリーなどで個展を開いている。





 ギャルリー東京ユマニテの会場に入ってみる。入り口の前に木の壁が作られている。壁に隙間が作られていて、会場の中を覗き見ることができる。壁の右側が開かれていて中に入ることができる。奥にテーブルがあり、その上にたくさんの茶碗が載っている。テーブルの半分には何も置かれていなくて、テーブルの下に割れた茶碗が積み重なってそれが壁の隙間にまで続いている。一部は隙間から外へはみ出している。それらの手前に取っ手の長い箒が立っている。これらは何だろう。作家のメッセージがよく読み取れない。
 画廊のスタッフの話を聞いた。展示されている型抜きされた茶碗はご飯茶碗で、日本ではご飯茶碗は個人に属している。これらの茶碗は家族の中の個人を表しているという。家族の個々人はやがて独立して家から離れていく。割れた茶碗はそれを意味しているらしい。
 別室の展示は結婚を表しているという。こちらもほとんど分からなかった。今回の飯嶋桃代の展示はきわめて難しくてよく分からない。しかし、この難しくて分からないというのはそのまま評価に結びつくものではない。デュシャンの作品も難しくて分からないものが多い。見る者はゆっくり考えるべきなのだろう。飯嶋のテーマがいつも家族だということを念頭に置きながら。
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飯嶋桃代展「―ものはら―」
2016年10月31日(月)〜11月19日(土)
10:30−18:30(最終日15:00まで)日曜祝日休廊
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ギャルリー東京ユマニテ
東京都中央区京橋2-8-18 昭和ビルB2F
電話03-3562-1305
http://g-tokyohumanite.jp/