美術は金だ

 美術は金だ。以前「これでいいのか、群馬県立近代美術館」(2007年1月25日)というエントリーを書いた。群馬県立近代美術館の収蔵品点数はたった数百点にすぎない。それに対して豊田市美術館の充実ぶりは目を見張るほどのものだ。世界で有名な画家や彫刻家の作品が美術館に溢れている。
 と書くつもりでいたらこの不況だ。豊田市の収入は95%減だという。美術館の予算も徹底的に削られてしまうだろう。美術品の購入予算どころか、運営費も人件費も出ないのではないか。
 まさか所蔵品を売ることまではしないだろうが。いや、そんなことを書くのも、ステラやロスコの作品の所蔵では世界でもトップクラスの川村美術館が財団法人なんかでなく、大日本インキ株式会社の一部門なので、なぜかと同美術館の学芸員に問うと、経営が困難になったとき所蔵作品を売却できるようにとの答えだった。